連載:気まぐれゲーム雑記 第948回:黒川文雄氏、コナミ時代とコジプロやコナミについて語る

KONAMI

何はなくとも先が重要

どちらも邁進すれば良い

AZです。年末進行はここからが本番です。

それはさておき、コンテンツビジネスを幅広くおこない今や研究家になってる黒川文雄氏が、コナミ時代とコジプロやコナミについて語っております。

私が2010年にブシロードの副社長を退任し、次のことを考えていたときに、過去の映画、ゲーム、流通、カードゲーム、オンラインゲーム、などの経験を生かせそうな総合的なパブリッシャーを探していたときに、コナミが浮かびました。そこで小島さんに連絡をとったところ、数日後には社長面談となり、約1カ月ほどでマーケティング事業本部という宣伝部と流通管理部の責任者として入社することになりました。つまり小島さんのおかげでコナミという会社に巡り合い、そこで働く機会を得ました。

しかし、入社してすぐにコジマプロダクションの活動とその対外的に見える自由度とはちょっと異なった社内の姿が分かりました。

社員の勤怠は厳しく管理され、入出場ゲートを通った数が週次で上司にリポートされます。つまり勤務時間内に喫煙室に何回出たかとかコンビニエンスストアに出かけていると想定される回数が多いと、上司は部下に注意をすることになります。デスクは自由になっており、帰宅時は駅のコインロッカー並みの個人ロッカーに荷物を全部収納してから帰宅します。午後6時になるといったんすべての照明が落とされますが、必要に応じて点灯し、残業をする人は作業を続けます。

~中略~

近年は、小島さんやコジマプロダクションの存在に脅かす変化の兆候もありました。それは2010年にサービスが始まったソーシャルゲーム「ドラゴンコレクション」のヒットです。ちょうど私が入社したタイミングでグリーと宣伝面の折衝を行ったこともあり、印象に残っているのですが、グリーは「釣りスタ」以外のヒット作品を生み出したいときに、コナミと共同展開したもので、大規模なテレビCM展開などを行った結果、月次で数十億円の売り上げを生み出す稼げるコンテンツとなり、社内の雰囲気は「ソーシャルゲーム」推しとなったことは間違いありません。

~中略~

コジマプロダクションは、過去にはコナミ傘下としての独立子会社の構想もあったといいます。映画を愛し、ゲームを愛し、何よりも自身の作品を愛し、最高のクオリティーをゲームファンに届けようという小島さんと、株式会社の使命として利益を追求する経営側との間に超えることのできないものがあったのでしょう。しかし前向きに考えれば、小島さんが独立して新作に向かい合おうとしていることは、複雑な経緯があるにせよ、結果としてよかったのではないでしょうか。

[引用元:MANTANWEB

まぁ、そういうオチになりますね。

黒川氏の言によれば、コナミと小島氏の問題は、よくある企業とクリエイターの確執というヤツになります。まぁ、概ねの人が考えていた事というところでしょう。

結構重要なのは、「最高のクオリティーをゲームファンに届けようという小島さんと、株式会社の使命として利益を追求する経営側」という部分です。株式会社である以上、利益を追求し続けるのは当たり前の姿勢であり、より儲かる方へ流れていくのは自然な事とも言えます。もっとも、そこに企業として本来とるべきスタンスとも言える企業理念が絡んでくるので、時代の変化があった際にその流れに乗るか反るかは企業によって異なるわけですが。

上場していない企業はともかくとして、上場している企業はより利益を追求しないといけません。ですが、ゲーム業だけに限らず、創作業というのはクオリティを高めれば高めるほど予算や時間がかかっていくことになります。かといって、企業は利益を追求するモノなのだから、その時点でマッチし辛い問題が発生します。そこを企業として理解あるものとするか否かは各企業によって違うので何とも言えませんが、小島氏とコナミでどこまで利益の思惑が一致していたのかはきになるところでしょうか。

ともあれ、黒川氏の言うとおりオチとして「独立して良かった」事は間違いありません。今後、小島氏は着実に結果を出していく必要が出てきますが、コナミから自由になれたことですし、より一層良い物を作り上げていって欲しい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第948回:黒川文雄氏、コナミ時代とコジプロやコナミについて語るに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:黒川文雄氏が、コナミ時代とコジプロやコナミについて語ってるよーってなお話です。

しゃきーんさん:ふむ。まぁクリエイターと企業の利益に関するお話ってのは、いつの時代も起きるもんだな。

しょぼーんさん:そんな感じだねぇ。開発予算として投資しているのは企業なのだから結果を求めるのは当然だし、クリエイターはより良いモノを作りたいのだから予算はあればあるだけ嬉しいし。そのさじ加減が難しいのでしょうな。何にせよ、小島氏はこれから自由に作れるのだから頑張って欲しい限り。……ついでに、今後のコナミもどうなるかをウォッチしておきたいっすなぁ……。

しゃきーんさん:ほんと、どうなっていくのやら……。

コメント (1)

名無しのゲーマーさん

肝心のメタルギアをコジマが作れなくなった
から困る

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