連載:気まぐれゲーム雑記 第734回:任天堂岩田社長、ゲーム事業の今後や健康事業についてをインタビューで語る

気まぐれゲーム雑記
第734回:任天堂岩田社長、ゲーム事業の今後や健康事業についてをインタビューで語る

健康事業は、本当の意味で新規事業

マイペースに邁進すればよろしいかと

AZです。マザーボートの電池を替える作業をしたのですが、冬場の作業ということで静電気が発生しないか異様な緊張に包まれる中での作業でした。

それはそれとて、任天堂の岩田社長がゲーム事業の今後や健康事業について、各メディアのインタビューに答えています。まずは、ゲーム事業の方から。

任天堂の岩田聡社長は日本経済新聞の取材に応じ、今後の戦略について販売価格が数百円の割安なソフトなど品ぞろえを増やして「従来とは異なる選択肢を顧客に示したい」と語った。今年は有力ソフトの投入なども計画しており、収益は回復に向かうとの考えを示した。

まず、低価格ソフトを増やす。スマートフォン(スマホ)向けゲームや過去のソフトを主力の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに作り直す。開発費を抑えられることから、割安な価格で提供する。無料の体験版ソフトもさらに増やす。新作ソフトの冒頭部分を遊べるようにすることで、新作への認知度を高めて実際の購入につなげる狙いだ。

~中略~

販売回復へゲーム機の値下げに踏み切るとの見方も出ているが、岩田社長は「(値下げは)予定していない」と強調した。

岩田社長は今後の業績見通しについては「2017年3月期には任天堂らしい利益水準にしたい」とし、「1000億円がマーケットや株主が期待している水準だ」と語った。

[引用元:日経新聞]

まぁ、無難ですかね?

他大手がスマートデバイス向けにタイトルを排出して利益を出している現状において、家庭用機オンリーで稼ぐのは厳しい現状が垣間見えます。元より、すでに任天堂でさえF2Pタイトルを試験的に出している現状を踏まえると、安価なタイトルを集めてラインナップを充実させていく姿勢は時世とも言いましょうか。以前から書いている通り、ゲームに対する価格的価値観の変動が起きている今、利益を上げるにはそのポイントをしっかりと抑える必要はあると言えます。

すでに、3DSは海外だと売れ行きが伸び悩んでいる事が明らかとなっており、シェアを一番伸ばせている日本でどうするのかが一番のポイントとなっています。いわゆるDL専用ゲームなどを多く集めて存在感を出していく姿勢は無難な対応にも見えるところです。ついでに、値下げについては当面無理な気はしています。黒字が大幅に伸びていれば可能だったかもしれませんが、今なお営業利益1000億円を目指すというなら中々踏み込めない領域でしょう。

また、健康事業については、

岩田聡社長は朝日新聞のインタビューに「ゲーム機にこだわる必要はない」と述べた。新たに手がける健康支援サービスは、スマホやパソコンなどを使う。主力のゲーム機とゲームソフトとは、別の事業の柱にする。

~中略~

――新しいサービスには、ゲーム機を使わないのですか。

「今回はQOLセンサーと呼ぶハードをつくります。電波を使って身体の動きや呼吸や心拍を測り、インターネット上のサーバーにアップロードします。睡眠データの確認や、今日こんなことをしたらいいとか、こんなものを食べたらいいという提案は、パソコンでも、タブレットやスマホでも見ていただけます」

「任天堂はいままで自社のコンテンツをもっぱら、自社のゲーム機向けに出してきました。でも、ゲーム機を持っていない人には無関係ですよとした時点で、関係が切れちゃう人がいる。結果をゲーム機でも見られるようにしたり、運動系のゲームと結びつけたりするかもしれませんが、ゲーム機しか結びつかないのではなくて、もっといろんなものを使えばいい。QOL事業は自社のゲーム機にこだわる必要は全くない」

「むしろゲーム機と一定の距離を持った方がより幅広いお客様に受け入れられるのかなと思っている。娯楽の定義を広げて考えることで、『任天堂はビデオゲームの会社だ』と自らを縛ることから抜け出すところが面白いんじゃないか」

[引用元:朝日新聞

といった具合に、そもそもゲームプレイヤーをさほど想定していない事業になる事を明確にしています。

今までの任天堂の強みでもあり弱みでもある部分は、事業を一本化していたというところです。これは、亡き山内博氏の意向でもあったわけですが、すでにデジタルゲームというのはTVゲームという枠を出ており、スマートデバイスやPCなど日本や海外であらゆる市場全体が大きく変化しています。今の日本の家庭用ゲーム機市場は、そういった市場の変化に飲まれているわけですが、任天堂としては波のある娯楽産業とは別にブルーオーシャンを求めたいという意図が見て取れる内容でしょう。ソニーのように多角経営でもなければ、MSのように絶対的支配権を所有するOSを持っているわけでもありませんし……。

健康事業が上手くいくのかはさっぱりわかりませんが、あらゆる意味で新規事業の立ち上げを着実に進めている事は窺えます。色々と前途多難ではありますが、どこまでも我が道を突き進み続けて欲しい限りですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:任天堂の岩田社長が、ゲーム事業の今後とか健康事業について語ってるよーってなお話です。

しゃきーんさん:ゲーム事業は時代の流れに従う感じで、健康事業はまったくゲームとは関係ない新規事業ってアピールだな。

しょぼーんさん:ゲーム事業については、そうならざるを得ないかなと。任天堂だけで、ゲームの価格的価値を死守する事は無理だし、むしろ多様化する時代に対応する方がハード屋としては良い事だと思う。健康事業については、そもそもゲームとはほど遠い事業だから、完全に新しい事をやるのだ! と生暖かく見守ればよろしいかと。……色々と大変そうだけど、頑張ってほしいもんですなぁ。

しゃきーんさん:むしろ、あの手この手と色々やり続ける以外の選択肢はないしな……。

連載:気まぐれゲーム雑記 第734回:任天堂岩田社長、ゲーム事業の今後や健康事業についてをインタビューで語るに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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しゃきーんさん

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