連載:気まぐれゲーム雑記 第1016回:GoogleのVRペインティングソフト「Tilt Brush」にVRの未来を見る
VRに求められるのは何でしょう?
目に見て「わかる」代物
AZです。ソースコードとか一切わからない人との会話で、
AZ「PHPを使っている事を前提にしまして。正規表現で一気にケリをつけようとして実際上手くできた時の感動ときたら……。わかります!?」
数少ない友人「……正規表現とかなんのこっちゃかわからんけど、サンマの骨が一気にはがせた時みたいな感動で良いの?」
先日のハイライトだと思いました。
それはさておき、広く大きな存在である我らがGoogleがVRペインティングソフト「Tilt Brush」の配信を始めました。PVを見れば、比較的「直感」でわかる代物になっています。
なるほど、こういう絵面が欲しかったのかもしれませんね。
だいたいVRといえば、ゲームだとFPS画面で何か動いて武器をぶんぶん振り回したり、何やっているのかよく分からないけどHMDを装着している人を映して何となくスゴイ体験している様な雰囲気の映像がメインにも思えてしまっているわけですが、それだと「VRはスゴイ」という体験には結びつきにくかった印象があります。だからこそ、私個人としては、VRは「体験を他者と共有しづらい事」にあって、その間口をどのように広げるかが課題にも思えていました。……まぁ、個人的最大の山場はFPS酔いですけど。
ですが、「Tilt Brush」は、HTC Vive用としながらも空間に絵を描いていくという「VRだからこそ分かる体験」を、PVで客観的に映し出しています。確かに、HTC Viveは話題のHMDの中でも一番高額なので普及しづらい事や、動作要件がそこそこにハイスペックである事、空間を自由自在に動けるHMDだけど実際どれほどできるか? という気になる点はそれなりにありますが、今までのVR映像よりは視覚的に遙かにわかりやすい見せ方であり、これならある程度VR体験したことがない人も直感的に分かりそうな雰囲気がするというところまでやれた気がしないこともありません。
2016年は、VR機器が出てくる年になるわけですが、来年に向けてどれほどVR市場を大きくできるかは一つの注目点となるでしょう。ゲームに限って言えば、PS VRが豊富になりそうなコンテンツ数を抱え込んでいるようですが、HMDを装着して遊びたいという人たちの需要をどこまで伸ばせるかは未知数です。もちろん、ゲーム以外のジャンルである映像や医療といった分野においても成長していく事が予想されますし、普及すればそれだけコスト面も押さえられていくでしょうから、長い目でみていく必要があるのも当然な話ではありますが。
ゲーム分野においてもVRは注目されているわけですが、やはり「ある程度やらなくとも興味を持たせる事ができる映像」というのはもっと多く出てきた方が良いような気はします。HMDを装着した人たちを映すのではなく、実際それを装着した人たちがどういった事を楽しんでいるのか、見てわかるような映像が多数出てくる事を期待したいモノですね。
:GoogleのVRペインティングソフト「Tilt Brush」が、VRって何か凄くわかりやすい映像になってて素晴らしいんじゃね? ってお話です。
:まぁ、そんな感じはするな。VRというと、HMDを装着した人がキャーキャー言いながら何となくわけのわからんことをやってるって印象だし。
:正直、VRはやった事がある人ならすごさがわかると思うけど、そうじゃない人はなかなか興味の対象になりづらいと思うんだよね。んでも、結局HMD付けた人が何かしてるか、実際見てる映像を見せるかの二択しかなくて、どちらもきっかけにはなりづらいとはずっと思ってた。「Tilt Brush」は、ある程度答えを見せてくれたと思うから、こういう路線でアピールして欲しいとは思うかな。……VR、どうなるかなぁ……。
:ま、長い目でみていくしかねーんだろうなぁ……。