連載:気まぐれゲーム雑記 第999回:“ぷよぷよ”のe-Sports化を目指した「Magical Stone」が何だかザワついているようです

う、うーん?

セガの公式な反応が欲しい案件

AZです。気づけば連載も999回目ということですが、マイペースに続けていく所存でございます。

それはさておき、“ぷよぷよ”のe-Sports化を目指した「Magical Stone」が何だかザワついているようです。

株式会社GameFactoryは、基本無料プレイのPCパズルゲーム『Magical Stone(マジカルストーン)』のオープンベータテストを行うことを3月27日に発表した。『Magical Stone』は現在セガが販売を行っている『ぷよぷよ』シリーズのアイディア的なクローンであり、同社はこのタイトルのe-Sports化を目指すとされている。

~中略~

著作権や特許権についての問題

初代『ぷよぷよ』は1991年にコンパイルより発売された。以後20年以上シリーズは続き、根強いファンを獲得して今日まで大会が開かれている。『Magical Stone』の発表も、3月27日に行われた「ぷよぷよ統一王座戦」配信内でのものだった。『ぷよぷよ』有名プレイヤーのれそ氏によるこの発表によれば、当初は『ぷよぷよ』の権利を持つセガに対し、『ぷよぷよ』のプロスポーツ化の動きに対し、ライセンス貸与などの公認を求めたという。しかしその申し出は「ブランド価値の維持のため」拒絶されたとも氏は述べている。それでも競技としての『ぷよぷよ』をやりたいという氏は、セガの担当者から「ストーリーやキャラクター、商標などを侵さない範囲で」あれば自由にやってよいという言質を取り、『Magical Stone』の開発に踏み切ったと経緯を説明している。

ルールをそのままにグラフィック等を差し替えるだけのゲームは『ぷよぷよ』の著作権や特許を侵害していないのだろうか。これについては『Magical Stone』を支援しているという弁理士の安高史朗氏が自身のブログにて詳細を書いている。氏のブログでは『ぷよぷよ』と『Magical Stone』で共通する点、違う点を細かく記述しているが、要するに「著作権が生じるのはキャラクターやグラフィック等、直接的に製品を構成する要素であり、アイディアやルールといった無形のものについては著作権は生じない」ということである。これはボードゲームや料理のレシピなどでも知られていることであり、たとえば名作ボードゲーム「ドミニオン」は、一時期「ドミニオンクローン」と呼ばれるジャンルができるほど、そのルールをほとんどそのまま流用したゲームが発売されていた。つまり、『ぷよぷよ』と全く違うグラフィック・キャラクター・演出効果などを用いている『Magical Stone』は、『ぷよぷよ』の著作権を侵害していない。

著作権に保護されない「アイディア」であるが、一方でこれを保護するのが「特許」である。安高史朗氏は前述のブログ記事において「ぷよぷよを開発したコンパイル社は、ぷよぷよの特許を出願していません。仮に出願していたとしても、初代ぷよぷよのリリースは1991年ですから、とっくに特許権は切れていて、ぷよぷよというゲームアイデア自体はパブリックドメインになっているはずです。」と述べている。保護されていない、もしくは特許の切れたアイディアが使用されて新しい製品が作られることは、もともとのアイディアの進歩にも繋がる。

以上2点により、『Magical Stone』の著作権・特許権問題はクリアであるというのが、現時点の『Magical Stone』制作の主張となっている。

~中略~

制作・運営元にまつわる黒い噂

「ぷよぷよ統一王座戦」配信内で『Magical Stone』オープンベータテスト開始を発表したれそ氏は、『Magical Stone』公認攻略サイト「e-Sports Runner」運営会社「株式会社FanGames」の代表取締役とされる。また氏が関わる会社が、数年前からRMTやBOTプログラム販売等を行っているとの話もある。RMTやBOTプログラムについては多くのゲームで利用規約違反とされているため、ゲームファンは関係者に対していい印象を持っていない。『Magical Stone』のe-Sportsビジネス拡大にいい印象を持っていないファンも多いようである。

[引用元:Automaton

どうでしょうね? コレ。

“ぷよぷよ”のe-Sports化を目指した「Magical Stone」のゲーム内容自体は、動画を見ての通り“ぷよぷよ”クローンと呼ぶにふさわしいモノとなっています。法的に見ても問題はないという意見も出ているモノの、やはりここまでの全力クローンは気になってしまうラインではないでしょうか。

日本において、e-Sportsなるモノが流行っているのかどうかはさておくとして、ある程度競技性の高いモノはe-Sports化を考えてみるという選択は十分にアリでしょう。とはいえど、運営だけでやってていくには厳しい事も露呈していますし、どこまで本気に考えているかは気にしておきたいところがあります。

開発元のGameFactoryの言い分だけを聞けば、セガが公認したというニュアンスになっています。ですが、やはり情報の正確性を求めるならセガからの公式な反応我が欲しいのも間違いはありません。まぁ、どこまで“ぷよぷよ”のe-Sports化を望む声がわかれば、何となく答えも見えて来そうなところではありますが……。

開発元のGameFactoryについては、黒い噂も出ているようではありますが、はてさて本件はどういった決着を付けることになるでしょうか? ファン活動を超えた代物に対してセガの踏み込み度合いを暖かく見守っておきたい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第999回:“ぷよぷよ”のe-Sports化を目指した「Magical Stone」が何だかザワついているようですに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:“ぷよぷよ”のe-Sports化を目指した「Magical Stone」が何だかザワついているよーってなお話です。

しゃきーんさん:すげークローンだな。

しょぼーんさん:そーだねぇ。最終的にはぷよぷよと融合してイベント等々をやっていきたいのだろうけど、そもそもセガ側の言い分がわからん話なので、続報があったらすぐ取り上げてく思う所存でございます。……e=Sportsにするメリットって何だろうね?

しゃきーんさん:プレイヤー数と話題性、なのかねぇ……。

コメント (1)

名無しのゲーマーさん

クローンゲーは仕方ないとしても、運営がRMTで稼いでいる悪徳業者であることに変わりはない。

記事にコメントを書く