連載:気まぐれゲーム雑記 第971回:欧米でコーエープライスが話題になっているようです

おま値はどこにでもあるのです。

価値の違いは価格の違い

AZです。意地でも買い物に行かねばならないときがあるのだ、と頑張って買い物にいったら、雨に降られて負けた気分になりました。

それはさておき、欧米でコーエープライス(※コーエータイトル特有の高値な価格の意)が話題になっているようです。

『三國志13』は89.99ドルで販売されており、シミュレーションゲームとしては大作にあたる『Sid Meier’s Civilization: Beyond Earth』の69ドルを上回る価格だ。この強気な価格設定にもかかわらず一時は『Grand Theft Auto V』などを追い抜きSteamランキングの上位にランクインした。

日本のゲームユーザーにとっては、この歴史ある“コーエー価格”は馴染み深いだろう。『三國志』シリーズは初代から14800円という価格設定であり、ある時期をさかいに初代の価格よりはやや良心的になったものの、8000円を下回ることはなく価格設定の歴史と伝統を守り続けている。そんな日本のユーザーには違和感なく溶け込んでいるコーエー価格であるが、海外ユーザーにとってはあまり馴染みのないことだったのかもしれない。

また『三國志』は日本語と中国語のみに対応しており、欧米ユーザー向けではない仕様で発売されている。アジアユーザーのみを対象とし、これだけ高価であるにもかかわらず、Steamランキングの上位に入っていることにたいしKotakuは「Steamのレビューの評価は賛否両論であるものの、欧米ユーザーを無視し、この価格で販売しながら、ここまでの売れ行きを記録するのはすごいことだ。忠実な固定客を抱えている。」と賛辞を送っている。

Kotakuはこのコーエー価格にたいし「価格設定はそれほどおかしいものではない。30周年を迎えた記念タイトルであり、シリーズにとって特別な作品なのだ。なので、それほどおかしいものではない。」となかば自分を納得させるかのようなコメントで記事を締めているが、『三國志13』の日本での価格は前作と同じ税別8800円であり、特に30周年を意識した価格設定ではないと思われる。

[引用元:Automaton

これまた、Kotakuの反応が良い感じに面白いですね。

コーエープライスはその時代の基準から絶妙に高いであろう価格設定で攻めてくる恐るべき価格ですが、やはり海外から見ても十分高いというのが良くわかる一件といいましょうか。まぁ、伝統芸みたいな価格なので、仕方が無いと言うほかない部分もありますが。

ゲームの価格というのは、数字で出てくるだけに他のゲームと比較しやすいため、そのまま価値としてとらえる事もできます。セールがわかりやすいところでしょうか。「セール価格にならないと買わないゲーム」というのは、つまり通常価格にそれだけの価値を見出せないゲームとも言えるわけです。いやまぁ、高い安いの基準は個人の価値観に依存しているので、どの価格帯が正しいかなんて事は存在していませんけど。

特に、海外では日本に比べたらゲームの価格は安い傾向が見られます。価格を調べやすいSteamでも、海外と日本で価格差が激しかったりすると、「おま値」なんてスラングも飛び交うわけですが、それは根本的に海外と日本でゲームの価格の価値が違っているからに他なりません。その価値を上手くとらえてビジネスとしてやっているのがメーカーという事になりますが、コーエープライスはかなり高めなので海外の人達から見れば色んな意味で新鮮だったという事でしょう。Steamのランキング入りするくらいには売れたようですし。

高ければ高いなりに評価へのハードルが上がり、安ければ安いなりのハードルになるのが物の価値とも言えるわけですが、今回話題になっている三國志13はそれだけの価値があるかどうかにスポットが当たることになりそうです。Steamだと配信時にやらかした事も影響して評価が実に低くなっておりますが、実際どんな出来なのかは楽しみにプレイしたいと思う所存でございます。

連載:気まぐれゲーム雑記 第971回:欧米でコーエープライスが話題になっているようですに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:欧米でコーエープライスが話題になっているらしいよーってなお話です。

しゃきーんさん:そりゃまぁたけーもんな。

しょぼーんさん:間違いなく他のゲームに比べたら高いね。別に高いのが悪いとか、安いのが正義とかそんなことを言うつもりは毛頭なくて、高いなら高いなりの価値が見出せれば良いのだと思う次第。……見出せないと、ラングリッサーみたいな事件が起きますからね!

しゃきーんさん:……あれはなんつーか、ほんとにアーリーアクセスだったよなぁ……。

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