連載:気まぐれゲーム雑記 第972回:SIEの発足に、据え置き機の主戦場が海外である事を垣間見る

日本市場はどう変わるでしょう?

独自の市場を形成した日本と、そうじゃない欧米のどちらを主とするか

AZです。三國志13のレビューはそろそろどうにかしますが、人を選ぶタイプな気がするので様子見の人は見極めた方が良いと進言しておきます。

それはさておき、SCEからソニー・インタラクティブエンタテインメント(以後、SIE)に変わった事で本社がカリフォルニアへと移動するわけですが、その事について欧米シフトするという指摘が出ております。

新たに誕生したSIEが日本の企業ソニーの傘下であることに変わりはないが,SCEAから「アメリカ」の文字が消え,本社を東京からカリフォルニアへと移したことは,「ゲーム市場の変化」を如実に示す出来事だ。それは,史上最速といわれるペースで販売台数を伸ばしているPlayStation 4の,2015年末までの販売総数3590万台のうち,北米では1380万台が売れたのに対し,日本は230万台と,実に6倍ものセールス差を記録していることにも表れている。

もちろん,ハードウェアの販売台数と市場規模は,人口差などもあるため簡単に比較できるものではない。「PlayStation 2」時代のセールスを見ると,アメリカは日本の2倍,アメリカで苦戦したとされる「PlayStation 3」も,フタを開けてみると3倍ほどのセールス差に収まっており,人口補正を含めて日本を「ゲームの大規模市場」と見ても間違いはなかった。しかし,PlayStation 4ではその差が大きく広がっており,こうした現世代コンシューマ機の歴然としたセールスの推移は,PlayStationブランドの開発・運営主体をアメリカに移す動機としては十分なものになっただろう。

こうした市場規模の違いは,SIEの事業計画にも影響を与えている。「PlayStation View」や「PlayStation Now」は,アメリカ市場でのテストを繰り返したのち,日本にも導入される予定であり,また「PlayStation VR」についても,最大のライバルと目されるOculus VRの「Rift」と勝負するためには,アメリカに軸足を置いて開発やサービスを展開しなければならない。

さらに,日本のゲーム市場がコンシューマ機からスマートフォンにシフトしているのは間違いなく,多くの開発者がモバイルゲームに流入している現在,人材確保という点からもアメリカへの本社移転は有利に働く。
プレスリリースでは事業統合の理由について「先進性のあるエンタテインメント体験を提供するため」と述べられており,アメリカの市場と人材を背景にした高い開発力は,PlayStationプラットフォームの今後にとって必要不可欠なものなのだ。

[引用元:4Gamer.net

概ね、同感ですかね。

当ブログでは、もとより今や据え置き機の主戦場は海外であると何度か書いてきた様な気がしておりますが、今回のSIEの本社がカリフォルニアになるという発表は、今後PSビジネスの中心はそちらになると見て良いと考えています。もちろん、各地域ごとのビジネス戦略は異なるので日本は日本で独自の立ち位置になるのも間違いない事とは思いますが、会社全体として今の欧米市場と日本市場のどちらに注力をしないといけないのかというのは、販売台数を見ても明白です。

特に、リソースという名の人材確保は非常に重要な問題です。海外では、PCも含めた家庭用機向けタイトルで会社が回せるとしても、日本の大手メーカーは家庭用機向けとスマートデバイス向けの両方にリソースを割かないといけない現状があります。そういったところは、大手メーカーの決算を見ればだいたいわかる話でしょう。そのような中で、VRという別の可能性も出てくるとなると更に人材が求められる事になります。個人的には、人材的な意味合いでも資金的な意味合いでも、VR市場は日本よりも海外の方が勢いを増すとも思っております。まぁ、所詮は妄想ですけど。

また、SIE以外にもグローバルに展開している日本の企業は、今後どのような舵取りをするかが注目されます。例えば、スクエニはFF15の発売日等々を公開する特別発表会を「ロサンゼルス」で開催しますが、グローバルなタイトルとも言えるFFだからこそ最大市場でありPS4やXbox Oneが確かに普及しているアメリカで開催するのだ、という見方も可能なわけです。今後、各大手メーカーがどういった戦略をとってくるかに注目が集まります。

2016年は、日本市場においても大手メーカーのタイトルなど多くのPS4をアピールしやすいタイトルが登場する事になります。ある意味、日本のPSゲーム市場においては勝負の年とも言えますし、良い賑わいになる事を期待したいモノですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第972回:SIEの発足に、据え置き機の主戦場が海外である事を垣間見るに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:SCEからソニー・インタラクティブエンタテインメントに変わるんだけど、アメリカが本社になるってことはビジネスの中心をそっちにシフトするって事だよね? ってなお話です。

しゃきーんさん:まぁ、そういう側面もあるんじゃネーの?

しょぼーんさん:やっぱ、勢いがある市場を優先させたいというのは、企業として当たり前だしね。日本市場が今後どういう道筋を辿るかはわからんけど、アメリカを中心とした欧米は当面据え置き機でもやっていけるという流れになるんじゃないかなーと。……来年の今頃は、日本市場がどうなってますかねぇ?

しゃきーんさん:そりゃまぁ、PS4事情も色々あるだろうが、他にもNXやら何やら色んな話題が出るだろうし、どのプラットフォームも等しく頑張って欲しいとは思うよな。

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