連載:気まぐれゲーム雑記 第39回:開発会社はOuyaに夢を抱くのか? という話題

気まぐれゲーム雑記
第39回「開発会社はOuyaに夢を抱くのか? という話題」

ユーザーと開発、販売元のバランスが取れてこその、繁栄となるのです。

ナゾの第三勢力Ouya(ウーヤー)

当ブログでは、以前Ouyaというちょいと珍しい新ハードをご紹介しました。
とはいえど、日本からの参戦を表明したのは今のところスクエニさんだけで、そのタイトルはFF3というのだから、「何回出す気なの?」と心の叫びを抑えつつも、実にスクエニさんらしいタイトルではなかろうかと思う次第です。

まぁそんなOuyaですが、簡単にご説明しておくと、Ouyaはテレビに繋いで遊ぶ新ハードです。Ouyaのタイトルはすべてダウンロードしてプレイするモノで、それらすべてのタイトルは基本料金無料(体験版のみも有り)。ソフトを供給する側は、アイテムやシステム、もしくは完全版へのアップグレードで課金を取っていくビジネスモデルになっていて、Ouyaの開発元であるBoxer8は供給する側から30%のロイヤリティを受け取る、といった仕組みになっています。
で、これが注目を浴びている点は、インディーズが参入しやすい環境にあるため、だからなのです。

開発環境の入手

ゲームを開発する会社にとって、開発環境を整えるのは重要です。それと同時に、かなりお金を使います。
例えば3Dソフト。リッジレーサーのレースクイーンは、LightWaveという3Dソフトで作られた事は有名な話ですが、現在の最新バージョンを新規で買うと約12万円します。まぁこれでも安い方で、CGがウリのメーカーさん御用達ソフトMayaは、公式サイトさん曰く約50万円します。ついでにいえば、3Dモデリングをするためのソフトなので、これに耐えうるPCが必要となり、そこを考えると更に値が張ったりします。
そんなこんなを踏まえると、3Dソフトを使おうとするだけでそれだけのお金がかかったりするわけです。

ところがOuyaのハード構造はAndroidで開発されています。要するに、スマートフォンをテレビに接続してプレイするようなニュアンスに近いでしょうか。
そもそもOuyaは、巨額の開発コストがかかるAAA級タイトルを狙うのではなく、もっと安価で質の良いモノ、例えばMine Craftのようなタイトルが多く出てくる事を目指して作られています。その証拠に、Ouyaはハードを購入すればそれに付属する形で開発キットが入手できます。要するに、Ouyaを入手して、知識さえあれば一般人でも作れる、ということになるわけです。

インディーズ開発はOuyaに集まるか?

まずOuyaに必要なのは、Ouyaでのみ遊べる専用タイトルで、それが看板ゲームであると言えるくらいに素晴らしい出来のモノが必要となるでしょう。そのために、インディーズを含めて開発キットをハードと一緒に売るという、開発会社にとっては参入しやすい形を取っています。これは、開発コストを抑えるためには、非常に良い一手となるでしょう。

とはいえど、やはりAndroidベースであるのが壁となります。ライトゲーマー達ばかりを取り込んで、コアゲーマー達を取り込めずに上手く立ち回れなくなってしまったWiiは、Wii Uでコアゲーマーも取り込もうと頑張っている最中です。Ouyaでも、同じような問題に当たるでしょう。

Ouyaが優位に立てるのは、タイトルのすべてが基本料金が無料(体験版含む)である、というところです。そのアドバンテージを活かしつつ、早い段階で看板タイトルが生まれて来てくれれば上手くいくかもしれません。
日本にどのような形で入ってくるかはわかりませんが、まずは海外でどうなっていくのかを、来年の発売以降楽しみにしたいですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:先日、開発費がどうこうってところでOuyaを思い出したので、その流れで書いて見ました。

しゃきーんさん:ハードを買えば開発キットも付いてくるのか。

しょぼーんさん:Ouyaはユーザーによるハックも推奨してるからね。柔軟性が高いハードとも言えるけど、Androidベースだからスマートフォンを超えるレベルになれるかどうかってところじゃないかな。

しゃきーんさん:ふむ……。まぁそりゃ発売されてみないとわからんが、そっち方面で勝負したいって人もいるんだろうな。日本だとソーシャル系ゲームのイメージはちょっとアレだし、テレビに接続してプレイってあたりがどう評されるかがポイントかもやしれん。……そもそも日本に来るかわからんけどな。

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