コナミのすったもんだはまだまだ続きそう

コナミの内情が知りたい

AZです。足の小指をぶつけてしまい悶絶するまでならセーフだったのですが、爪が壮大に割れて出血沙汰になってしまい、てんやわんやしておりました。

それはそうと、日本経済新聞がコナミの内情を書いて話題になっているようです。日経新聞は登録していないと全文読めないので、サクッと内容をまとめると次のような感じ。

• 「小島プロダクション」は、現在「第８制作部」となっている
• 「第８制作部」は、PCのインターネット接続を遮断されており、小島秀夫氏も情報発信を止められている
• MGS5:TPPは、すでに100億円を超える開発費を投じながら、発売日が何度も延期され、9月の発売を前に生みの親が「幽閉」されている状態
• 「桃太郎電鉄」のさくまあきら氏は、任天堂と最新作の開発、発売で調整に入っている
• 開発費はわずか数千万円だった「「ドラゴンコレクション（ドラコレ）」が、月数億円規模の収益をたたき出した
• コナミ会長の上月景正氏は、ソーシャルゲームに力をいれるようハッパをかけた
• コナミは、この10年でゲーム事業の売り上げが40％強減った
• そのうちの4割を「ドラコレ」が稼いでおり、家庭用ゲームと業務用ゲームの収益は10年で3分の1程度に縮小
• ゲーム事業の事業利益は、ほとんどソーシャルゲームで稼いだ模様
• ハイリスク・ローリターンの家庭用からローリスクのソーシャルへ経営シフトするのは必然でもあったが、その強引な手法にゲームファンや社内で不満がくすぶる
• 不信感に輪をかけるのがコナミの閉鎖的な経営スタイルで、同社の情報統制は業界でも有名
• 「使えない」と判断した社員は、遊技機工場でねじ回しなどの組み立て作業や本社の警備員、フィットネスクラブの清掃作業などに回される
• 2014年春には、他社に再就職したことを報告したコナミOBのフェイスブックに「いいね」ボタンを押した複数の現役社員が一斉に異動させられた

だいたい、こんな感じでしょうか。あとは、多少コナミ会長の上月景正氏について書かれていますが、総括すると「ゲーム事業が好きじゃなかった」という話題くらいになっています。

コナミが閉鎖的であるというのは色んな意味で有名な話でしたし、それが今遺憾なく発揮されているといった状況ですが、いち全国規模の経済紙にココまで痛烈に書かれるというのは、なかなかない事ではないでしょうか。それだけ、コナミが大きく変化しているというのがありありと分かります。

感情的に見れば、小島プロダクションを潰した悪といわんばかりの論調になるのはやむなしですが、もとよりメタルギアシリーズも同社を象徴するタイトルながらに開発コストがかかりすぎている事が話題にもなっていました。そういった部分では、よりお金がかからないように動くのも仕方がないのは否定しがたいわけですが、とはいっても上記に書いた「フェイスブック」の一件や社員の対応などは、かつてセガがおこなった「パソナルーム（※）」を彷彿させて流石によろしくないと言うほかないでしょう。（※社員をやめさせるための追い出し部屋）

当ブログでは、いつも「家庭用機に残るメーカーは残って、去るメーカーは去る」と書いてきましたが、コナミがどこまで規模を縮小するのかが最大の焦点でしょうか。少なくとも、パワプロやウィニングイレブンなどゲーム事業でもある程度安定性があるタイトルをコナミが捨てるわけもないし、一定以上はソーシャルというかスマートデバイス向けと上手いことやっていく事が予想されます。他大手に比べたら、圧倒的にタイトル数が少なくなる気もしますが。

ともあれ、コナミの問題は国内外のゲームファンやゲームメディアなど、多くの人が注目しています。今回の内容も、あくまでも「日経が取り上げた」という事を念頭におきつつ、冷静にことの経緯を見守っておきたいモノですね。……日経にしてはずいぶんとアレな内容なので、どなた様かの念入りな取材に基づいた内容である事も窺えますけど。

［情報元：日経新聞］