連載:気まぐれゲーム雑記 第649回:クラウドゲームに思う事はビジネスモデルだという事

気まぐれゲーム雑記
第649回:クラウドゲームに思う事はビジネスモデルだという事

クラウドゲームの時代が到来するのはもうしばらく先?

ゲームのビジネスモデルが変化する事を言語化したニュアンス

AZです。肉まんが美味しい季節になりました。

それはそれとて、スクエニのクラウドゲーム事業を担う新会社「シンラ・テクノロジー」の和田社長がクラウドゲームの可能性を熱く語っているインタビュー記事が掲載されています。

スクエニにとって新しい3つの道を作る必要があると思っていた。1つはフリートゥプレイ(F2P、原則無料)のゲームをどれだけ定着させるか。1発ヒットを狙うのではなく、F2Pのゲームを継続的かつ組織的に出していく体制が必要だった。2つ目は、中国を中心としたゲーム業界から見た新興国の開拓。最後がクラウドゲーム。本社の仕事よりも、どちらかというと旧スクウェアだった周辺部分の仕事をやっていた。

~中略~

――とはいえ、ゲーム機の性能は進化しています。

退化とまでは言わないが発展が全然なく、新しいゲーム体験も生まれていない。これから何が起こるかというと、スマートフォンがさまざまな国に浸透することでゲーム産業は伸びる。だが、地の果てまで行くとそれで終わり。成熟産業の一番悪い形になるという危機感がすごくあって、テクノロジーの発展が重要だと思った。

ゲームは非常に複雑なアプリケーションソフトだから、かなり高性能なハードが要求される。このハードの価格が下がるに従って、ユーザー数が伸びて産業が広がってきた。例えば初期のアーケードゲーム(業務用のゲーム機)「スペースインベーダー」は、たった1つのゲームをするために20~30万円が必要だった。一般ユーザーでは買えないからゲームセンターが買い取り、コインオペレーションで回していた。

その次に起こったブレークスルーが任天堂の「ファミリーコンピューター」。1台で複数のゲームが遊べ、家庭に普及して市場が伸びた。ただし専用機ではゲームしかできないから、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション2」にDVDプレーヤーが付いて汎用化していった。汎用化の極地がスマートフォン。値段が下がることでユーザー層は臨界点まで広がっている。もう次に何が起こるかというと、突き抜けるしかない。

~中略~

この会社を500人体制にするよりも、100人とか200人程度で外縁にパートナーが5000人いるみたいな会社にしたい。だから来年から儲かることは絶対になくて、5年後によくなっているなら、それでも相当いいほうだと思う。

[引用元:東洋経済オンライン

言わんとしたい事はわからんでもないですね。

ゲームを作る側としてよりも、会社を運営している経営者としての考えが色濃く出ている記事になっています。これはこれで一読しておけば、大体企業のお財布を握っている人がどのように考えているのかがうっすらと垣間見えて来るところがあるかもしれません。

クラウドゲームは、色んな意味で注目を浴びるか否かの瀬戸際にある分野と言えます。そこらへんは、ソニーやマイクロソフトもそれぞれに独自のサービス展開をしてくることが予想されますし、そこにスクエニが上手い事自社でアピールできるかが焦点でしょうか。要するに、クラウドゲームというのは現時点だとゲームではなくビジネスモデルの話と置き換える事ができます。

ゲームをビジネスとして捉えた時に難しいのは、第一に面白くないと話にならないという点です。一部、面白くもないのに売れるといった謎現象を見せる時があるのも否定しませんが、基本的にはソフトがハードを牽引するという通説は変わらないと言えます。クラウドゲームの環境が整ったところで、それを引っ張るだけの面白いゲームがなければ事業が立ち回らなくなってしまいますが、そこらへんも十分考慮した上で「来年から儲かることは絶対になくて、5年後によくなっているなら、それでも相当いいほうだと思う」という発言である事は何となく伺いしれるところとも言えましょうか。

ゲームの元締めになれれば強いというのは、その時代を象徴した据え置き機や一時期のグリーとDeNA、今ならアップルやグーグルを見れば一目瞭然です。そういったところで、今後スクエニがクラウドゲームで元締めとなれるのかどうかはジックリと長い目で見守っておきたいモノですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:スクエニのクラウドゲーム事業を担う新会社「シンラ・テクノロジー」の和田社長がクラウドゲームの可能性を語っとるわけですが、根本的にどんなゲームがそのクラウドゲームを引っ張るのかな? とは思ったわけでして。

しゃきーんさん:スクエニだから、FFやDQって事になるんだろうな。

しょぼーんさん:実際クラウドゲームでアクションなり何なりが遅延なくできるようになる時代がくれば、それはそれでスゴイ技術革新だし、大いに賑わう可能性もあるのは間違いないけどね。でも、それもまだまだ先っぽいという印象にはなったかなと。……現時点で可能性が高い技術革新といえば、VRなのでしょうなぁ……。

しゃきーんさん:ま、しっかり研究もしてるみたいだし、クラウドで頑張るというなら良いモノが出来上がるのを期待したいモノではあるよな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第649回:クラウドゲームに思う事はビジネスモデルだという事に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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