連載:気まぐれゲーム雑記 第799回:コナミ、プロダクション制廃止の次は「Silent Hills」で揺れる

物事は冷静に、感情論は二の次で見ましょう

コナミの社内再編は、外部に対しての印象が悪すぎた

AZです。弊社(当ブログを会社に例えてみました)は、リニューアルという名の再編が中途半端すぎてガタガタです。

それはさておき、小島プロダクションの解散で業界に激震が走ったような気がするコナミですが、今度はサイレントヒルシリーズ最新作プロジェクトとなるはずだった「P.T.」で揺れております。

事の経緯は、小島プロダクションが解散になった事は記憶に新しい出来事ですが、4月29日をもって「P.T.」の公開が終了すると発表。「P.T.」は、サイレントヒルシリーズの最新作プロジェクト「Silent Hills」として、多くのホラーゲームファンから注目を浴びていましたが、そのプロジェクトに参加していたギレルモ・デル・トロ監督が、プロジェクトの凍結を示唆しているとアシスタントがツイートしました。

ギレルモ・デル・トロ監督がキャンセルを示唆したことで、各メディアがそれらを取り上げて一気に話題となりましたが、「Silent Hills」の主役として抜擢されていた俳優のノーマン・リーダスがその件に関して「本当に楽しみにしていたのに、凄く残念だ。みんな、すまない。」という内容のツイートをしています。

で、海外Kotakuによればコナミが正式発表をだし、ギレルモ・デル・トロ監督とノーマン・リーダスを起用した「Silent Hills」プロジェクトの継続はないとしました。要するに、凍結です。また、サイレントヒルに関しては、「新しいサイレントヒルに取り組む」としています。まぁ、本当にシリーズを作るのかどうかは知りませんし、ソレを望む人がどれくらいいるのか、その人数が知りたいところではあるのですが、いずれにせよ小島監督とギレルモ・デル・トロ監督、そしてノーマン・リーダスを起用した「Silent Hills」プロジェクトはなくなったという事は確定しました。

「MGS5:TPP」発売前からの騒動もまとめて言えてしまいますが、「いくらなんでも事態が急転直下過ぎて、力技な下策っぽい予感がする」としか言い様がない雰囲気満載な展開です。コナミは何かと噂が先行する形となっていますが、外部へと漏れてくる情報が断片過ぎて到底印象が良いやり方には見えてこない。特に「P.T.」は、長く迷走していたサイレントヒルがやっと原点回帰しそうな雰囲気を出したことで、多くのファンに一定の期待を抱かせる結果となりました。そこまでやりながら、期待させるだけさせて中止とくれば、そりゃまぁあらゆる方面から怒号が飛んでくるのは当然の成り行きでしょう。

一方、企業というのは、お金を稼ぐのが最大の目的です。コナミの場合、それが今までは「ゲームだった」というだけの話。で、「小島プロダクション」を中心としたプロダクション制を廃止した事で話題を呼びましたが、更に「P.T.」も中止とくれば、つまりどちらも「利益にならない」という判断をしたという可能性は捨てきれません。結局のところ、開発にどれくらい費やしたモノが、どの程度の利益を生まないといけないのかというのは、一般人が知る由もないわけです。この「利益にならない」というのが具体的にどの程度のモノなのかがわからないあたりが、この問題を非常に難しくします。

今回のような一件は、莫大にかかる開発費をどのように捌くのかという企業側と、良質なゲームがしたいゲーマー。その間にある溝の深さが露呈した、と言えるような気はしています。企業は、何億という開発費を投じながらも、回収できなかった場合どうするのか? という問いに対して、常に答えを模索し続けないといけないのです。……まぁ、ゲームをする側としては、そんな「企業の都合なんて知ったこっちゃない」くらいの心意義で全然構わないのですけどネ。

以前から、当ブログでは「家庭用機市場に残るところは残って、そうじゃないところは去っていくような、ゲーム業界全体の最適化がそのうち起こる」みたいな事をたまーに書いていましたが、コナミの今後の対応は多くの人が注目している事でしょう。今後、ゲーム業界がどのように変化していくのかはしかと見届けたいモノですね。なお、当ブログとしましては、「てめー(ご自身が思う気に食わない会社を想定して下さい)のやり方は気にくわねぇ、でもゲームは期待する。」というスタンスでいた方が、本当に面白いゲームを逃さずに済むと思う所存で御座います。

連載:気まぐれゲーム雑記 第799回:コナミ、プロダクション制廃止の次は「Silent Hills」で揺れるに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:何やら、Silent Hillsがキャンセルされたよーってなお話です。

しゃきーんさん:なんつーか、世知辛いな。

しょぼーんさん:P.T.を発表して構想も出したのに、それを突如キャンセルしたのだからある程度社内で何かが起きているのだろうねぇ。ま、企業には企業の都合がある、としか言い様がないわけで、元々ビジネスでゲームを作っているのだから、乗るも反るもストイックな関係で良いのだとも思う。もちろん、ゲーム好きとしては世知辛い感満載ですけどね。……コナミ、すげー変わりそうっすなぁ……。

しゃきーんさん:何を言ったところで、やり方にゃ段取りがあるだろうとしかいえねーけどな。

記事にコメントを書く