連載:気まぐれゲーム雑記 第68回:有料βにみるユーザー層の違いって結構大きい気がする、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第68回「有料βにみるユーザー層の違いって結構大きい気がする、と言う話題」

ユーザーはそれでも良いのです?

完成と言いがたいクオリティのまま課金とはこれ如何に?

どの業界もそうですが、その商品に対して定めたターゲットユーザーが存在します。
例えばそれは年齢であったり、性別であったり、趣味、嗜好であったり。こと、ゲーム業界において例を挙げるならば、ガンダム好きのためにガンダムのゲームを作り、対戦好きな人のために格闘ゲームや対戦型FPSを作り、ホラー好きの人達のためにホラーゲームを作るわけです。こういった分類分けというのは、結構わかりやすいものである、と思っていました。最近までは

で、最近ブラウザゲームで、ブレイブリーデフォルト プレイングブレージュのオープンベータテストが開始されました。
オープンベータテストというのは、バランス調整のためのテスト期間であったり、サーバーが安定するかどうか、人数が増えた事によるバグが発生しないか、などといった正式サービスへ移行するための最終調整として行われるテストです。とても重要なテストですし、MMOやサーバーを介するゲームなら開発側はやっておくに越した事はないモノです。本作もそれに違わない段取りになる……と思っていたところ。
オープンベータテスト期間中に課金サービスを開始するというアナウンスが出たのだから、さぁ驚きです。詳しくはこちら。要約すると以下のようになります。

  • 正式サービスをするにはまだコンテンツ的に未完成
  • でもSR(スーパーレア)が欲しいというユーザーの声に応えるがために課金サービス開始
  • 当然、商業的な意味合いもある
  • 課金をするということは適切なサービスを提供する義務と責任を負わなければならない事は認識している
  • でも、まだまだ修正箇所はいっぱいある
  • ブラウザゲームなのでどこがゴールかはわからないけど、しっかりと対応して正式とアナウンスしたい
  • 今後は、ユーザーから多くよせられた意見を優先的に実装する
  • それ以外にもフレンド召喚機能を実装したい
  • 時間はかかるものの、ユーザーの皆様の支えがあれば必ず実現できる

ざっとこんな感じでしょうか。
基本的に趣旨がズレることがないようにまとめたつもりです。
というわけで、本日はソーシャル的なユーザー層と、課金ゲームって何なのか? 的なものをテーマに見据えてダラダラと書いて見ようかと思います。

ベータに課金ってどうなのよ?

さて、いきなりですがベータ版のゲームに課金をする、と言う事に対して皆々様はどう思うでしょうか?
当然ながら、そりゃ未完成版ってことなんだからゴメンだ、という人が結構な数いることでしょう。わたくし管理人もそのうちの一人です。

ですが、例えベータ版であれどクオリティと面白ささえ同居すれば課金はあり得るという一例を示してくれたゲームもあります。それが、Mine Craftです。
あのゲームは、そのクオリティの高さからα版の頃から多くの支持を受け、ベータ版で有償なモノを出して見たところ多額の資金を得られることになり、製品版の開発へと繋がりました。そして、開発者のNotch氏は成功を収めることになります。

つまり、クオリティの高さと面白さが同居すれば、ベータ版であろうとそれは些細な問題だ、という風にも取れます。ですが、今回のブレイブリーデフォルト プレイングブレージュの場合は、「プロデューサー本人がコンテンツ不足を明言している」ので、もはやこの例は当てはまらないでしょう。
ともなると、「商業的な意味合い」という一言が気になるところです。運営元のスクエニは今期赤字決算になっていて、ドラクエ10の課金が次から計上されるとはいえ不安要素は尽きません。稼げるだけ稼ぐしかない、というのはどの企業も等しく同じでしょう。

何かFF14を見ているようだ?

FF14は、スタートダッシュに失敗し、散々な結末となりました。そして、すでにFF14の発売から2年以上が経過した今も「新生FF14」として開発を継続しています。
その際、FF14は公式にスクエニの社長である和田氏が謝罪文を公式サイトに載せるなど、大変な痛手と黒歴史を残しました。そこから本当に信頼回復を達成しているのかどうかはまだわかりませんが、今もなお作り続けているという事はそういう事なのかもしれません。……ブランドに泥を塗れないという側面も否定はできないと思いますが。

ともあれ、プロデューサー本人がコンテンツ不足を明言している現状において課金サービスを開始するというのは、どうにも話が逆さまのように思えてなりません。それが例え、「基本料金無料のゲームであったとしても」です。
無料なのだから課金しなければいい、というのはそれはそれで正しい判断だと思います。ですが、そもそも「企業として未完成であるモノを課金できるようにする」というのはどうなのでしょうか?
基本料金無料のゲームというものは「そういうものでも問題がないモノなのか?」と思えてなりません。

少なくとも、スクエニが発表した文章によれば「ユーザーの声に応えるため」とありました。となれば、ユーザーが望んだからこそ無理をおして課金サービスを導入した、ということになります。
……となると、やはり今までのゲーマーとはユーザー層が違う、という認識にならざるをえません……。
普通に考えれば、進化を続けるとしながらも一定の完成度まで高められたゲームを堪能する方が圧倒的に良いと思うのですが、「そんなことよりさっさと課金させてくれ」という思考なのでしょうか? ……ちょっと答えが見えてきません。

今回の件で言えば、スクエニが発表した内容が本当なら、ソーシャル系のゲーマーさん達は今までのゲーマーさん達と明らかに何かが違うように思います。そりゃ時代も変わったと思うわけです……。
個人的には別に課金をするなと言いたいわけじゃありません。むしろ、課金するに値するモノならすべきでしょう。ですが、「ゲームメーカーならゲームをきちんとした完成度に高めてから課金なり売り出すなりするのが当たり前」だとも思っています。貪欲に稼ぐのは結構な事ですが、せめて完成されたモノをプレイしたい、と思うのは自分だけじゃない……と思いたい今日この頃です……。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:なんかブレイブリーデフォルト プレイングブレージュがオープンベータテスト中だけど課金を始めたヨーって話がどうにも釈然としなかったので、自分なりの解釈をしてみました。

しゃきーんさん:実際のところはどうなんだろうな?

しょぼーんさん:さぁねぇ……。そりゃスクエニさんの内部事情やら何やらを知っている人じゃないとわからんだろうけど、この発表で「え?」って思った人はそれなりにいるんじゃないかな。……いないとなると、わたくしはもう古い人間です……。

しゃきーんさん:まぁ、思い出に残るゲームはバンゲリングベイとボコスカウォーズとゾンビハンターとか言っている時点で、古い人間には間違いないと思うぞ?

しょぼーんさん:そ、それ言っちゃだめぇ!

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