連載:気まぐれゲーム雑記 第802回:いつまでも続くシリーズと、きちんと終わるシリーズはどちらがいいのか
いつ幕引きをするのか、見極めが肝心
終わりがあるから次がある
AZです。忙しい時間の合間を縫って「ゼノブレイドクロス」を始めましたが、キャラクリエイト中に色々忙しくなり、16時間ほったらかしてました。
それはさておき、「Witcher」シリーズでお馴染みCDProjekt Redのシニア・ライターJakub Szamalek氏が「The Witcher 3: Wild Hunt」で主人公ゲラルトさんの物語は終わると語っております。
Jakub Szamalek
Geraltにはきちんと別れの挨拶をすべきだと感じたので、華々しい別れを用意しているよ。優れた物語は必ず終わりを迎えるべきだと考えている。延々と続けることはできないんだ。Geraltはこれまで素晴らしい冒険をしてきたと感じているし、彼のサーガは既にあまりに長く複雑になり過ぎているので、この物語に相応しいフィナーレを考慮する良いタイミングに思えたんだよ。
Geraltの物語は幕を閉じるものの、『The Witcher』ユニバースを舞台にしたビデオゲームの終わりを意味するわけではないとSzamalek氏。
Jakub Szamalek
『The Witcher』ユニバースは極めて巨大で、膨大な数のNPC、キャラクター、そしてまだお見せしていない場所が存在する。だから、いつの日か舞い戻ることになるかもしれない。しかし、今はGeraltに引退後の第二の人生を謳歌してもらい、何か新しいことに挑戦する良いタイミングだと思うんだ。[引用元:Choke Pointさん]
いいですね、この考え方。
普通に考えれば、物語を考えた人が想定する終わりこそ最高な終わり方であるのは間違いありません。それを、商売をするという理由で延々と引き延ばされてきたシリーズを、多くの人は目にしてきている事ではないでしょうか。ゲーム然り、漫画然り、小説然り。娯楽産業の難しさをまざまざと見せつけてくれます。
余りにも膨大な内容になり、情報量が自身の許容量を超えた時、人はそれを放棄する傾向が見られます。長く続いているシリーズにこそ、手を出したくないという人も多いのは、そこらへんが理由でしょう。わかりやすいところだと、某アサシンのシリーズはかなりの長さを秘めておりますし、企業側ももはやナンバリングを付けるような事はしなくなりました。いや、あれはあれで理解していれば面白いとも思えますが、蛇足的な部分は否定しがたい。
ストーリーの面白さというのは、ある程度「明確な終わり」があって価値があるとも言えます。よく続編を示唆するエンディングなんかもありますが、あれはもうストレートにたちが悪い。よほどその世界が魅力的でない限り、続編を示唆するような終わり方をされた場合、良い印象にはなりづらいでしょう。
今の時代、どのメーカーもビジネス的に一つのシリーズを延々と続けていく傾向が強く、なかなか終わりが見えて来ないモノもあります。ですが、私としては、やはりある程度のところで話をまとめて綺麗に終わって欲しいと願わずにはいられません。程よいところで、物語を終わらせられる事こそ、開発側の度量の見せどころなのかもしれませんね。……ビジネス的には、無理っぽい空気満載でしょうけど……。
:良いストーリーは、必ず終わりを迎えようぜ! ってなお話だそうです。
:まぁ、今のゲームは何かとシリーズモノが多いからなぁ。
:舞台だけ引き継いで主人公は違う、とかそういった変化はあるけどね。まぁそれでも、延々と続いていくストーリーはシンドイモノがあるかな。というか、ついていけなくなっちゃう。やっぱ、ある程度綺麗に終わって欲しいと思うよ。……まったく終わりがないゲームもあるけどネー。
:そこらへんは、好みの問題なんだろうなぁ……。
私個人としてはどちらがいいというよりもどちらもいい所があると思っています。
長く楽しめて愛着がより湧くのもいいですし、短くまとまりがあって遊びやすいのもいいと思います。
一番悲しいのは中途半端に終わらざるを得なくなることですね。