連載:気まぐれゲーム雑記 第315回:EAがF2Pに本腰を入れてくる
気まぐれゲーム雑記
第315回:EAがF2Pに本腰を入れてくる
価値観の変化と時代の変化。
吉と出るか凶と出るか
チャイナからのスパム攻撃は波が多少収まり、1日に50件ほどが20件ほどになったことで喜んでしまっているわけでして。……うん、管理者として慣れちゃいけない方向に慣れ始めているので、どうにか軌道修正しようと思います。
さて、今日はF2Pの話題を久しぶりにぶり返してみようと思います。というのも、EAが今後出るタイトルはF2Pで出すと、中々センセーショナルな内容をお話になられているからです。
engadgetの記事によると、EAのCOO、ピーター・ムーア氏がGamescon2013で「今後、EAはオフラインゲームをリリースしない」と語ったとのこと。
以前、すべてのモバイルゲームは基本無料にするということを発表していたが、今回は「すべての有名シリーズの基本無料バージョンを出したい」と言っており、基本無料の流れが家庭用にも波及するのは間違いなさそうだ。
[引用元:Game Castさん]
むむむ、と言わんばかりなところでしょうか。
シムシティのサービス開始時には壮大にやらかしてしまったEAですが、バトルフィールド、ニードフォースピード、EAスポーツシリーズなどビッグタイトルを抱えています。これらがF2Pになるというのは、良くも悪くも時代と言えるでしょう。日本でも、PS3やVitaなどでジワジワっと増えてきていますし。
ジワッとした問題提起
ここで「F2Pは話にならないでしょう!?」と言うのは簡単ですが、言い切ってしまっては話になりません。そもそも、何故EAのCOOたるピータームーア氏がF2P云々を言い出したのか、というのが最大のポイントです。……私もパッケージが好きな人間の一人ですけどね。
F2P自体いい目で見られていない現状はありますが、着実にF2Pの波が寄せてきているのは確かです。あの任天堂ですら「だる飯スポーツ店」なる実験的F2Pタイトルを配信したわけで、メーカーが利益を求める以上はF2Pを切り離せないところまで迫っているという見方は可能でしょう。EAの場合はOriginがありますし、基本無料ですべての機能をパッケージ同等アンロックできる形式で販売、といったやり口も可能なのですよね。
もちろん、F2Pは質が低いゲームも多数あるのを理解していますが、転じて問題なのは正規のパッケージでも価格に見合う価値を見出せないゲームがあるという事です。これはユーザーの価値観そのものを変動させるものであり、要するに様々な要因で何千円も持って博打するには厳しい時代になったという事が言えます。
それにパッケージとF2Pの善し悪しは、すでに「スマホ市場でセガを中心にゲーム連合を結成した事にみるF2Pとかそんな感じ」という記事で取り上げている通りですが、パッケージならメーカーとの信頼関係(何千円で博打しても良いと思える関係)が重視され、F2Pなら面白ければ課金、面白くなければ課金されないという合理的な考えが重視されるというだけの事です。まぁ、そういったところから見れば、EAが大手メーカーとして一番最初に名乗りを挙げた、というところでしょうか。
以前から述べている通り、今後はF2Pタイトルがジワジワっと増えていくことになるでしょう。スマホやタブレットだけに限らず、家庭用ゲーム機もです。ですが、その一方でコアな方々に向けたパッケージ売りも継続していく事でしょう。いつ、その立場が逆転するかはわかりませんが、そのためには良質なF2Pタイトルでユーザーを取り込まないといけません。すでにF2Pタイトルに抵抗がある従来のゲームユーザーをどのように扱うのか、各ゲームメーカー様の動きを生暖かく見守りたいモノですね。
……ということで、少しくらいは日本でもPCゲーム市場が賑わう何かがあっても良いと思うのです。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:EAがF2Pに本腰いれるって言ってるヨーってな話です。
:結構ハッキリ言い切った感じがするな。
:まぁ時代がそっちにシフトしているのは確かじゃないかな。F2Pだろうとパッケージだろうと、面白いかどうかが最重要だと思うんだよね。要するに、そこにお金を出す価値があるかどうかを見るようになったという感じで。……つまり、日本でもPCゲームがどうにかなるんじゃなかろうか!?
:……PCゲーは海外のに比べると根本が高いから、Steamで洋ゲー買ってる方が……って結論になるだけだろ。……コーエーさんとか、頑張り続けるところもあるがな。
:
:
:
: