連載:気まぐれゲーム雑記 第976回:松野泰己氏の参加で話題となった「Unsung Story」が無期限延期を発表
最優先で完成させないといけない
プロジェクト完遂は可能なのか?
AZです。こう見えて、Kickstarter等々のクラウドファンディングは、気に入ったモノさえあればちょこちょこお金を出したりしております。
それはさておき、松野泰己氏の参加で話題となった「Unsung Story」が無期限延期になった事が伝えられています。
『Unsung Story: Tale of the Guardians』(以下、Unsung Story)開発チームはKickstarterを更新し、発売日の無期限延期を発表した。
~中略~
今回のKickstarterの更新によりプロジェクトそのものの存続が危うくなっていることが明らかとなった。
開発チームは2月7日のKickstarterの投稿で「当面の我々の目標はゲームを完成させて世に送り出すことである」と前置きしながらも、この数か月で発生した問題がゲーム開発の進行に多大な影響を及ぼしていることを表明した。その問題とは、主要スタッフの離脱である。昨年1月に開発会社であるPlaydekは、経営危機に陥り主要スタッフが退社したことを認めていたが、また新たなスタッフがプロジェクトから離脱していたようだ。また、資金面でも問題を抱えており『Unsung Story』を完成させるには、別の短期的なプロジェクトをこなして資金を確保しなければならないのだという。つまり、しばらく開発チームは『Unsung Story』の開発には着手できないということになる。この状況を打破するために外部の開発スタッフに協力を申し出ることを計画しているようだ。開発チームは「この申し出がうまくいくとは思わないが、できることはすべてやる必要がある」と悲壮な決意を語っている。ゲームのシステムやエンジンなど過去に告知した要素の削除や変更は予定していないものの、開発の進行や外部のサポートなどが不透明であるがゆえにはっきりしたリリース時期は伝えられないと慎重な姿勢を見せている。現在進めている方向性に手応えが生まれた際にはKickstarterで告知されるようだ。
コメント欄では同情を見せる声もあるものの、返金を望む声が圧倒的に多い。
[引用元:Automaton]
まぁ、そうでしょうね。
Kickstarterやクラウドファンディングが出てきた当初は、インディー開発の資金集めに一役買っている事で話題を呼んだりもしましたが、その後は“失敗”と言えてしまうような結果が出てきて問題になっている案件もちらほらと出ています。本件も、無期限延期というある種の“失敗”例となってしまったのは、残念の一言に尽きます。
クラウドファンディングの失敗で問題になるのは、やはりお金をすでに払ったというところにあります。開発側には開発側の事情があるのは言うまでもありませんが、支払った側は「そのゲームが欲しいから前もって払った」わけであり、どんな理由があれど作れなくなってしまったら返金するよう迫るのはやむなしです。
当然のことですが、きちんと発売にこぎ着けたモノもそれ相応にあるわけでして、クラウドファンディングのすべてが悪いという事ではありません。ですが、失敗例が続いてしまうとやはり警戒してしまうのも事実であり、開発側は利用すべきか否かをきちんと判断すべきですし、支払う側も本当に大丈夫かどうかを見てみる必要があります。本件のような例は、見通しが甘かったとしか言いようがなかったりもします。
「Unsung Story」が今後どうなるかはわかりませんが、クラウドファンディングは基本的には自己責任で投資するような覚悟をしておくくらいが、無難なところかもしれません。日本でもさりげなく話題になっているタイトル群で、失敗作が生まれない事を願いたい限りですね。
:「Unsung Story」が無期限延期を発表したよーってな話題です。
:ふむ。さりげなく期待はしてたが、今のところは無理そうだな……。
:そだねぇ。なんかこう、クラウドファンディングの失敗例ってのが着実に生まれているような現状があって、実に世知辛いとは思うかな。着実に作っていくしかないのが現状かなーと。……わたくしが支払ったゲームは、今のところセーフです。
:……ドキドキしながら見守らないといけないってのは、心臓に悪いな……。