連載:気まぐれゲーム雑記 第572回:レベルファイブ日野氏「クリエイタ―が調子に乗って、凝るほどに売れない作品になってしまう」

連載シリーズ ロゴ気まぐれゲーム雑記の第572回は、結果を残せた人は言う権利があるというお話。

気まぐれゲーム雑記
第572回:レベルファイブ日野氏「クリエイタ―が調子に乗って、凝るほどに売れない作品になってしまう」

売れたゲームを作った人のみが言える特権的台詞です

ごもっともではあるけれど、ターゲットで変化するものでもある

AZです。俺屍2の話題は、3連休中くらいにしようと思っております。

ところで、妖怪ウォッチ2が初週で130万を超えるミリオンセールスをかましたわけですが、そんな日野氏がインタビューでクリエイターについて語っています。

クリエイターが調子に乗れば乗るほど、売れない作品になる

僕が一貫してやってきたことは「ユーザー視点を持つこと」、つまり「ターゲットを決めて、そのターゲットが喜びそうなことを想像しながら作る」ということです。

こう言うと当たり前のようですが、プロとして何年もやっていると、どんどん志向がマニアックになってしまいがちです。でも、クリエイタ―が調子に乗って、凝るほどに売れない作品になってしまうんです。

『妖怪ウォッチ』のターゲットは、小学生の子どもたちです。自分がその時代に興味を持っていたことを思い出して、ストーリーを考えています。そこに大人の視点は入れません。徹底的に排除します。少しでも入ると、ちぐはぐな作品になってしまいますから。

[引用元:リクナビNEXT

説得力がありそうな感じですかね?

元よりイナズマイレブンで子供向けタイトルの地位を確固たるモノとしたレベルファイブでしたが、そのIPも一端終了を迎えて次なるタイトルが待たれている段階でした。そういった中で、初代妖怪ウォッチは初週が5万程度だったことからIPとして大丈夫なのかどうかが見守られていましたが、見事なくらいのブームを作り上げたのは流石というべきところでしょう。

大人向けのゲームならまだしも、子供向けなゲームは子供視点を持たなければならないと言うのは当然の話です。そういった意味では、ガイストクラッシャーやヒーローバンクはどこかしらに大人な要素が入り込んでいたという事にもなるような気はします。大人がネタとして楽しめたらそれはそれで有りな路線になるのかもしれませんが、子供用に作ったはずなのに大人が一番楽しんでしまったら本末転倒という事でしょう。

ですが、逆にCivやパラドックスゲーといった大人向けのゲームだと、しっかりとターゲット層を見据えながらとことんマニアックに作っていく手法も賞賛されるケースがある事を思えば、それもまた一つの戦略です。コアな層に受け入れられれば、それだけ強いインパクトを残せるという事になりますし、IPとして長持ちしやすくなるのも必然と言えましょう。とはいえど、確かにクリエイターが調子に乗って独自の世界観を出し過ぎてプレイヤーがついていけないタイトルがあるのを考えると、大人向けはそこらへんのバランスをしっかりと取る必要はありそうですが。

最近ではスマホ向けに注力するなど、どこに力を注ごうとしているのか見えづらいレベルファイブですが、妖怪ウォッチのヒットでまた新規IPの構築をしていく流れにはなりそうです。妖怪ウォッチを上手く運用しつつ、更なるIPの登場に期待しておきたいモノですね。


しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:レベルファイブの日野氏曰く、クリエイターが調子に乗りすぎたらあかんぜよ、と申しておるよーってなお話です。

しゃきーんさん:まぁ、ごもっともではあるな。

しょぼーんさん:日野氏がいうべきセリフなのかどうかは知らんけど、妖怪ウォッチ2の結果を見ればそんな感じかな、とは思うね。とはいっても、それって作り手のやり方次第でもあって、ターゲットをきちんと見据えればマニアックに作ろうが問題はないとも感じるわけです。……マニアックになりすぎると売れなくなるってのはその通りかもしれんけどネー。

しゃきーんさん:そこらへんのバランスが難しいんだろうなぁ……。


【アマゾンさん】

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