連載:気まぐれゲーム雑記 第902回:開発コストに700万かけて売り上げが14万という厳しいアプリビジネス事情を垣間見る
売れるにも売れないにもそれなりの理由がある
やれる範囲内で頑張って欲しい
AZです。なぜだか、「おまえって無駄に根拠のない自信があるよね。」と言われるケースが多いです。……到底そんな風には思えないのですけれども。
それはさておき、iOS/Android向けにゲームアプリを開発している会社「room6」の処女作である“とっとこダンジョン”が、開発コストに700万かけて売り上げが14万だったという内情を赤裸々に話しています。
「とっとこダンジョン」は、今年1月にリリースして、ダウンロード数でいうと、2万ダウンロードくらい(iOS12,500、Android7,500)ですね。ほんと、泣かず飛ばずで。
開発については、3人で8ヶ月ほどかけてつくりました。開発コストは700万円くらいはかかっています。
売上はですね、(累計で)14万円ほどです。課金が5万円で、広告収入が9万円くらい。つまり、686万円の赤字です、投資回収率でいうと2%。ひどいですよね。
だから、いま「排水の陣」ですよ。というか、もう「ゾンビ」なんです。本当は死んでるはずなのに活動してる。そんな感じですね。資金繰りもスレッスレで、いつもヒヤッヒヤしています。
[引用元:アプリマーケティング研究所]
なんとも生々しいですねぇ……。
「room6」は、現在2人で活動している会社ということで、いわゆるインディーと見て何ら問題ないわけですが、それにしても実に厳しい結果であるのがありありと分かります。他にも、ファミ通や4Gamerに掲載してもらってもDL数が劇的に増えるわけではないという話題や「YouTuber」のプロモーションに触れているので、興味がある人は見てみるといいかもしれません。
正直、当方「とっとこダンジョン」は皆目ノーマークだったわけでして、今回の記事を読んで今度落としてみようかとさえ思わせてくれました。もちろん、伸びなかったのは伸びなかったなりの理由があるのも間違いないでしょうが、すでに次回作へ動いている以上はどうにか頑張って欲しいモノがあります。
今や、アプリを出せば儲かるといった甘い市場ではなくなっているなんて話題は、各大手の決算等々を見ていればわかる話でもありますが、確かにここまでリアルな数字を出せば結構影響はありそうです。博打なんてレベルじゃないのは、誰の目にも明らかでしょう。分の悪い賭け、としか言い様がありません。
しかして、そういった状況さえまったく気にせず作り続けている人達もいる現状を見ると、個人や小規模でやっている人ほど応援したくもなるというモノはあります。スマホや家庭用機、PCと各ハードに参入する敷居も下がってきていますし、今後もやれる範囲内でうまくゲーム開発を続けて欲しい限りですね。
あと最後に、「アプリでうまくいくかどうか」という質問に対し、
「根拠のない自信」はあるんですよねえ。
[引用元:アプリマーケティング研究所]
と答える人は、個人的にかなり応援したくなるので、俄然頑張って下さい。役に立たないかもしれませんが、こっそりと応援させていただきます。
:何だかアプリが売れなかったという話題があったのだけど、無理しない程度に頑張って欲しいなぁと思うわけでして。
:まぁ、売れるゲームもあれば、売れないゲームもあるってことだな。
:そこはしょうがない話だよね。あと、「とっとこダンジョン」未プレイなので何とも言えないんだけど、ゲームとしての評価はどうだったのかが気になるかな。……次回作、「とっとこダンジョン」よりは成功して欲しいよね……。
:ほんと、うまくやって欲しいもんだな……。