連載:気まぐれゲーム雑記 第1027回:「クラシックダンジョン 戦国」に見るリスク

クラシックダンジョン 戦国

結局、完成度を高めないと痛い目をみる

責任も大切だけど、購入者への対応が一番大切

AZです。腕に謎のアザと内出血があったとき、何をどうやってもそれができた時の状況を思い出せない現象を何とか名付けたいと思う今日この頃です。

それはさておき、日本一ソフトウェアが先日発売した「クラシックダンジョン 戦国」ですが、日本一ソフトウェアが公式にお詫び文を出すという事態になっております。

現在、2016年5月26日(木)に発売しました「クラシックダンジョン 戦国」におきまして、お客さまよりお叱りの言葉を頂いております。本商品を楽しみにお待ち頂いたお客さまのご期待にお応えすることができず、誠に申し訳ございませんでした。心よりお詫び申し上げます。

「クラシックダンジョン」シリーズは、お客さまに育てて頂いたブランドです。既にその価値は我々だけのものではなく、お客さまとの「共有財産」とも呼ぶべき大切な存在であると認識しております。今回、お客さまのご期待に沿うことのできない形での商品リリースとなりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

弊社では本件を重く受け止め、今後継続的なアップデートの実施を行うことを決定いたしました。

まず、すでに予定しておりましたアップデートパッチの第一弾として、本日15時に次の内容の実施を行うことをご報告いたします。

~中略~

今後、不具合の修正だけでなく、システムバランス調整等も含めた、第二弾、第三弾のアップデートも実施いたします。アップデートの日程については、後日改めて告知させていただきます。 また現状、弊社にてご意見、ご要望として把握している内容は、以下の表に記載の内容となります。同現象につきましては、今後対応を検討してまいりますので、今暫くお時間をいただけますと幸いです。

[情報元:日本一ソフトウェア

極めて、残念ですね。

現時点で、アップデートで34項目の修正および変更を実施しながらも、公式が確認できているだけでまだ不具合の数が14あり、商品としてどうだったのか? というレベルな気がしないこともありません。14の不具合がきわめて軽微ならまだしも、アプリケーションエラーまで引き起こすモノもあるとなると、当然ながら物言いがついても仕方がないでしょう。それに、まだ不具合や前作から見ても不満に思える要素が残っており、終息するのはいつになるのかが気になって仕方がありません。

「クラシックダンジョン」は、今までだと開発は日本一ソフトウェアの子会社であるシステムプリズマが手がけていました。それらは非常に出来が良かったわけですが、現時点で日本一ソフトウェアの公式サイトの方を確認するとシステムプリズマについては特に明記されていないので、色々とあった事が伺えるところにはなりましょうか。一方、今作「クラシックダンジョン 戦国」を手がけたのはメビウスとなっており、少し前にPS4で「燃えろ!プロ野球2016」を出した事でほんのり話題を呼んだメーカーでもあるわけですが、今回のような出来になってしまったのは残念の一言に尽きるでしょう。今後の対応は分かったのでそれはそれで良しとして、どうしてこういう事になってしまったのかについても、色々と知りたいところではあります。

今後は、修正以外にもバランス調整などのアップデートをしていくという事ですが、どれくらいの速度でアップデートされるかが焦点になる事が予想されます。少なくとも現時点においては、いち企業が不具合等々でお詫び文を出すレベルの商品であるのは明白なわけでして、当然ながら発売された以上は早期解決が求められるわけです。これでまた時間をかけるようだと、より印象も悪くなってしまうのですが、かといって急ぎすぎた結果アップデートで更に不具合が……なんて可能性も否定できないだけに、待つ方としてももどかしい気持ちにさせられるというのが実に切ないところにはなりましょうか。

本件は、外注だからこそのリスクというのがあったわけですが、お詫び文で「「クラシックダンジョン」シリーズは、お客さまに育てて頂いたブランドです。既にその価値は我々だけのものではなく、お客さまとの「共有財産」とも呼ぶべき大切な存在であると認識しております。」と明記した日本一ソフトウェアは、そのような認識なのに今回のような文章を出さなければいけなくなったというのは、どういった体制で開発が進んでいたのかが非常に気になってしまいます。以前からちらほらと書いてはおりますが、アップデート前提の代物を出してくるというのは購入者に不満を抱かせるモノにしかならないので、発売時から支障がない程度に“完成した商品”が出てくる事を願いたい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第1027回:「クラシックダンジョン 戦国」に見るリスクに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:「クラシックダンジョン 戦国」でお詫び文が出ておりますよーってなお話です。

しゃきーんさん:ふむ。結局買ったの?

しょぼーんさん:絶賛積みゲー中。いや、ウィッチャー3やFallout4のDLCをやってたら時間が取れなかっただけなんだけど。でも、なんつーか、こういう事態に陥らないようパブリッシャーは舵取りをしないといけないのに、それが機能しなかったのは残念の極みっすな。……スケジュール通りにいかないのが仕事ってのもわかるけど、商品として発売した以上は……ネ?

しゃきーんさん:今回のような一件は、下手すりゃIPをぶっ潰しかねないからなぁ……。

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