連載:気まぐれゲーム雑記 第1102回:“Made With Unity Contest with PlayStation VR”の優秀作品該当なしに見る、ゲームメディアの役割

独り善がりなゲームログ

業界を盛り上げるというなら、それ相応の行動を取るべきではなかろうか?

媒体とは何か

AZです。当ブログのhttps化を考えておりますので、そのうちドメインが僅かながら変わるかもしれません。……あれって凄く大変なんですよねぇ……。

それはさておき、SIEがUnityと一緒にVRコンテンツを公募した“Made With Unity Contest with PlayStation VR”で、優秀作品の該当はなしである事が伝えられました。

エントリーいただいた皆様へ

審査結果のご連絡に関しまして、大変お待たせいたしました。すべての確認が進みまして、結果をご報告をさせていただきます。
協議の結果、残念ながら次回ステップに進み開発機材貸与を実施するコンテンツとなる優秀作品は、今回選ばれませんでした。
しかしながら、ブラッシュアップを継続し、再度チャレンジしていただきたいというコンテンツに関しましては、後日、SIEよりコメントをお送りさせていただきます。

【2017年2月3日(金)追記】

再度チャレンジしていただきたいという佳作となるコンテンツの制作者様との連絡において、ブラッシュアップをした上で今後もPS VRでの制作を続けたい、という意向を複数いただきましたので、期間限定での開発機材の貸与を決定いたしました。続報はあらためてご案内いたします。

[引用元:PlayStation

これ、なんで各メディアは報じないんでしょうかね?

まず、VRコンテストについてですが、SIEにもそれ相応の事情があった様な感じがしないこともありませんが、この結果がよろしくないのは確定的に明らかでしょう。もちろん、コンテストにおいて優秀賞がない、なんてことは小説大賞など他のコンテストなどを見れば珍しいことでもないですし、どれほどの応募があったのかや応募作品のクオリティ基準がどういったモノなのかはわかりませんが、もうちょっとやりようがあったような気がしないこともない対応に感じられます。まぁ、今後は水面下でやっていくようなので、しばらくしたら何かしら出てくるかもしれませんが……。

で、私の疑問としては、何でこのことを商業ゲームメディアは報じないのか、という事です。発表から数日待ってからメディアの対応を見てみたわけですが、報じているのは「Mogura VR」と「Game Watch」「Social VR Info」くらいでしょうか。そのほかのVR記事を率先して取り上げているような主要メディアは、今のところ報じていないようなのですよね。別に、PS VRだけがどうこうという話ではありませんが、PS VRはゲーム向けVRの一翼を担っている事に間違いはないのです。そこから色んな発展が期待されているところで、今回のようなコンテストの結果があったとすれば、それは「何故そういう結果になったのか」というのをきちんと調べて報じるべきが、メディアとしての信用を得るための行動ではなろうか、と思ったりもするわけです。こういう案件は、いち個人が質問したところで明確な答えは返ってこないでしょうし……。

ゲームメディアが「ゲームメーカーの広告塔のみの存在」になって久しいと思っておりますが、本来なら“媒体”である以上はメーカーに対し過剰に寄り添うだけではなく、ゲーム好きなら知ってて損はない情報などは率先して流すべきでしょう。先日のファミ通の漫画もそうですが、そもそもアレだって「短文」で「低評価」する時もあるファミ通が、アマゾンの点数云々にもの申すというのはいささかアレなわけです。あの一件は、山本さほせんせが書いた事や内容そのものは悪いわけではありませんが、ファミ通の編集長たる方がゲーム好きに向けて公開した、という点でざわついてしまった、という一件だったわけで、いちゲームメディアであるファミ通が「メーカーを応援する」という立場をとり続けている限り、“メーカーからの”情報を提供する広告塔としての機能は期待できても、ゲーム全般を批評する「メディア」としての機能は期待できない、としか言えなくなってしまうわけです。個人ブログなどとの明確な差は、そこでしょう。

とはいえ、広告収入を得ないとやっていけないメディアとしては、アレコレ突っ込んだ果てに4GamerがCygamesから出禁を喰らった一件のような事が起こると、情報が貰えないので困るというのもわからなくはありません。しかして、出禁を喰らったならむしろそれをアピールするのも一つの手ですし、ある程度クールにメーカーと付き合っていった方が望ましいと思えるわけです。広告は広告、評価は評価と切り分けてやっていかねばいけません。特に評価は、そのジャンルが好きな人と嫌いな人で雲泥の違いが出るのは確定的に明らかなので、もっとうまくやっていった方が良い様にも思えます。

広告と批評を両立させたいメディアは、色々と難しい立ち位置なのかもしれません。とはいえど、昔のやり方が今でも通じるとは思いがたいですし、変わるべき時に変わらないと時代に取り残される事になります。これはゲームメディアだけではなく、個人、メーカーすべてに言える事ですが、自分たちがどのように見られているのか、というのは常に気にしておいた方がいいでしょう。気にした上で、どういった選択をするのかは自由ですが、ゲームメディアの場合は“媒体”としての役割を上手く担っていって欲しい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第1102回:“Made With Unity Contest with PlayStation VR”の優秀作品該当なしに見る、ゲームメディアの役割に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:少々ゲームメディアについて思うところがあったので、書き殴ってみたよーってなお話です。

しゃきーんさん:まぁ、言わんとしたいことはわからんでもない……かな?

しょぼーんさん:ま、所詮はたかがいち個人の意見ですので。ただ、メディアはメディアとして自分たちにしかできない事を率先してやっていった方が良いと思うんだよね。メーカーの情報を右から左に垂れ流すなんて、個人ブログでもできちゃうんだから。だからこそ、色々と考えながらやっていって欲しいとは思うよ。……企画する人が少ない、のかねぇ……?

しゃきーんさん:そこはなんとも言えんが、WEB媒体もあるのだから個人じゃできない事をたくさんやっていって欲しいもんだな……。

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