連載:気まぐれゲーム雑記 第136回:「風ノ旅ビト」がアニー賞を受賞したよ、と言う話題

気まぐれゲーム雑記
第136回「「風ノ旅ビト」がアニー賞を受賞したよ、と言う話題」

それに続けない現状はげに悲しきかな……。

そもそもアニー賞とは

「風ノ旅ビト」がアニー賞を受賞しました。
アニー賞とは、国際アニメーションフィルム協会が主催している「アニメのアカデミー賞」と呼ばれているものです。アカデミー賞にもアニメ部門が存在していますが、こちらは作品を部門別に分けて表彰するので、より多くのアニメが受賞する事になります。

そんな中「風ノ旅ビト」は、最優秀ゲームアニメーション賞を受賞しました。詳しくはこちら
誠にめでたい話でもありますが、それと同時に感じるのは「風ノ旅ビトのように、多くの人に受け入れられるような新しいゲームを作ろう」と続くメーカーが果たしていくつあるのか、と言う事です。そこを考えると、今のゲームメーカーは実にビジネスライクとなりました。
というわけで、今のゲーム業界はノリとか勢いとか夢とか希望とか、そういうポジティブな話があまりない……のかなぁ? という話題をしてみようかと思う次第です。

金は天下の回りモノ

言うまでもなく、ビジネスは重要です。新しいゲームを開発する上でも、新しい何かをしでかすにも、一個人が生活していく上でも、金銭はかなりの重要度を秘めています。これは別にゲームに関係なく、世の中が経済を回していく上で、ビジネスは絶対的に必要不可欠なモノである事は、誰しもが理解するところでしょう。

最近だと、任天堂が発表した決算について各所で色々と意見がでていますが、他のビジネスに比べて娯楽ビジネスは特にビジネスライクになるか否かのさじ加減が難しいです。ファルコムみたいに、一定のファン層に確かな手応えを見せつつもしっかりと稼いでいる企業というのは珍しく、だいたいはスクエニのように色々な方向性を模索して開発していっているのが現状です。基本的に、金は天下の回りモノという言葉が示す通り、お金が回らなければ作品を作る事もままならないわけです。
……まぁ、プラチナゲームズのように、採算が取れているのかどうか不安になるくらい、アレコレ頑張る企業もあるにはありますが……。

可能性のアレコレ

ですが、お金が回らないと言うだけで作品作りができないかと言えば、そんなこともありません。Mine Craftはインディーズから成功したタイトルです。
Mine Craftの版権や販売管理を行うための企業「Mojang」は、2012年にMine Craftで得た収益が219億円であることを明かしました。また、開発者であるNotch氏に支払われるライセンス料は93億円になるそうです。

Notch氏のいち個人資産が何とも莫大なものになっていますがそれはさておいて、Notch氏の上手いところは「自分は開発者のままでいる」というスタンスを取った事ではないでしょうか。「Mojang」はNotch氏が仲間達と設立した会社ですが、取締役はKarl Manneh氏であって、Notch氏は開発者という地位に収まっています。
すでにNotch氏の影響力はかなり大きなモノへと変貌を遂げていますが、それでも経営者になるよりも開発者のままでいる事を選んだ選択というのは、実にクリエイターらしいものなのかもしれません。

インディーズの代表格がMine Craftであるように、技術面においてはクラウドが未知なる可能性を発揮する……かもしれないという状況になっています。とはいえ、今クラウド技術をより明確に理解する事は難しいです。例えば、クラウドで格闘ゲームをラグなしで対戦ができるのか否か、という答えを持ち合わせているのはGaikaiくらいでしょうか。OnLiveも持っているかもしれませんが、どちらにせよ一般ユーザーにとっては、明確なものを見せてもらわない限りはわからないものでしょう。……まぁ、そこらへんも含めて2月21日のソニーの発表は楽しみでもあるわけですが。

ともあれ、クラウドでゲームが変化するか否か、という答えを出そうとしている中で、Mine Craftに続こうとするインディーズは見られるモノの、「風ノ旅ビト」に続こうとするゲームメーカーがでてくるのかどうかと言うのは、実に悶々とした気分にさせてくれます。
今年もまた面白そうなゲームが多々出てくるとは思いますが、「そのゲームでしか体験できない面白さ」というモノを追求した作品が多く出てきてくれることを願いたいものですね!

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:「風ノ旅ビト」がアニー賞を取ったけど、日本でこういう賞がとれそうな作品ってあるのかな? ってなお話です。

しゃきーんさん:なんつーか、難しいだろうなぁ。ビジネス面とか、何だとか、色々と複雑になりすぎてる気がするわ。

しょぼーんさん:昔は、それこそもの凄く狭い市場だったから、ビジネス面よりも純粋なゲームの面白さを追求したモノが多かったのは事実だよね。まぁ、その分潰れていった企業も多いけど。……ビジネスとか、金勘定は必要不可欠ではあるけど、バランスを上手く取って欲しいってところなのかねぇ……?

しゃきーんさん:正直、よくわからんよな。金勘定を必要としなければ、とことんやれるんだろうけどさ。生きていく上でそこは絶対に必要なところでもあるし、そのさじ加減が大変なんだろうなぁ……。凄い開発者ってのは、そこがハッキリと見える人なのかもしれんな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第136回:「風ノ旅ビト」がアニー賞を受賞したよ、と言う話題に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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