連載:気まぐれゲーム雑記 第498回:質を高めるのと発売日を守るのはバランスの問題
気まぐれゲーム雑記
第498回:質を高めるのと発売日を守るのはバランスの問題
まぁ、基本的に質が高くて守ることこそプロの仕事なわけですが。
納期に迫られるのはどの業界も等しく同じ
AZです。アカウント登録者数が多いのは良い事だと思いますが、ついでにアクティブプレイヤーがどれほどかもアピールしてみるのもいいかもしれません。
ところで、UBIの「ウォッチドッグス」が当初の発売より遅れた事は記憶に新しい出来事ですが、Massive Entertainmentsのマネージング・ディレクターDavid Polfeldt氏がそのことについて言及しています。
オーナー、パブリッシャーが損失を厭わないというのは、我々開発スタジオにとっては極めて大切なことだし、(『Watch Dogs』の延期は)極めて大きな打撃だった。延期が発表された当日には、株価が25%も急落したほどだよ。あんな一日を生き抜くにはとてつもない勇気が不可欠だし、私は今でも延期は正しい決断だったと考えている。最高のゲームを完成させるという我々の目標を、上層部がバックアップしてくれるという、我々開発側の人間にとっては極めて重要なメッセージだ。
予定通りに発売できるに越したことはないが、時間と質を選ぶなら、常に質が勝るんだ。
[引用元:Choke Pointさん]
実に、海外メーカーらしい感じ……でしょうか?
日本だと発売日を厳守する方が優先されやすく、一週間程度パッチで待たされるというのはよくある出来事です。そういった意味で、質を高める必要性があるならしっかりと延期出来るのはどのメーカーも見習って欲しいものではあります。
とはいえ、発売日とゲームの質のバランスは非常に難しい。発売日が発表された以上は、その期限を守ってスケジュールが動いていくのは当然です。欲しいタイトルを買いたい人に限っては、延期なんてあろうものなら失望する事も懸念されます。しかして、クオリティに問題があれば修正もやむなしなわけですし、納期は本当に世知辛い。
しかし、メーカーが延期を決めた際にそれが英断だったかどうかは、発売されたタイトルの内容次第という事が言えます。実際ウォッチドッグスはまだ発売されておらず、多くの人達にとって「延期した価値があったかどうか」が重要になるのはいうまでもありません。ある意味、延期をしたということはそれだけハードルが上がったという事が言えます。
その質自体に問題があり、改善する余地があるならば延期も仕方無しと言えましょう。ですが、当然ながら延期は良いモノではありません。プロである以上は、開発としてしっかりとしたスケジューリングを組んで開発を進めていって欲しいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:質を守るため延期をするか、発売日を守ったらちょっと質が落ちちゃったを許容するかってのは難しい問題だっつー話です。
:でもさ、質を上げながら納期も守るのがプロなんじゃねーの?
:その通りなんだけどね。まぁ最初からスケジュールでムチャぶりされてたら……なんてこと言い出したらキリがないけど、やっぱり延期するならするでしっかりとした「なぜするのか?」という理由を明確にすべきとも思う。クオリティアップのため! と声高らかに言われても、大半の人がピンと来ないだろうし。……結局は上手くやりくりして発売しようぜってオチでしょうなぁ……。
:ま、どのメーカーも基本的には質を上げて納期も守るというスタンスで望んで欲しいもんだわ……。
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