連載:気まぐれゲーム雑記 第832回:Steamの返金に応じる新ガイドラインがインディーゲームを直撃? 時間で縛る返金をどう考えるか

Steam

何が良くて何が悪いのか

懸念していたとおりの問題

AZです。梅雨が始まると、買い物が大変です。

それはさておき、Steamの返金に応じる新ガイドラインが、インディーゲームに悪い影響を与えていると海外メディアが取り上げています。

DSOGaming(海外サイト)によると、インディーゲームデベロッパーのQwibooは「Beyond Gravity」というゲームを1.99ドルで配信していますが、ガイドラインの変更後3日間で売れた18個のうち13個は返品リクエストされるという事態が起きたとのこと。Qwibooは、返金制度そのものはあるべきとも語っていますが、2時間のプレイ前なら返金に応じるという条件は、内容が短くなりやすいインディーゲームにとって致命的だと主張しています。詳しくはこちら(海外サイト)。

まぁ、概ね懸念していたとおりの問題であり、Steam側としてはこの返金システム自体を「体験版」や「無料版」といった位置付けではない事を主張していましたが、システムを利用する人が多いのは想像に容易いことでしょう。そりゃまぁ、「いかなる理由においても応じる」としている以上、そうならざるを得ません。そこらへんに、一抹の矛盾は感じるところでもあるのですが。

とはいっても、返金のシステム自体はあるべきでしょう。早期アクセスなどでも問題になりましたが、開発を途中で中止するような、売り逃げするメーカーが存在するのも確かです。消費者保護の観点からみれば、今のうちにやっておかねばならなかったところではありましょうか。

ともなると、やはり時間で制限を付けるのが無難です。一番わかりやすいのは、価格に対して返金可能な時間を設定をするパターンですが、必ずしもすべてのタイトルが価格と時間で判断できるわけでもないので、この部分はもう少し議論の余地はあるかもしれません。

ある程度想定されていた問題なだけに、Valveがどう対応するのかにも注目が集まります。もう少し「売り手側」にも柔軟な対応をするか、このまま押し通して返金ばかりをするプレイヤーの情報を集めて何かするか、それとも有料MODのようにシステムその物をなかったことにするか。手段は色々あるだけに、より良いシステムを作っていって欲しい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第832回:Steamの返金に応じる新ガイドラインがインディーゲームを直撃? 時間で縛る返金をどう考えるかに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:先日、Steamで基準を満たせばゲームを返金できるようになったんだけど、やっぱりゲーム内容が短いインディーゲームは売上が落ちたと報告しております。

しゃきーんさん:まぁ、そうなるわな。

しょぼーんさん:なっちゃうよね。2時間といったら、そこそこな事はできちゃうわけで。インディーもそうだけど、初代バイオとか「短いけど楽しい」というタイプのモノは軒並み厳しいかと。……どうやってルールを作っていくのかねぇ……。

しゃきーんさん:消費者保護も良い事だが、売り手側にとっても良い場である事が望ましいよな……。

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