連載:気まぐれゲーム雑記 第164回:スクエニがソーシャルゲームをなくそうとしているらしい、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第164回:スクエニがソーシャルゲームをなくそうとしているらしい、と言う話題

まずは呼び名から?

ゲーマーがソーシャルゲームに思う事

ソーシャルゲームと言われて、どれくらいの人が嫌悪感を持つのかというのは非常に興味深い話です。
例えば、課金について実質施策を行わなかったグリーの例を垣間見て何やってくれちゃっているのやら……と思う人もいれば、ソーシャルゲームにカテゴライズしているゲームと言うだけで中身も見ずに脊髄反射で嫌う人もいますし、課金しまくって愉快痛快なプレイを謳歌する人もいますし、まるで興味がないという人もいます。そこにあるのは、十人十色の答えでしょう。

そんなソーシャルゲームですが、スクエニプロデューサー・安藤武博氏のブログにて「さようなら、ソーシャルゲーム。」と言った中々にソーシャルゲームを手掛けている人が切り出すには結構勇気が必要だったであろう記事が掲載されました。詳しくはこちら

  • 今のソーシャルゲームは、余りにも似たようなゲームがリリースされ続けている
  • ゲームの面白さを磨くよりも、いかにして集金するかという仕組みを磨くことが重視されていた事がよくあった
  • そのため、ゲームの面白さ自体を愛している人たちから疎まれている
  • 「ソーシャルゲーム」という言葉自体が本来のソーシャルネットワークサービスを活用して遊ぶゲームから、「カードとガチャで採取する、似たような内容のゲームたち」と捉えられている事に、危機感を持っている
  • この市場は従来のゲームファンではなくそういったのを好む新しい人達に発展させていけば良いという気持ちもあるが、ゲームのようなエンターテイメントの世界で、同じようなものだけが、中長期に渡ってユーザーに愛され続ける事はまずないし、飽きられる
  • カード+ガチャの遊びはいちジャンルとして、良いモノは発展させて残し、一方で新しい面白さにたくさん挑戦していく事が今年考えていること
  • これからは、携帯とゲーム機の垣根もなくなり、ソーシャルゲームという呼び方はなくなるだろう
  • どうぶつの森は優れたソーシャル性を持ったゲームだが、ソーシャルゲームとは呼ばれない
  • 「ソーシャルゲーム」という言葉に悪いイメージが付きすぎた
  • 2013年は国内メーカーから大作が次々リリースされる年で、作品を作り終えたクリエイターが次回作のプラットフォームの一つとしてスマートフォンを選び始めている
  • 今後は、スマートフォンで本当の「ゲーム」が出てくる時代が来る

この記事はかなりゲーマー寄りの話でもありますが、冷静に現状を他のソーシャルゲーム開発会社などに発信しているものとなっています。
というわけで、今日はそんなソーシャルゲームはどういう方向へ進むのだろう? といった妄想話をしてみようかと思う次第です。

とどのつまり、問題の根幹は?

安藤武博氏曰く、今のソーシャルゲームの現状はどれも似たような劣化コピーゲームが大量に溢れている現状が問題視されています。それは、面白さよりも集金の仕組みを磨き続けてきた結果、従来のゲーマー達からそっぽを向かれるどころか忌み嫌われる存在になってしまったわけで、その代名詞こそ「ソーシャルゲーム」というモノである、という事なのでしょう。
そして、中長期的にみればいわゆるライト層の新規の顧客を集め続けるよりも、従来のゲーマー達にアピールし取り込んだ方が得策である事が窺えます。そこらへんは、Wiiが辿った道筋を見ていると何となく垣間見えてくるものがあります。

資金力や他のソーシャルゲーム開発会社よりも技術力を保持しているスクエニは、そこに一石を投じたいといったところでしょう。それもそうです。何も好き好んで、据え置き機向けなのか、ソーシャルゲームなのかわからない謎のカウントダウンサイトで、ユーザーからの反感を買う必要はないわけです。あのような手法は、どうみても会社としての印象が悪くなっているだけでしょう。それだけ、ソーシャルゲームというのは従来のゲーマーから忌み嫌われる存在である事が明確にわかります。

安藤武博氏の見解は、スマホでゲーム専用携帯機のような面白いゲームがあれば十分やっていけるという事でしょう。個人的にも、その可能性は十分にあると言えます。ですが、その「スマホでゲーム専用携帯機レベルの面白いゲーム」をどれだけの人がプレイしたいかというのと、それが本当に「従来のゲーマー層となるのか」は少し議論の余地が残っているような気はします。

例えば、Ouyaのようにコントローラでプレイすることに意味がある、と考えている人達の方が「従来のゲーマー層」に近いわけですし、従来のゲーマーなら「スマホでやるよりゲーム機の方が良い」と考える人もいるでしょう。ですが、これらは確かに「ゲーム専用機とスマホの垣根がなくなっていく」という考え方もできるわけです。両方のハードに同じレベルのモノを用意できれば問題がなくなるわけですから……。

そうなると、ゲームの質が上がればユーザーが求めるハードルも上がる事になります。更に劣化コピーも減りますし、ゲームの開発費がどんどん上がっていって、最終的には開発会社が頭を悩ませながら資金繰りをしていかないといけない、といった展開が待ち受けている気はします。
今後、ソーシャルゲームがどういった呼び名に変化したり、印象が変化していくのかはまだまだわかりません。一度付いた印象は、中々拭えないモノがありますが、携帯とゲーム機の垣根がなくなっていくであろう未来を描いている人達は、この現状をどうにかしておかないといけないでしょうから、そこにどういった答えを導き出すのかを見守りたいですね。……いつかは、ゲームの質が一緒になって広く親しまれるかもしれませんし。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:スクエニがソーシャルゲームをなくしていくぞ! ってな決意表明的ブログ記事をあげていたのでご紹介です。

しゃきーんさん:ふむ。要するにソーシャルゲームってネーミングと、ゲームの質が問題ってなことでOK?

しょぼーんさん:だいたいOKかな。ソーシャルゲームという名前に悪評が付きすぎて、ソーシャルって言葉だけで嫌悪感を示すゲーマーが増えすぎたって現状に一石を投じたいのでしょうなぁ。それにほれ、スクエニは新しいIPを作っていかないと、過去の遺産だけじゃ枯渇するだけだしね。

しゃきーんさん:なるほど……。まぁ、ソーシャルゲームについては色々思うところがあるしな。どうにかしようと思って呼びかけたり、実際に行動に移すってのは良い事じゃないか? ……印象が変わるにゃ、かなり長い時間がかかりそうだけどな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第164回:スクエニがソーシャルゲームをなくそうとしているらしい、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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しゃきーんさん

コメント (2)

名無しのゲーマーさん

コピーゲームで溢れてるのは
コスト安いソシャゲーは大量生産できてるだけで
別にソシャゲーだけじゃない
昔のRPGしかり、今のFPS狩りゲーしかり

AZ@管理人

ここまで多くのゲームが溢れかえっている今は、どのゲームも何かしらどこか似ていると言う事は多々あるのは今も昔も変わりません。
ですが、それがどれくらい普及させるかというのと、それに対しての印象は色々と思うところがある人は多いでしょう。
コピーゲームというものをどのように考えるか次第ですね。

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