連載:気まぐれゲーム雑記 第961回:「Oculus Rift」と今後のVR機器について思うこと
「愛好家」だけのモノになってしまうか否か
どのVR機器が普及するか
AZです。お正月に用意した食料品がやっとのことで概ね食べ終わりましたので、お正月気分もそろそろ抜けてくるはずです。
それはさておき、「Oculus Rift」が599ドルで予約開始された事はすでにお伝えした通りですが、VRは今後ゲーム業界にも影響を与える可能性が高い機器なだけに、話題になっている価格についてスポットを当てて情報を整理しておきましょう。
そもそもVRに興味がある人はどれくらい?
「Oculus Rift」を日本から購入した場合、94600円になるという話題もお伝えした通りですが、この9万という価格はやはりネックであるという金額でしょう。もちろん、その価格帯を否定するつもりはなく、それ相応のハイスペックさを秘めているのは言うまでもありません。ですが、気軽に手を出せる代物ではなくなったというのが現状です。まぁ、日本向けの販売網が整えば、また変化もあるでしょうが。
VRを体験した人ならその凄さもわかるのですが、VR普及に欠かせないのは「体験して凄さを実感する」といった部分だと思っております。こればかりは動画で見てもわからないし、実際に体験しない限りはその凄さを実感するには至らないでしょう。普通ならその凄さに価値を見出しVR機器を買うという流れになるわけですが、やはり9万円を超える額というのは愛好家やガジェット好きな人達くらいしか簡単に出せる人は少ない事が予想されます。
また、そもそもVR専用コンテンツに「是が非でもVR体験すべきモノ」が現時点では余りないというのもネックでしょうか。VR元年やら何やら色々言われている状況で、そんなキラーコンテンツが用意されているわけもないのは明白ですが、市場規模があまりにも少ないとコンテンツを提供しようという側が普及するまで耐えられなくなる可能性があります。最終的に目指すのは、「何はなくともVRは買う価値があるモノ」という認識を多くの人達に植え付ける事です。それがないことには、市場が拡大していかないでしょうし、成長路線へ突入するのも難しくなるでしょう。
他のVR機器
ともあれ、「Oculus Rift」が先陣を切ったわけですが、今後VR関連で話題になるのはPS4との融合が期待されている「PS VR」と、SteamVRこと「HTC Vive」の2つになります。そんな「PS VR」はVR機器のエントリーモデルになるのでは? といった期待もあり、調査会社SuperData Researchの市場予想では400~600ドルになるといった話題も出ています。PS4との価格差をどうやって反映していくかも注目どころにはなりましょうか。
一方、「HTC Vive」は「Oculus Rift」よりも高くなるといった予想がちらほらと見受けられます。それだけハイスペックなのでしょうが、何はなくとも価格や発売日が待たれる事になります。……Valveタイムが発動しないことを願って止みませんけど。
「PS VR」と「HTC Vive」のどちらにも言えることは、コンテンツをしっかりと持っているという事です。「PS VR」はVR対応したタイトルの発売がいくつかすでに告知されていますし、「HTC Vive」もValveの持つタイトル群が控えています。そこが、「Oculus Rift」との違いにもなるところでしょう。
多くのVR機器が発売されるであろう2016年は、それらの機器がどの程度普及し、本当にVRは価値があるのかが注目されていく年とも言えます。すべてのVR機器の価格帯も見守っていくべき要素ですが、根本的にVRがどれくらい広がりを見せるのかといった視点もしっかりと見ていきたいモノですね。
:「Oculus Rift」と今後のVR機器について思うことを書いてみたよーってなお話です。
:ま、とりあえずVRが価値あるモノだと多くの人に思ってもらわんと始まらないな。
:そのためにコンテンツが必要って事になっていくのは自然な事なんだけど、ある程度普及しないとコンテンツ提供側がついていけなくなるので、そこらへんはバランスの問題なのだろうなぁと。普及させるきっかけが何になるのか、今後観測していきたいモノですな。……何はなくとも、他のVR機器も出てきたらやっと本番になる……のかねぇ?
:そこからコンテンツの用意とか何だとか、先は長くなりそうだな……。