連載:気まぐれゲーム雑記 第953回:2015年のゲームをざっくりと振り返ろう 7月~12月編
2015年、皆様は良き年だったでしょうか?
2015年も、なんだかんだとゲーム三昧で生き抜きました
AZです。年の瀬なのに年の瀬をまるで感じさせない生活をしており、年の瀬だと感じさせてくれたのはコミケに行くor帰るであろう方々だったという事態に、もう少し人生を楽しもうと思った今日この頃です。
さて、本日は先日の記事の続きとなります。内容は、2015年のゲーム業界等々をざっくりと振り返るというヤツなので、まだ読んでない人は1月~6月編からご覧下さいませ。では、7月~12月編の始まりです。
2015年7月の主な出来事
- 「鉄拳7」の賞金制大会“THE KING OF IRON FIST TOURNAMENT 2015”の開催が決定
- Valve「日本からのSteam購入は上位10カ国に入っている」
- 元任天堂社長“岩田聡”氏の逝去
- Fallout Shelterが2週間で6億円以上の収益を記録
- 「ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて」が正式発表、機種がPS4と3DSの2つで話題に
- 個人的ゲーム感想「“ラングリッサー リインカーネーション −転生−”のレビューの影響力は、Googleで“ラングリッサー”を検索すると当ブログが1ページ目に出てくるくらいの破壊力を持っておりました。」
まずは、日本でも賞金制のゲーム大会が開かれたというのは、非常に喜ばしい事でしょう。e-Sportsの流れを日本にも引き寄せたいという思惑が見え隠れします。また、Steamの売り上げを国別で見た場合、日本は上位10位に入っているというのも、日本でPCゲーム市場が大きくなっているのを確かに感じさせてくれます。ですが、7月一番の出来事といえば、やはり“岩田聡”氏の逝去でしょう。本当に残念の一言に尽きる出来事でした。岩田氏の意志が反映されたであろう任天堂のNXが何を見せつけてくれるのか、楽しみに見守りたい限りです。……あ、ラングリッサーについては、もうレビューで散々語ったので、もはや言い残す事もなかったりします……。
2015年8月の主な出来事
- 日本経済新聞がコナミの内情を書いて話題に
- 「Gears of War: Ultimate Edition」の国内発売が見送り
- 中国オンラインゲーム企業が「SNKプレイモア」を買収
- スクエニのストリーミングサービス「DIVE IN」が9月13日を以て終了
- 「ハイスコアガール」について、スクエニとSNKプレイモアが和解
- Cave、Steamへの参入を発表
- 個人的ゲーム感想「大逆転裁判、ゾンビディフェンス、どうぶつの森 ハッピーホーム デザイナーらは、価格相応に楽しめました。どれも特徴が強いので、人を選びます。」
8月はコナミに始まり、GoW:UEの国内発売が延期、プレイモアの買収、「DIVE IN」の終了が告知など、全体的に微妙なニュースが多かったです。そんな中でも、「ハイスコアガール」が一件落着したのは非常に良かったニュースでしょう。また、この時期にシューティングで知られているCaveがSteamへの参入を正式発表しました。シューティングは家庭用機で厳しいジャンルにもなっておりますが、少しでも活路を見出そうとする動きは応援したくもなるというモノです。
2015年9月の主な出来事
- TGS 2015が開催
- ゲームセンターの市場規模は7年間で43.9%減少
- Ubisoft、自社タイトルを扱うテーマパークを発表
- 任天堂が代表取締役に君島達己氏の就任を発表
- 日本語PC版「The Elder Scrolls Online」の運営がDMM
- Pokémon GOが発表
- PS4、10月1日より34,980円(税抜)に価格改定を発表
- Steam等々で起きるUplayの二重起動問題、多少改善される
- 個人的ゲーム感想「MGS5:TPPは途中まですこぶる良かったはずなのに、第2部的なモノが始まったとたんにモチベーションが保てなくなってしまい、リアルに忙殺されそうだった事も含めタイミングが合わず大変申し訳なく思います。」
8月が余り良い話題がなかったことに反し、9月はTGS 2015が開催された影響からか、多くのタイトルが話題になりました。2016年に向けて、話題作が多く出てくる事を予期させてくれたTGSだったとも言えます。また、「艦これ」に始まったであろうDMMの勢いは、実に面白いモノがあります。そこから更に本格的なタイトルとして「The Elder Scrolls Online」を引っ張ってきたのは、今の勢いがあったからこそかもしれません。もちろん、「The Elder Scrolls Online」が成功するとは限りませんが……。
あ、あと、Uplayの二重起動問題が多少改善したのは良い事だと思っております。
2015年10月の主な出来事
- Microsoftが“Havok”を買収
- 「ゲームサイド」シリーズが休刊
- Riot Gamesが“G2A”に対し「League of Legends」プロチームのスポンサーになる事を禁止
- Steam海外版「Fallout4」は、海外発売日に日本国内プレイヤーもプレイ可能
- 米国雑誌“ザ・ニューヨーカー”が小島秀夫氏のコナミ退社を報じ、コナミがそれを否定
- “Western Digital”が“SanDisk”を買収
- VivendiによるUbisoftの株買収騒動が勃発
- 日本eスポーツ協会が第一回日本eスポーツ選手権大会を2016年3月に開催
- 個人的感想「Terraria、ラスボス追加でゲームとして完成されたモノになったから、とりあえず黙ってプレイしとくが吉。あと、Downwell、昔なじみの難しさはあるモノの安くてクッソ楽しいので黙ってやっとけレベルでオススメ。」
10月は、共通項目が見出せないくらいバラバラな感じのニュースが出てきた印象でした。コナミの一件はもう最後にまとめるとして、個人的には「Fallout4」がリージョン規制されなかったのが本当に良かったです。そろそろ、規制してる方が「どうかしてる」といった風潮になって欲しい限りですね。あと、「第一回日本eスポーツ選手権大会」ってその後の話を聞かないのですが、2016年になったら出てくるかは見守りたいモノがあります。
2015年11月の主な出来事
- SNKプレイモア、パチスロ事業から完全撤退とゲーム事業の体制強化を発表
- Activision Blizzard、キャンディークラッシュのKingを買収
- 角川ゲームス、“角川ゲームミステリー”第1弾タイトル「√Letter ルートレター」や「GOD WARS -時をこえて-」を発表
- ブリザードの新作FPS「オーバーウォッチ」が日本でもサービス決定、PC版はブリザード運営のBattle.net
- 「Fallout 4」の初日出荷数が1,200万を記録、売り上げは7億5,000万ドル
- 「イクシオンサーガ」、ついに2015年11月30日を以てサービス終了
- Steamのセールを目前に値上げしてたタイトルが多数発生
- 「League of Legends」の日本サービス開始は“桜の花が咲く頃までには”スタート予定
- 個人的ゲーム感想「Victor Vranは、アイテム収集系のハクスラが好きならかなり楽しめる一本。」
11月は、企業動向からサービス開始or終了話まで出てきたわけですが、なんだかんだと角川はしっかりとアピールしてきている印象があります。そこらへんは、ゲームメディアを抱え込んでいるだけのことはある、といったところでしょうか。……まぁ、売れるかどうかは別問題ですけど。
また、PC版「オーバーウォッチ」はBattle.netで運営するといった話題は、PC版Diabloの頃を見ればずいぶんと時代が変わったことも伺わせます。実に、感慨深い話題でした。
あと、わたくしめもアルファテストに参加した「イクシオンサーガ」を2年も捨て置いたカプコンは、色んな意味で度量があるとは思うわけです。……メディアミックスが失敗すると本当に手厳しい限りだというのを学びましたが……。
2015年12月の主な出来事
- 任天堂、新アカウントサービス「ニンテンドーアカウント」を開始し、KindleでWii Uや3DSのゲームカタログを無料で配信
- 「PlayStation Awards 2015」が発表
- 「The Game Awards 2015」のGame of the Yearは“The Witcher 3: Wild Hunt”
- 「FINAL FANTASY VII REMAKE」は複数に分けて販売する“分作”
- Kickstarterキャンペーンで話題を集めた「Project Phoenix」が2018年に延期
- “コードオブプリンセス”や“さよなら 海腹川背”などの「アガツマ・エンタテインメント」が解散
- 小島氏、コナミから独立し自身のスタジオを設立
- 個人的ゲーム感想「Fallout 4、日本語ローカライズがアレすぎるのは止むなしだけど、ウェイストランド探索と拠点作りは最高だから問答無用で推奨し続けます。」
12月はまだ終わっておりませんが、年の暮れということで総括っぽい話題がちらほらと見受けられました。何はなくとも、国内外でThe Witcher 3: Wild Huntが話題になったというのは良きことでしょう。
また、小島氏とコナミの一件も、一応の決着がついたということでひとまずは良しとすべき話に思えます。今後、小島氏がMGSを超えるシリーズが作れるかどうかにスポットが当たることになります。
あと、アガツマさんは本当に頑張って欲しかったところですが、色々と難しいご時世だったようにも思わせてくれました……。
2015年下半期の総括
ざっと振り返ると、元任天堂社長“岩田聡”氏の逝去から始まってコナミと小島氏の問題が一応決着するという、かなり波乱があったような印象を受けました。特に、岩田氏についてはゲーム業界やNX、更にその先に対してどのようなビジョンを持っていたのか、非常に気になるところでしたし、NXである程度その答えが見えてくるかもしれないと思うと、色んな意味で期待したいとは思っています。もちろん、期待し過ぎない程度にですけど。
あとは、小島氏の一件が一応きちんとしたオチが付いたというのは、色々と水面下で動きがあったことが見てとれます。基本的には「コナミがヘイト値を溜める話題」ばかり出てきていた中で、退社からPS4向けに時限独占タイトルの発表というすんなりとした流れはかなりスムーズに映ります。ここまでの動きは、まずまずの出だしといったところなのでしょう。小島氏の今後もさることながら、コナミがどうなっていくのかもウォッチしておきたいモノがあります。
他にも、中小メーカーの動きがそこそこに見られました。角川は企業として大きくなったことで再編を行い、その中でゲーム事業をどう舵取りしていくかが注目されますし、それにくっついているファミ通や電撃といったメディアのやり方も気になるところです。また、ゲーム事業部門を解散させたアガツマや、逆に強化したSNKプレイモアなど、それぞれが持つIPがどう扱われていくのかはしかと見守りたいモノがあります。
当ブログとしては、2015年の下半期は上半期で遅れたレビュー感を取り戻すべくレビューしまくった結果、レビューの方向性がおぼろげながらも分かってきたような気がした期間でした。今後もどんどん書いていくとは思いますが、よりゲームの面白さが伝わればそれ幸いですし、読み物としても良い物になるよう精進していく所存です。
では、明日は2015年締めの挨拶的な記事を公開しますので、お暇があればどうぞおつきあいのほどよろしくお願いします。
:ということで、先日に続き2015年を振り返ろうといった内容の7月から12月編です。
:今年も色々あったよなぁ。
:そだねぇ。ざっと振り返っただけで色々出てくるけど、やっぱコナミと岩田氏の2つは印象的でしたな。なんというか、企業によっては激動の年だったようにも見えてくるよ。……2016年もゲーム三昧で過ごしたいなぁ……。
:少しは積んでいるモノを減らす努力も忘れずに、な。