「FFEX Light」のファーストインプレッション:FF14のシステムを3DSに落とし込んだような内容で、アクションメインではなく育成が主軸ではなかろうか?

気まぐれゲーム雑記
連載:「FFEX Light」のファーストインプレッション FF14のシステムを3DSに落とし込んだような内容で、アクションメインではなく育成が主軸ではなかろうか?

何を求めるかで結構印象が違います

良くも悪くも正しくMOライクなゲーム

AZです。今から何年前になるのかは覚えてませんが、色んなゲームをやり続け、色んなゲームをやり過ぎて混乱してしまいよく分からなくなった時から、「自分にとって」ゲームの面白さや楽しさは何たるかを分析するようになりました。正しき答えがない話だというのは分かっていますが、それでも考える事は辞められません。

はてさて、本日取り上げるのはファイナルファンタジーエクスプローラーズの先行無料版こと「FFEX Light」です。先行無料版とは言っておりますが、要するに引き継ぎ可能な体験版です。それ以上もそれ以下もありませんが、無料に手を出さないのは“据え膳食わぬは男の恥”なる言葉も存在しております。よって、食してみたのでファーストインプレッションにまかり出させて頂きます。

どの程度のアクションを求めるか

「ホスト風のイケメン王子達ご一行が80~90年代を彷彿とさせるオープンカーで草原のまっただ中にある道路を突っ走る」という言葉だけだとネタにしか思えないはずなのに、実際動画を見てみると何故だかスゴイ感があるFF15を作っているスクエニですが、こと「FFEX Light」においては3DSですしそんな高グラフィックは望めません。3DSらしいテイストに仕上がっています……が、男キャラがあの等身で腹筋が割れているというのは色んな意味で不気味に見えてしまったというのを付け加えておきたいです。あと、なんか顔とボディに妙な違和感を覚えてしまったのは私だけでしょうか? 自分の周りに本作をプレイしている人がいないので、この感性は自分だけのモノなのか否かが気になって仕方がありません。

話を戻しまして。ゲームシステムは、スクエニが絶賛運営中のFF14テイストに仕上がっております。一応ジャンルは「アクションRPG」になっていますが、本作の場合MOとかMMOに類する方面のゲームという方がしっくり来る人も多いでしょう。むしろ、ネトゲ感を隠す気がない。つまり、アクション面に関してはっきり言ってしまえば、「モンハンのようなアクション性を期待してはいけない」と言う事が言えます。

アクション面における、ゲームシステムの説明をしましょう。まず、通常の3DSを使っている人は拡張スライドパッドでカメラをぐりぐり回す方が得策と言えるくらいにはあった方が良いです。New3DSの人はなくても問題ないでしょう。で、Yボタンが通常攻撃、Xボタンがアイテム、Bボタンがダッシュ、Aボタンが採取などの調べる。他は、L・Rボタン+ABXYボタンの組み合わせで計8つのアビリティがセットできます。で、どのアビリティにも大体1度使うと再度使うのに一定時間待つ必要があります。大体これくらいの説明で本作がFF14をベースにした何かである、という事に気づく人は気づくでしょう。ちなみに、アビリティは自由にL・Rボタン+ABXYボタンに割り振れますが、根本的な事として拡張スライドパッドを使っているとL・Rボタンを押しながらアビリティを使うというのは地味にやりづらい。ボタンコンフィグもないので、そこはもうどうにもなりません。慣れても、押しにくいモノは押しにくいのです。

実際の戦闘は、アビリティを使用して敵を攻撃すると、レゾナンスパワーなるモノが溜まります。それが一定数以上溜まるとクリスタルドライブなるアクションが発動できるようになるのですが、クリスタルドライブの効果はランダムで1~4種類の中から選ぶ事になります。一定の方向性はあるのかもしれませんが、やっている感覚ではランダムとしか認識できませんでした。で、クリスタルドライブの効果は名称で表示され、何となくその名称から効果がわかりそうな雰囲気は出ていますが、戦闘中には説明が一切表示されません。素直に、街にいる古参エクスプローラー“ディレット”さんのヘルプに全42個が明記されていますので、一度は目を通して置いた方が良いでしょう。覚えられるかどうかはさておいて、雰囲気は察する事ができます。雰囲気だけ、です。

また、召喚獣との戦いがあるのですが、ソロだと結構辛い。何が辛いって、敵が固いから辛い。大体は、グルグル回りながらリジェネを使って隙が出来たら攻撃(以下繰り返し)なわけですが、マルチでやれば討伐もそこそこに早くなるというのは確定的に明らかです。つまりこの事から連想されるのは、マルチ向けに調節してあるのか否か、です。孤高のボッチプレイヤーにとっては死活問題です。お財布の紐を緩めるか否かを決定付ける要素とも言えますので、ソロで突き進もうという猛者は慎重に一度は先行無料版という名の体験版をやってみることをオススメします。あ、ちなみに、ソロプレイヤー対策としてモンスターを仲間にできるような仕組みもありますが、モンスターはそこまでかしこくもないので某モンハンのアイルーと変わらない印象です。でも、FFのモンスターは大概において可愛くないので、アイルーだと思って扱ってはいけません。でも、チョコボやマンドラゴラを連れていけば一定の癒やし空間ができあがるのは間違いないです。

恐らく、このゲームをした人の多くが思うであろう事は「回避をくれ」の一言だと思うわけですが、そう思った人は「このゲームにそれなりのアクション性を求めている」と言えます。ですが、残念ながらこのゲームはそういった「高いアクション要素を使って戦略的に楽しむ」というモノではありません。ジャンプもありませんし、段差も昇れませんので注意が必要です。

じゃあ、何を楽しむの?

このゲームでプレイヤーが思考する部分は、敵がどのような攻撃をしてくるのか・弱点や部位はどこなのかを前提に、アビリティや部位破壊、自分がどの役割をこなすのかなどを組み立てていく事です。つまり、楽しむポイントは2つ。自分がやりたい役割、このゲームで言えば「アタッカー」「タンク」「ヒーラー」「バッファー」の役割のどれかを自分の理想のプレイに当てはめて楽しむ事。そして、その役割をこなすための育成。この2つです。すこぶる、FF14ですね。

育成の話も簡単にしておきます。育成は、武具の生産と強化、モンスターの生産や合成、あとはオリジナルアビリティを作る事に集約されています。武具の生産と強化は、ほぼモンハンです。強化が、各武具のステータスを上昇させるという違いくらいでしょうか。モンスターは、モンスターが稀に魂石を落とすので、それを街でやりくりすれば誕生しますし、合成はレベル上げに直結しています。オリジナルアビリティについては、先ほど書いたクリスタルドライブを発動させた際に、特定のアビリティを使うとクリスタルドライブ中に発動していた効果に近しい効果がアビリティに付与されます。クリスタルドライブ自体ランダム効果っぽいので、欲しいオリジナルアビリティを狙っていくのは難しいかもしれませんが、そこそこな頻度でクリスタルドライブが発動できるので自然と覚えられるかもしれません。

以上のような育成要素を踏まえて考えてみますと、やはりマルチが必須となるのか否かが見極めどころでして、私としては「アタッカー」「タンク」「ヒーラー」「バッファー」という役割が与えられている以上、ある程度マルチを前提としていると見ても良いとは思っております。もちろん、武器強化とか連れて行くモンスターを極めながらプレイすればマルチなしでもやれるというのはわかる話ですが、FF14をベースにしているのならば何となく答えは見えてくるというところもありましょうか。

ということで、楽しむポイントをもう一つ付け加えるなら「マルチプレイを楽しみたい」という事になります。一応ジャンル名はアクションRPGとなっていますが、先から書き続けているとおりFF14ライクなものですし、MOやMMOと表現した方がプレイした事がある人は理解しやすい類です。それを踏まえれば、アクション性はそこまで高くないというのは目に見てわかる事ででしょう。とはいっても、完全に「MOやMMOそのものだよ!」なんて言うつもりもなく、あくまでも疑似的にそういう雰囲気を出しているゲームシステムだというだけの話です。アクションメインではなく、「自分の理想のプレイスタイルになるための育成過程や完成したプレイスタイルでマルチを楽しむ」のが主軸であるという事に尽きます。

大体は、上記のようなところに面白さや楽しさを見出せるのならば、十分に価値がある一作でしょう。逆に、アクション面に期待していたような人達からすれば、そこまで高いモノではないとハッキリ言えます。当たり前ですけど、皆無ではないので注意して下さい。それなりは要求されます。要するに言いたいのは、「個人差はあれどアクションによる気持ち良さを求めない方が良い」という事です。他にも、通常攻撃後の硬直や採取時の硬直、街でNPCとの会話後に発生する微妙な硬直など、何かと動きが止まるような案件がちらほらと見受けられます。一定以上のアクション性を求める人達の場合は、そのような部分でストレスを感じてしまう可能性は否定し難きポイントでしょう。本作をプレイするか否かを迷っている人は、「どのように」楽しみたいのかを考慮してみるのをオススメしておきます。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:「FFEX Light」のファーストインプレッションを書いたぞーってなお話です。

しゃきーんさん:なんかこう、ガッツリ書いたな。

しょぼーんさん:んー。たまにはオブラートにさほど包まないで、ド直球に書いてみようかなって思ったわけで。結構長めの文章だけど、読めば大体雰囲気は察する事ができるくらいの内容にはしたつもり。何を面白いと見るかは人次第だから、それが判断できるような材料を散りばめた感じかなと。……ちなみに、わたくしボッチプレイヤー街道をひた走っているので、マルチ時のプレイ感覚なんて考慮できません!

しゃきーんさん:……ソレは想定済みだわ。

「FFEX Light」のファーストインプレッション:FF14のシステムを3DSに落とし込んだような内容で、アクションメインではなく育成が主軸ではなかろうか?に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

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