連載:気まぐれゲーム雑記 第174回:海賊版対策にDRMは正しいのか? と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第174回:海賊版対策にDRMは正しいのか? と言う話題
業界も腰を上げて良い頃合いには思うわけで……。
国内外で問題なのが海賊版
昨今のゲーム市場において、問題視されている一つとして海賊版があります。
日本だといわゆる“割れ”と呼ばれているモノです。個人的にはこの呼び方が好きじゃないので海賊版で通していますが、そもそもこの呼び名は“Warez”(ウェアーズ)から来ている言葉です。意味合いとしては、商用ソフトを非合法な方法でやりとりしたり配布したり何だったりする事を指します。昨今におかれましても、とあるユーザーがアダルトゲームを割ったとか何だとかの話題が、実に素晴らしい火力で賑わいを見せていて、当ブログにおきましてはそういう案件は取り扱いませんが、むしろ裁判沙汰にまで発展したら取り上げる可能性が出てくるのでどんどんやって頂きたいものです。
そんな海賊版に対して、DRMがあります。DRMとは、Digital Rights Managementの略で、デジタル著作権管理の事を指します。……指します、と良いながらも、実に分かり辛い日本語ですので、いくつか例を。
まずは、最近シムシティでも話題となったOriginはEAのDRMの一つです。Originで認証しないとプレイする事ができません。アカウント単位で管理されているため、海賊版がでにくいという利点が出るものの、Originへのアクセスが必須となるため度々問題になっています。ついでに、Originは最近脆弱性が指摘されたようです。シムシティをプレイされている方は、ほんのりと注意した方が良いかもしれません。
他には、Steamもそうですし、UBIのUplayもDRMです。まぁ、これらのDRMは一部で悪名高きものとしても知られているケースがあり、例えばプレイするたびにネット接続での認証が必要になったりなど、やり過ぎなDRMがあるのもまた事実です。
とはいえ、DRMは海賊版を抑制するための一翼を担っているのが現状と言えるでしょう。
そんなDRMは海賊版より有害である、という話題の記事が公開されました。詳しくはこちら。
まとめると次のような感じ。
- 『Super Meat Boy』で知られるTeam MeatのTommy Refenes氏曰く、オンライン常時接続をはじめとするDRMで海賊版と戦う事はデベロッパーを傷つけるだけである
- DRMで海賊版と戦おうとする会社が多いが、海賊版による損失を正確に割り出せない場合DRMの実施が投資に見合うかどうかはわからない
- パッケージなら返品されても別の顧客に売る事ができれば損失はないが、デジタルの世界は製品に固定数が存在しないため何も取り返す事ができない
- 顧客にとってDRMで苛つかせる体験は、海賊版よりも有害であると見なされるべき
- 海賊版を阻止する事は不可能であり、損失防止はデジタルの世界においては適応されないという事実を認める必要がある
- デベロッパー達はお金を支払ってくれた顧客達に焦点を絞るべき
- 顧客に敬意を払えば、我々の努力を認めて、違法ダウンロードをする代わりにゲームを購入してくれるかもしれない
さて、ちょっと解説しておくと海外でのDRMはかなり過激です。UBIは、アクティベーションの回数制限をかけたり、サーバーダウンしたり、アサシンクリードなどオフラインでも問題がないソフトでも常時接続があったりと、かなり問題視されていました。現在では緩和の方向に動いていたはずですが、今はどうなっているのかちょっとわかりません……。
あとシムシティでも言える事で、サーバーが落ちるというのはあってはならない事です。ゲームデザイン自体がオンラインゲームを開発するようなモノだったがために、オンラインへの常時接続が必須条件となっていますが、裏事情にはDRMの問題や海賊版など色々あったようには思います。
というわけで、そんなDRMで海賊版を防ぐのは正しいのかどうか、という話題をしてみようかと思う次第です。
ユーザーとの妥協点?
先ほども書いた通り、ユーザーに対して過度な要求をするようなDRMが推奨されるべきではありません。むしろ、否定して然るべきでしょう。
とはいえ、パッケージタイトルならDRMが有効であるようには思えますし、企業としては完全にDRMを削除してしまうデメリットの方が大きいからこそDRMフリーに舵を切れないのだとは思います。
DRMフリーのモノに、ファルコムのサントラがあります。ゲームではないので一概に正しいかはわかりませんが、ファルコムではDRMをフリーにした事でより多くのファンを惹きつけている効果を得ていると言えます。ファルコムが音楽に力を入れるのもそこらへんが理由でしょう。日本ベースの話ではありますが、他社はJASRAC曲だったり会社単位でアレコレする事を禁止しているので、これについてはファルコムのみが特殊なのだ、と見ておくと良いかもしれません。ファルコムはこの方向性でどんどん頑張って頂きたいモノです。
話を戻しまして。
このDRMが問題になるのは、PCゲームです。一時は家庭用でも、PSだったりPSPだったりマジコンだったりと、改造したりなんだりで使えるモノが出回ったりもしましたが、マジコンは根絶の動きをみせていますしその他の家庭用機もきちんと対応してきています。……まぁ、改造すればどうこうといった話も出ますが、日本においては改造してまでプレイする人も少ないでしょうし……。
ですが、PCゲームでもアダルトゲームとなると中々そうもいかない現実が出てくるようです。あれらのタイトルは表立って販売するには中々難しいでしょうし、どういった DRMを敷く事が一番ユーザーにとって良い事なのか、業界全体で動いた方が良い気はします。……思いつくのは、アダルト専用のSteam的なDRMを構築する事くらいですけど。
基本的には、常時オンライン接続を必要としないDRM程度ならユーザーとの落としどころとしても納得する部分かとは思いますが、それ以上になるとやはり手厳しいモノを感じる人は多いでしょう。そもそもに、海賊版をプレイするユーザー達が面白さに納得して正規品を買うなんてことは、政治家に性善説を説いて納得してもらえるくらい稀な事だと思っています。そうでなければ、海賊版の問題が出て来ないはずだからです。
例え過去にそういう行動を取っていたという人であったとしても、それが「海賊版をプレイして良い理由になんてなり得ない」事はわかりきっています。
海賊版は由々しき問題です。普通に購入している我ら一般ユーザーからみれば、忌むべき存在です。また、海賊版を使ってプレイする人達もどうしようもないくらい忌むべき人達でしょう。
海賊版の問題は、DRMの問題へと繋がっていき、今後どのような形で終息するかはわかりません。ですが、海賊版は広がれば広がるほど、ゲーム自体がなくなっていくという現象を呼びます。DRMが効果を出している……ように思えている現状においては、ユーザーとの妥協点を見出すほかない、というところでしょう。
願わくば、そのような事はなくなっていく事を願いたいものですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:海賊版に対して、DRMは有害だよーっていう海外記事の話題があったので、思うところを書いて見ました。
:まぁ、割れだかなんだかわからんが、非合法な事はすんなってことだよな。
:よく海賊版プレイして面白かったから正規品買った、とかいう声も聞くけどね。正規品買わないヤツよりちょっとマシってだけで、基本はお話にならんとは思えてしまうわけですよ。……ちゃんとゲームを正規な手段で買わないと、ゲーム会社自体どんどんなくなっていくってのがわからんのかねぇ?
:わからんヤツが多すぎなんだろうなぁ……。ほんと、世知辛い世の中だわ。
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僕GTA4海賊版やったら画面揺れ揺れ、車に乗った瞬間煙+アクセル自動踏み踏みで、Xlivelessという機能使ってファイルチェックを無効にしたりしてプレイしているね。