オンライン:ファンタシースターオンライン2が基本料金無料になることは最初から決定事項だったようです
PC版は正式サービス中、Vita版は来年春サービスイン予定の「ファンタシースターオンライン2」ですが、4Gamerさんにて本作プロデューサーの酒井智史氏と、同ディレクターの木村裕也氏のインタビュー記事が掲載されました。その中で、基本料金を無料にしたことについて語られていたのでご紹介です。以下、一部抜粋。
4Gamer:
それでは,「PSO2」のビジネスモデルについても教えてください。基本プレイ無料という形式にするというのは,いつ頃決まったんですか?酒井氏:
実は,最初から決めていました。これは,多くの方にプレイしていただくことを最優先に考えていたからです。4Gamer:
やはり,現状のオンラインゲーム市場をかんがみると,基本プレイ無料のタイトルが多い中,月額料金制を採用するのはハードルが高いのでしょうか。酒井氏:
そうですね。大きなブランドで世界展開を前提にしたタイトルなら月額制で大丈夫かもしれませんが,開発にかかるコストと利益を考慮すると,月額制ではかなり厳しいというのが本音です。とくに日本のPCオンラインゲームに関してはプレイヤー人口が広がっていないというか,縮小気味の傾向にあります。
でも,ソーシャルゲームやブラウザゲームがゲーム業界の主流になりつつある今だからこそ,「無料だけどこれほどのクオリティを持ったゲーム」を出すことで衝撃を与えられると思った訳です。4Gamer:
「ファンタシースター」のブランドを持ってしても,月額制は厳しいですか。酒井氏:
正直にいえば,厳しいですね。実際,アンケートを取ってみたところ,7割の方は「基本プレイ無料かどうかで,遊ぶかどうかを決める」と言う結果がでています。ということは,7割の方は月額制だと遊ぼうとすら思ってもらえないわけです。
私達は,今の閉じられたオンラインゲームの市場を広げていきたいと考えています。基本プレイ無料のタイトルが無数にある中で,どうやって「PSO2」にプレイヤーを取り込んでいくかを考えた結果が,今のプレイ料金の考え方です。
そしてそれは料金体系だけでなく,スマートフォンやPS Vitaで展開する部分も全部ひっくるめて,オンラインゲームをもっとたくさんの人に楽しんでいただくためなのです。
[情報元:4Gamer.netさん]
こういった選択というのは凄く大切ですね。
月額料金が厳しいというのは、PSOシリーズを多く運営してきたセガさんだからこそ言える事でしょう。基本料金無料のアイテム課金を発表したとき、月額料金じゃないとクオリティが……といった反応が出てくるのも仕方がないことだとは思いますが、その根底にあるのはアイテム課金ゲームという大枠そのものが課金させるために必死すぎたビジネスモデルだったがゆえに感じた事だったのかもしれません。
また、同時接続数が8万というのも、日本ではそこそこに冷えてきていた印象のあるオンラインゲーム事情に一石を投じる形にもなったのではないでしょうか。
あとは、月に1回のアップデートでコンテンツを配信し続けるというのも、かなり頑張って運営をしている印象です。このペースでどこまでやれるのかはわかりませんが、PSOというタイトルは日本ではかなり知られているブランドタイトルなので是非頑張って欲しいですね。
最後に、ぼっちプレイをしている方に向けて、インタビュー内でなんとなく嬉しく思えた部分がありましたので、そこだけご紹介して本記事を終了とさせて頂きます。以下、マルチパーティエリアは好評であるという話から一部抜粋。
4Gamer:
ちなみに,一人で遊ぶプレイヤーはどのくらいいたのでしょうか?木村氏:
「PSU」もそうだったんですが,初めて挑戦するクエストは一人で遊ぶ方が多いですね。どこまでを一人プレイと区分するか難しいのですが,そういう意味では,統計上,一人プレイの割合は高めだと思います。4Gamer:
確かに,何も知らないまま,ほかのプレイヤーのパーティーにいきなり参加するのではなく,クエストの内容を一人で下見してからパーティーに参加するというパターンは多いかもしれません。律儀というか,よくも悪くも日本人的な行動ですが。酒井氏:
知らないと申し訳ないと思ってしまうんでしょうね。逆に,知らないことを怒るプレイヤーもいますし。「PSO2」ではそういうケースをなくしたいんですけどね……。
[情報元:4Gamer.netさん]
ぼっちは私だけじゃない! ……そんなくだらない事を思ってしまいました……。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:PSO2のインタビュー記事に課金についてとか、なんだとか色々面白そうな話があったぞ。
:これは中々興味深い。月額よりアイテム課金の方が儲かる、という構図なのはわかるけど、そもそもPSOじゃ月額は無理だ、と判断したというのはスゴイかも。集客に開発のクオリティ、運営をやることは盛りだくさんだからねぇ。
:ま、ビジネスでやってるんだからしょうがないよな。なにはともあれ、プレイしてもらわないと始まらないってところが、オンラインゲームの難しいところだろうし。
:このインタビューからはPSO2がかなり本気でオンラインゲーム賑わせてやるよ! 感が出てて、わたくしとしては好感を持たざるを得ないところです。ぜひ、上手くいってもらいたいモノですな。