連載:気まぐれゲーム雑記 第929回:PCゲーム市場の良い点はMODやクラウドファンディングでコミュニティを形成しやすい点
どの市場もすべからく盛り上がって欲しい
日本のゲームメーカーもPCゲーム市場も視野に入れ始めた?
AZです。文章を書いている最中に、足をつったりおなかをつったりして実に切ない気分になりました……。
それはさておき、PCゲーム市場のビジネスモデルについてKickstarterなどの投資をしてきたChris Dixon氏が語っているそうです。長いのでざっとまとめると次のような感じ。
- スマートフォンや家庭用ゲーム機がひしめき合うゲーム市場でシェア37%を誇りトップに君臨するのはPCゲーム
- PCゲームのほとんどはアクティブユーザー数が全世界で1億2500万人を突破したSteamでリリースされる
- Steamはゲームの売上の約30%を取り分としている
- 「Dota 2」はフリーミアム(F2P)のビジネスモデルだが、課金対象の大半はゲームキャラクターのコスチュームで消費アイテムに課金させるようなシステムではない
- PCゲーム市場は、コアユーザーを取り込んでいる
- 家庭用ゲームやスマートフォンゲームで見られない、PCゲーム独特のビジネスモデルとして「MOD」が挙げられる
- かつては違法性を含めた議論がなされていたが、昨今では公式ゲームの開発者サイドがMODを好意的に受け止めてMODのサポートや公式ツールの提供をしている
- Kickstarterのジャンル別総出資額ランキングでは、「ゲーム」が2位の「テクノロジー」に5000万ドル(約61億円)の大差をつけて1位になっている
- ゲームジャンルの中でも出展数の多いのがPCゲーム
- 最近の傾向では先行プレイを配信するPCゲームも多く見られる
- ソフトウェア開発で見られる「ベータ版公開→フィードバック→正式版公開」というビジネスモデルを使うPCゲームが近年増加
- 早期アクセスを利用するゲームが増加していて、開発者とユーザーの相互関係がきっちりと確立
[引用元:GIGAZINE]
概ね、その通りですかね。
PCゲーム市場が家庭用ゲーム機やスマートフォンと違う点は、開発側との距離が近くなりやすいという傾向があります。昨今はPC版を先に出して家庭用機へ進出するモノもありますし、Fallout4でもSteamからベータパッチが配信されるといった話題もでました。家庭用機よりも、柔軟に対応できる場とも言いましょうか。
特に、MODやクラウドファンディング、早期アクセスといったモノは開発側とプレイヤーのコミュニティを形成するのに一役買っています。他にも、SNS等々でかなりプレイヤーとフレンドリーにやっている開発側の人達もよく見ますし、上手い関係が築ければWin-Winであるのは間違いないでしょう。
当然ながら、家庭用機も家庭用機にしかない良い点があります。MODなどは導入の際に自己責任の面が強いわけですが、家庭用機の場合はそもそもMODが存在していませんし、見方を変えればシステムをクラッシュさせるような心配は一切ないとも言えます。それに、家庭用ゲーム機にしかないタイトルが多いというのは、家庭用ゲーム機が主流の日本だからこそ分かりやすい話にも思えるところです。
日本でも、PCゲーム市場に向けて色々と参入が伝えられている昨今ですが、今後広がりを見せるかどうかが注目されます。MOD等々を許容する日本タイトルが今後出てくるかどうかも含め、各メーカーの動向を見守っておきたいモノですね。
:PCゲーム市場のビジネスモデルについて語っている御仁がいたよーってなお話です。
:ふむ。MODが一番の象徴的なところかねぇ?
:最近だと早期アクセスもそうじゃない? 家庭用機でもそのあり方を模索してるみたいだけど、やっぱりPCの方がリスクを分かって背負う人が多い分、柔軟なんだろうなぁとは思うよ。……まぁ、柔軟すぎるからこそ家庭用機は丁寧にやっているのだろうけど。
:……ま、どちらにも一長一短はあるという事で……。