レビュー「ダークソウル3」:過去作の積み上げてきたモノを見事にまとめきった上質アクション

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読んでも読まなくてもよい前置き

言葉や文字って、凄く大切なんです。同じワードを使い続けると、とても古くさくなってしまう。ようは、使い古されるというヤツですね。例えば、“!”を乱発し続けるニュース記事が多数並んでいたら、本当に「驚くべき内容なのか」わからなくなってくるかもしれません。だからこそ、言葉は慎重に選ばないといけないのです。……いや、文章を理解させたい場合はシンプルイズベストなので、わかりやすくシンプルに書くべきなのは変わりませんけど。

集大成、なんて言葉があります。辞書で調べますと、1つは「多くのものを体系的に集めて、一つにとりまとめること。また、そのもの。集成。」ということで。んで、もう1つは「長年の努力・活動を結実させたもの」という意味の言葉になっております。ゲームレビュー関連でよく使われるのは、後者の意味が多いのは言うまでもないでしょう。

商業メディアなどは、「○○の集大成!」なんて煽り文句を記事のタイトルや誌面に踊らせます。しかして、この集大成って言葉は使いどころが結構手厳しくて、その言葉を使った時点でハードルが上がります。なぜ? ってそりゃ、集大成というのは「確実に期待をさせる言葉」の一つだからです。そういう意味で、「集大成」なんて言葉は軽々しく使うべきワードではありませんし、よほどの自信がない限り開発側が発言しない方が良い言葉の一つとも言えます。うん、大人ですので何とは言いませんし、重要だから2回言っておきますけど、軽々しく使わない方が良い言葉なのです。

まぁ、それを踏まえてもダークソウル3は集大成でしたけどネ。

あ、ここまでが前置きです。

ダークソウル3

一周目クリア時に喜んで万歳

過去作をやっていればいるほど味が出る驚異的な一作

さて、ネタバレ満載なダークソウル3のレビューとなるわけですが、本作は非常に良い出来だった事をお伝えしておきます。わたくしめのプレイスタイルは、白サインは出すけど、自分の攻略はNPC以外使わないというモノだったのですけど、それでもどうにかこうにかクリアできましたし、本作はシリーズの集大成というのが相応しい内容だと感じさせてくれました。

でもまぁ、集大成と言われてもざっくりしすぎなので、「探索と攻略」「シリーズ内容」「気になる不満点」の3つの視点で見ていきましょう。

「探索」する楽しさと「攻略」する難しさ

まずは探索ですが、相変わらず自分であれやこれやと探しながら、初見なり何なりで罠に引っかかって窮地に陥る様は実に素晴らしいの一言です。本作ならではの緊張感といいますか、雑魚如きでも囲まれたらあっという間に空気は、上手いことプレイヤーを緊張に包んでくれます。

ダークソウル3

雑魚なのに手を出したくないシチュエーション

また、エリアも非常にレパートリーに富んでいるのはさることながら、初見での難しさはさすがの一言です。それでいて、理不尽にも余り感じなかったのは、シリーズに慣れているからというのもあるかもしれませんが、やり応えは相変わらず素晴らしい。なお戦技については、攻略では若干使い勝手が微妙な存在となっている気がしないこともありませんが、対人ならそれなりに使えそうですし、そのかっこよさから意味もなく使うのが一番楽しいとも思わせてくれました。

ダークソウル3

どうみてもカッコイイ

しかして、すべてのバランスがとれていたかと言われたら、一部のボスでも「兄王子ローリアン・王子ロスリック」「無名の王」はボッチプレイだと心が折れるくらいシンドイというか、レビューが間に合うかどうかさえ危ぶまれる存在でした。でも、ボッチプレイじゃなければどうにでもなった様な気はしますし、あの強敵ボス達は実に「ボス」らしい存在感を出していて、あれはあれで良かったとも今なら思えます。……同じ条件でもう一度やれといわれたら泣きますけど。

過去のシリーズ内容をこれでもかと盛り込んだ結果は「最高」

ダークソウル2の時とは違い、今作はシリーズの1作目などの世界観が多く盛り込まれていました。初代からやっている人たちにとっては、アノールロンドにたどり着いたときの懐かしさといったら、何とも言いようがないものがあったのではないでしょうか。それでいて、巨人の鍛冶屋さんやそのほかの存在感満載だった人たちがどうなったのか、何となく察する事ができたという部分こそ、シリーズの集大成とも思える部分の一つです。

ダークソウル3

巨人さん……。

それに、我らがジークバルト先輩や大変イラつくパッチ先輩の存在など、過去作をプレイした人のツボを見事にとらえてきます。特に、ジークバルト先輩との共闘は、熱い何かがこみ上げてくるモノがありました。シリーズを通じてプレイしたなら、あのイベントをやっておくだけの価値はあります

他にも、防具のシリーズをそろえたのは非常に好感的でした。ダークソウル1の時はスモウの格好で攻略しましたが、今作も入手できたときから極力スモウの格好で頑張り続けましたし、妥協してジークバルト先輩のコスチュームを着た時も、やはり「シリーズをやったからこそ面白い」と痛感させていただきました。

ダークソウル3

懐かしさあふれる太陽装備

気になる不満点

やはり、誓約でしょう。白サイン系のモノはさほど問題でもありませんが、強制呼び出し系となる「ファランの番人」や「神喰らいの守り手」などは上手く機能していないようにも感じられます。マッチングの幅を調整してはいるようですが、なかなか呼ばれないというのも世知辛く思えてなりません。

また、攻略時はイベントのフラグは結構面倒な事になっているようで、初見でどうにかするのはほぼ無理にも感じられました。もとより周回しないと全部見る事ができない仕様ではありますが、気づいたらNPCが勝手に死んでてどうしてくれようかと小一時間悩んだりもしたので、せめて「なぜ死んでるのか」くらいはわかると嬉しいところです。……いやまぁ、不親切だからこそプレイヤー自身が色々探索して調べ上げていく面白さがあるのも否定できないんですけど。

ダークソウル3

気づいたら、死んでました

あとは、武具についてですが、今作は軒並み敵の動きが早く、対応するのが大変です。攻略だけを考えれば、直剣のカテゴリが一番無難になるわけで、対人じゃない限りは他の武器を選びづらい仕様になっていました。今現在、色んな武器に修正が入っているようですが、対人だけではなく攻略面でもバランスがとれてくる事を願いたいモノはあります。あ、あと防具ですけど、何でイノシシ頭をリストラしたんですか……。それだけが、本当に切なかったです。

ついでにコレは完全にわたくしめの愚痴なんですけど、以前なんかの記事にも書いたとおりわたくしめは高所が非常にダメでして。ええ、もの凄くダメでして。なんというか、キモを冷やすようなシチュエーションに多々出会ってしまい、本当にそこだけは泣きそうになりました。いやほんと、心臓に悪いですって。伝統といえば伝統ですが、毎度ビクビクしながら移動するハメになるというのは、精神衛生上よろしくないと泣きそうになりながら憤っておりました。……たぶんこれ、一般的に言われているであろう“逆ギレ”というヤツですね。

ダークソウル3

火継ぎの祭祀場の屋上、怖すぎでしょ……。

総評:シリーズをプレイしたなら後悔はしない集大成

気になるところはちらほらあれど、本作はそれらを考慮しても素晴らしい出来であったと評するに値する一作でした。正直、ダークソウル2の時はただひたすらに駆け抜けた感があって、印象に残るシーンはそう多くもなかったのですが、今作は各エリアのシーンが強く印象に残っており、プレイするだけの価値は十分あるといっても過言ではありません。

特に本作は、シリーズとして過去作で通ってきた道を繰り返すというある意味ストーリー内容の歴史を見せたのは、素晴らしいの一言に尽きます。そういった世界観への没入具合は、周回プレイをする気になるほどのモノだった、と言った方が伝わりやすいでしょうか。

ダークソウル3

火防女さん、美人になられてます

また、誓約などのオンライン要素は万全と言いがたいマッチングですが、とりあえず攻略だけなら白サインで誰かを呼べばどうにかなるケースが多いでしょう。それに、初侵入された時は実に心躍る気分になりました。いやほんと、過去作は侵入されないままクリアするとか、切ない展開でしたので……。まぁ、過去作の教訓からか、オンライン機能が概ねそれなりに動いているというのは非常に良い事でしょう。

本作を以て、一応シリーズの区切りになりそうな雰囲気ですが、“シリーズ内容を含め”非常によくまとまった一作でした。過去作をやったなら、是非触れて欲しい。素直にそう思えます。今後、フロムソフトウェアがどういったモノを作るかはわかりませんが、またしばらく間をおいた後には本シリーズのような流れを汲む一作が出てくる事を期待したいモノですね。

ダークソウル3

乾杯!

レビュー「ダークソウル3」:過去作の積み上げてきたモノを見事にまとめきった上質アクションに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:「ダークソウル3」のレビューにございます。

しゃきーんさん:つまり、凄く楽しめたって事で良いの?

しょぼーんさん:そういうことで良いの。しっかりと楽しめて、本当に良かったっす。初めての人がどう思うかはわからんけど、シリーズとしては凄く良い出来だったんじゃないかな。2とかでダレちゃった人は、是非にやってみて欲しいっすな。……しっかり楽しめて、本当に良かったよ……。

しゃきーんさん:想像以上の出来だったようで、ほんと何よりだな。

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