連載:気まぐれゲーム雑記 第1012回:YouTuberが売り上げを左右する事をどう考えるか
「支払うだけの価値はある」と言えるのかどうか
色んなレビューがあるのは良いけど、娯楽品に対価を支払うのは当然
AZです。新しく誕生したゲームメディアが、有名まとめブログへの転載を禁じた話題を大変興味深く拝見しております。
それはさておき、ゲーム業界向けのYouTuberリストが海外で公開されているそうです。
今回公開されたのはゲーム実況をおこなう著名YouTuberの、さまざまな情報がまとめられた依頼リストだ。総再生回数やチャンネル登録者、TwitterやInstragramといった所有しているSNSのページ、公開されているメールアドレス、得意なゲームジャンルやNGとされているプラットフォームなどが記録されており、まさにゲーム実況によるプロモーションを考慮しているゲームメーカー向けの依頼リストとも言えるだろう。
~中略~
このリストには前述したPewDiePie氏は勿論、日本でもMinecraftなどを実況していることで有名な「HikakinGames」のヒカキン氏、そして同じくMinecraftを実況するヒカキン氏の実兄であるセイキン氏などが名を連ねている。ヒカキン氏はこのリストのチャンネル登録者数ランキングの中で113位、再生数ランキングでは60位にランクインしており日本人の中ではトップ。氏の得意ジャンルはサンドボックス、アクション、アドベンチャーとなっており、PCゲームとモバイルゲーム(非ソーシャルゲーム)がNGとなっている。そのほかにも赤髪のとも氏、兄者弟者氏、ポッキー氏などの名前がリストに載せられている。ちなみに日本で一番チャンネル登録者数が多く、ゲーム実況もおこなっているはじめしゃちょー氏はこのリストには載せられていなかった。
ゲーム実況による宣伝は販売戦略として日本でも認知されつつあり、多くのゲームメーカーがプロモーションの一環として採用している。
~中略~
日本でもYouTubeのみならずさまざまなメディアでゲームを実況するという行為が市民権を得つつある。
しかしその一方でYouTuberが影響力を持ちすぎることを懸念する声が存在しているのも事実だ。前出のBossa StudiosのOlifiers氏はYouTuberをターゲットにゲーム作りを始めることは間違っていると批判している。ゲーム自体が面白くなく、魅力のあるシステムを構築しなければ誰も視聴することはなくなり、それならばYouTuberを無視した方がいいと警告を促している。また『Bear Simulator』ではPewDiePie氏がゲーム内容を厳しく批判したことにより多くの低評価レビューが投稿されたとの指摘もある。動画の投稿者が良い評価をすればゲーム自体も良い後押しを受けるが、悪い評価を受けた際にはその評価がそのままレビューやセールスとして影響を受ける危うさも存在する。
[引用元:Automaton]
YouTuberを広告塔にするというのは、なかなか舵取りが大変そうですね。
私個人の考えですが、ゲーム実況やプレイ動画というのは、いわば動画で見ることができるレビューみたいなモノだと考えております。文字だけのレビューよりも、実際の映像を見せることによって説得力を増したレビュー、とも言いましょうか。当然ながら、好き嫌いがあるのは理解できますし、私だって率先して実況をみるような事はあまりないわけですが、ある程度ビジネスに組み込まれる現状を見てみれば、それ相応に価値がある、というのは間違いない事でしょう。
その上で、影響力があるYouTuberが売り上げを左右するというのは、何とも難しい問題にも思えます。ゲーム好きの著名人が書いたレビューが売り上げを左右した、というケースと同じに思えるか否かになってくるわけですが、レビューは所詮いちレビュワーの価値観を出したモノに過ぎないわけで、それに感化されるか否かもまたそれを見る個人次第にもなります。
別の視点でみれば、対価を支払ったレビューなのか否かは結構重要かもしれません。元々有料なモノを無料で得たとすれば、レビュワーはそれだけで好意的に見るでしょうが、本来は対価を支払わないと得る事ができません。結局のところ、対価を支払ってでもやりたいか否かという事なわけですし、金銭的なアプローチでレビューを見るというのも、悪いことではないとも思ったりはします。
日本でも、ゲーム実況やプレイ動画などが市民権を得てきた昨今ではありますが、どこまでビジネスに食い込んでくるかというのは注視した方が良い部分の一つとも言えましょうか。今後も話題になっていくであろう動画メディアがゲームとどのように絡んでいくことになるのか、しかと見守っておきたい限りですね。
:「モンスターハンタークロス」は若い層を取り込めたらしいよーってなお話です。
:ふむ。それならよかったな。
:よほどの大きいタイトルじゃない限りは、定期的にブランドの若返りを狙っていかないと長続きしなくなるからねぇ。そういった意味で、上手く取り込めたというならそれはそれで良かったと思うよ。……ブランドって、長生きさせるのが大変そうだよねぇ……。
:プレイヤー層の若返りを考えなくても良いような大作でも、なんだかんだと少しずつ変化はしてるんだろうなぁ……。
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どこのゲームメディアなのか気になります…。具体的なメディアン名を伺っても大丈夫でしょうか?