連載:気まぐれゲーム雑記 第3回:オンラインゲームの昔と今を考えてみる
気まぐれゲーム雑記
第3回「オンラインゲームの昔と今を考えてみる」
好きなMMOはありますか?
何となく歴史から
MMOやMOといったジャンルのゲームが、ゲーム業界の未来を切り開く、とまで言われていたのも今や昔の話……と言えるくらいには、オンラインゲームは栄枯盛衰の道を辿っていると思います。
様々な複合的要素が多々あるような気がしますが、ドラクエ10が出るのでMMOに焦点を当ててお話をしていきましょう。
MMOの名を一躍有名にしたのは、今でも運営されているオンラインゲーム「ウルティマオンライン(以下UO)」で間違いはないでしょう。海外では有名なゲームクリエイター・リチャードギャリオット氏とその仲間達(ひとくくりにして申し訳ないです)で作られた会社Originで作られました。
当時のUOは、間違いなくそのジャンルではNo.1の勢いを持っていました。すでにEAさんに買収されていますが……。
UOは、ゲーム内に家を建てることができたり、PK(プレイヤーキラー)をする事ができたり、プレイヤーからアイテムを盗むことができたり、かなり自由でした(過去形です)。
こういった、その世界で何でも自由に遊ぶ事ができる、といったモノがMMOの在り方的なモノとなっていきました。
ちなみに、ビジネス的な側面からみれば、月額料金というのはすでにこの頃からありました。
ここらへんで問題になったのは、今でも話題となるRMTでしょうか。UO内でのアイテムを、リアルマネーで買う、なんてことはザラにありました。UO内でも当時は結構価値があった(つまり今はさほど価値がない)タワーという家の物件は、8万円くらいで取引されていたのを覚えています(管理人はやってませんよ?)。
他にも、PK論争はこの頃から始まっていました。MMOにPKは必要か否か、といったものです。……それはもうゲーム性に依存する、としか言い様がないとは思います。
その後、エバークエスト(EQ)やWoW(World of Warcraft)などが発売され、MMOもUO的なモノではなく多様性を見せるようになります。EQはモンスター戦に特化していき、WoWは対人戦に特化した作りになっていました(今はどうかわかりませんが……)。
まぁ、海外の話はここらへんにしておいて、日本での話に移ります。
日本では、韓国のMMO「ラグナロクオンライン」が流行ったりもしましたが、国産としては主にEQをベースに作られた「FF11」が登場します。その後も、様々なオンラインゲームが発売されましたが、マトモに月額課金で残っているのは「FF11」と「信長の野望オンライン」「大航海オンライン」くらいでしょうか。他はFree-to-Play、いわゆる基本料無料のアイテム課金へとシフトします。
ここらへんでは、月額料金を払うということに抵抗がある人がいたり、オンラインゲームでハマりすぎて人生を引退しかけちゃうような社会現象が日本でもピックアップされます。日本でのこれ系の話題を作った下地は、MOでドリームキャストの目玉タイトルだった「PSO」でしょうか。
管理人の話題ではありますが、当時とある会社にお勤めになっていた方が、余りにもハマりすぎて会社を辞めそうになる、といった騒動に発展していったのを覚えています。今でこそ笑い話ですが、当時はまったく笑えないモノでした……。
あとの歴史は、恐らくは皆様がご存じなモノではないでしょうか。国内でオンラインゲームといえば、アイテム課金制のモノが乱発され、決して質が良いとは言いがたいタイトルが目に付くようになります。FF11もネトゲ廃人を生み出すなどの話題を呼び、オンラインゲームを理解している人にとっては問題なくとも、それ以外の人達にとって良い印象のタイトルが少なくなっていく雰囲気が生まれました。
FF14が発表された時の一番最初の煽り文句に、毎日1時間だけでも十分遊べる、といったのはそこらへんを払拭するためでしょう。……もっとも、FF14はゲーム自体がお粗末だったので、現在再起をかけて頑張っているところではありますが、何とも難しいところです……。
やっと本題に
だいたい、昔から今の流れというのはこんな感じです。ちょっと大ざっぱ過ぎるとは思いますが、全部書いてたら一冊の本が作れるくらいになってしまうので、このへんでご容赦下さい。
で、ドラクエ10はオンラインゲームをそれなりに多くプレイして、それなりに眺めてきた視点から見ると、FF11の時の流れに似ているような気がします。
FF11の時は、やはりそれまでオンラインゲームと言えば海外ゲームが基本だったので、敬遠されている節がありました。特に、課金の部分は学生がネックにするところでしょう。そこで完全国産タイトルにして、超ビッグタイトルであるFFが出てきたので、オンラインゲームをやったことがないけど、もしくは経験が少ないけど興味があった人達は飛びついた、といった印象でした。
今回もWiiで出すことや、ドラクエというタイトルの性質上、オンラインゲームをしたことはないけどドラクエには興味がある、といったところでプレイされる方が多いのではなかろうか? と思うのです。
ゲーム性については、実に日本らしい作りというべきでしょうか。海外のオンラインゲームにどっぷりだった管理人は、ちょっとドラクエ10は合わないモノでしたが、ドラクエらしさがあって戦闘もお手軽です。何より、他の方と一緒にゲームができるというのは楽しいものです。……いつもボッチプレイな管理人が偉そうに言うことでもありませんが……。
まとめると?
MMOが栄枯盛衰というのは、質の問題だ、ということではないでしょうか。
恐らくは、ドラクエ10はかなり長い間続いていくタイトルとなるでしょう。面白さがあるからプレイする人がいる、というのが一番の理由ですが、FF11がそうだったように、会社の面子としてつぶせない、というのも大きいような気はします。
それとは引き替えに、アイテム課金のゲームは質がどんどん落ちています。最近では、PSOが基本料無料としては、かなり頑張っている出来映えに思いますし、確かにアイテム課金の見方を変えるという意気込みは感じます。ですが、それ以上に質が悪いタイトルが多々あるので、そこらへんはどうにもならないでしょう。
また、ソーシャルゲームも基本料無料なので、MMOと似た側面を持っています。もちろん、質が低いものばかりではないというのもわかりますが、全体的な印象としてはそんなように思われている、というところではないでしょうか。
MMOのビジネスモデルは、アイテム課金か月額課金の2択です。時代的にいえば、アイテム課金が大半なのでしょう。そして、アイテム課金だからこそ、質が低いと見られてしまう今の風潮も、実際そのようなタイトルが多くあるので仕方がない話でもあります。
ですが、ドラクエ10のようにオンラインゲーム初心者に向けてのタイトルというのが、MMO市場において起死回生の一発となるのかどうか。長い目でみていく必要がありそうな気が……。いや、ドラクエの場合は、ドラクエだからこそオンラインであっても売れるのかも? しれませんね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:MMOの昔と今なお話です。
:随分と長いな?
:いやまぁ、なんとなく書いてたら長くなりました……。そんなわけでドラクエの発売日だから、皆々様頑張ってプレイして下さいませ。……ログイン祭りにならないことを祈ります。
:へんなフラグたてんなよ……。
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