連載:気まぐれゲーム雑記 第829回:「This War of Mine」のスタジオ“11 Bit Studios”が手がける次回作はトリプルAタイトルになるようです
インディーからトリプルA級へ。
売れたからこそ、次回作はより大きく作る
AZです。寝不足になると、頭痛が激しいタイプです。
それはさておき、「This War of Mine」で一躍有名になったスタジオ“11 Bit Studios”の次回作はトリプルAタイトルになるという話題がでてきています。
マーケティング・マネージャーKarol Zajaczkowski氏が、次回作はスタジオ初のトリプルAタイトルになるだろうと語っている。
Karol Zajaczkowski
ただ舞台設定を変えただけの『This War of Mine 2』を作ることは容易だった。しかし、我々は別のプロジェクトに切り替え、全く新しい何かを生み出す方を好んだんだ。『This War of Mine』に盛り込めなかったアイデアが沢山ある。極めて特殊なゲームの場合、あまり多くのアイデアを用いることはできないからね。楽しさは作れないんだ。なので、新プロジェクトで実現したいアイデアが山のようにある。これまで我々が手掛けてきた作品とは大きく異なるよ。
我々の次回作は、『This War of Mine』の成功のお陰で、最大規模のゲームになるだろう。11 Bit Studiosにとって、トリプルAタイトルといえる初めてのゲームになると考えている。
いいですね、こういう反応。
売れたタイトルの「続編」を望まず新作へ切り替える勝負っぷりは、実に賞賛したいモノがあります。例え、インディーデベロッパーであれど、続編を望む声が大きければ続編を作るという姿勢のデベロッパーが多いのは事実です。例えば、「Hotline Miami2」なんかはそれに当たるでしょう。
もちろん、新作を作るも続編を作るも、それは自由です。むしろ、どういった人達をターゲットにしているかが問われるところでしょうか。続編は、確かに手堅く利益を出せますが、それ以上伸ばせるかどうかは難しくなっていきます。続編となると、基本的には「前作を購入した人」がメインになるので、前作を上回るのが難しくなっていくため、です。
逆に、新作というのはかなりリスクが高い。今までも、出てきては時代のニーズに合わなかったためあっという間に消えていった新作達がこれでもかと存在しています。新作を望む声がある一方で、そのようなリスクを背負ってでも出す利益がどこにあるのかという天秤は、デベロッパー側じゃないとわかり得ないモノです。そんな中、トリプルA級タイトルを出そうとしている動きは、心配になる一方で期待したい気持ちでいっぱいにもなります。
大手メーカーにとっては、ビジネスである以上守りの姿勢を見せてしまうのは仕方なしとも言えますが、特定のタイトルで稼ぎがあったから次回作は更に大きく出るという在り方は、強く期待させてもらいたい部分があります。今の日本市場でそれをするのは厳しい事も窺えますが、どのメーカーも頑張って作り上げて欲しい限りですね。
:「This War of Mine」のスタジオ“11 Bit Studios”が手がける次回作はトリプルAタイトルになるらしいよーってなお話です。
:おー、そりゃすごいな。
:いいよね、こういう「成長してます!」といわんばかりなスタンスは。もちろん失敗するリスクもある上での判断だろうけど、やっぱり新作を作ろうとしている人達は、自然と応援したくもなるかな。……ほんと、頑張って作り続けて欲しいもんっすなぁ……。
:どのメーカーも守りに入っている以上、簡単にゃ作れないだろうしな。できあがってくるモノに、大きな期待を寄せておこうか。