連載:気まぐれゲーム雑記 第683回:実況プレイ動画が娯楽となる今、そこから作られていくコミュニティをどう“囲い込む”のか

気まぐれゲーム雑記
第683回:実況プレイ動画が娯楽となる今、そこから作られていくコミュニティをどう“囲い込む”のか

コミュニティの形成がお金儲けに直結?

メーカーがコミュニティをどこまでコントロールできるのか

AZです。カップ焼きそばはペヤングではなく日清焼そばU.F.O.派です。

それはそれとて、元ファミ通編集長でありKADOKAWA・DWANGOの取締役である浜村弘一氏が、実況動画についてちょっと語っています。

ゲームコンテンツを生き残らせるためには、上記の通り、ダウンロードコンテンツ、玩具、イベントなどで顧客を“囲い込む”ことが必要だ。 

しかし、最近ではまた違ったコンテンツの重要性が高まってきていると浜村取締役は述べる。YouTube、ニコニコ動画、Twitchなどの動画コンテンツである。ゲーム実況が熱いいま、やはり映像でのアピールは有効なのだという。YouTubeの、世界規模の再生回数(下記の画像を参照)からも、ゲーム動画の人気ぶりを垣間見ることができる。また、ニコニコ動画で人気の生放送だが、そのうち52%がゲーム関連動画だというのだから驚きだ。

また、ゲーム動画は、企業がアップする公式動画より、ユーザーのアップした動画のほうが人気が出るというデータもあるという。過去三ヵ月の例で言うと、バンダイナムコゲームスやスクウェア・エニックスといった名だたる企業の公式動画を抑え、ゲーム実況者のマックスむらいさんのゲーム実況動画が再生数トップだったそうな。

加えて、Amazonが大人気ゲーム専門のライブ配信サイトTwitchを買収したことも、ゲーム業界に大きな影響を与えたと浜村取締役は語る。買収によってAmazonは、実況プレイ動画にリンクを貼ることが可能となり、商品ページへ送客しやすいシステムを構築したのだ。Amazonのみならず、PCゲームプラットフォームSteamも、自社でゲーム実況動画を始めることを発表している。

[引用元:ファミ通.com

至極、今の流れをそのまま語っている感じですかね。

当ブログでは、たびたび“囲い込み”について書いていますが、そもそも囲い込みが始まったのは昨今の事でもありません。ピンポイントで言ってしまえば、FFシリーズは有りとあらゆるFFシリーズで囲い込んでいますし、DQだって同じです。シリーズモノは、知名度が高いこともあってか簡単に囲い込みやすいと言っても過言ではないでしょう。

とはいっても、ビジネスとしてやっていくには更に多くの人を囲い込まねばなりません。各社が自社タイトル・関連タイトル等々に躍起となるのはそのためです。もちろん、ゲームその物が面白いに越した事はありませんが、「実況プレイ動画が面白ければ利益も生みやすいしアピールしやすい」と考える人達も多い事が予想できます。「面白さが視覚化できる」というのがプレイ動画の強みでしょう。

例えば、この動画。

日本でも最近発売された「CALL OF DUTY: Advanced Warfare」ですが、おじいさんおばあさん達がプレイしてます。色んな意味でご年配の方のバイタリティを感じてしまいますが、客観的に見るとこれといったスーパープレイをするわけでもなく、「おじいさんおばあさん達がCoD AWをプレイした」というだけで約10日ほどで615万回再生されたわけです。それに、これを気軽に見る事ができる「娯楽」として捉える人も多いでしょう。この人達に触発されるご年配な方々がどれだけいるのかを考えると、なかなかに侮れない宣伝としか言い様がありません。

また、それに伴いコミュニティも形成されていきます。YouTubeやニコ動など動画サービスのチャンネルは、そのコミュニティの規模の目安とも言えるでしょう。バンナムやUBIあたりが躍起になって増やそうとしているのも、根本的に「ゲームを目にして貰う機会を増やすため」のコミュニティ形成といっても過言ではありません。メーカー側は、そうした人気をどう利用するのかが今後の焦点です。すでに語られている通り、公式動画よりも実況動画のほうが再生数が多いなんて事はザラにあるのです。

今後、メーカーは動画をどのように扱っていくのかが問われる事になりますが、任天堂がニコ動に対して動画の使用許諾をしている事を踏まえれば、あとに続くメーカーも増えて来る事が予想できます。動画コミュニティを取り巻く環境が変化していく事は目に見えていますが、はてさて今後どれくらい「実況プレイ動画」なるモノの勢いが続くのかは生暖かく見守りたいですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:囲い込みとか実況プレイ動画についての云々があったから、まぁプレイ動画その物はある種の娯楽として成立しそうだしなぁとも思うわけです。

しゃきーんさん:だからといって、動画をみてゲームした気になるってのはお門違いでもあるんだがな。

しょぼーんさん:ごもっとも。どう足掻いても、いわゆる「そのゲームは動画で見た」勢ってのは存在するよね。でも、ゲームをする事自体が遊びなのだから、ゲームをすると動画を見るはイコールとは言えない。だからこそ、「そのゲームを面白そうに遊んでいる動画」がCMやプロモーションとして成立するのだろうなぁとは思うわけです。……わたくしは、プレイ動画を作りはするけど実況はやりません!

しゃきーんさん:……しゃべりながらゲームできないタイプの人間だからなぁ……。

連載:気まぐれゲーム雑記 第683回:実況プレイ動画が娯楽となる今、そこから作られていくコミュニティをどう“囲い込む”のかに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

しょぼーんさん

しゃきーんさん

記事にコメントを書く