11月10日に発売し、初週の販売本数がPS3とWiiを合わせて174,944本（メディアクリエイト調べ）と、まずまずの好調さをみせた「戦国BASARA3宴」ですが、ある程度プレイしてみたのでレビューをしてみます。ちなみに前作「戦国BASARA3」もプレイ済みです。

以下、ネタバレを含む内容になります。注意して下さい。念のため、数行空けておきます。改行する間に、レビューの説明を書いておきますので、気になる方は一読しておいて下さい。

レビュー方式は、シナリオ、快適さ、操作性、グラフィック、個人的感想の5項目で行います。
各レビュー項目のスコアは、以下の点数を指標としています。

0 - 価値なし
1 - ダメすぎる
2 - 何考えてるのです？
3 - やる気あります？
4 - 圧倒的に足りてない
5 - 何かが足りない
6 - あと一息が足りない
7 - 合格点
8 - 良い方、不満もあるけど
9 - もの凄く良いけど、強いて言えば
10 - 神・文句なし

では、レビューを開始します。プレイ環境はPS3版、前作「戦国BASARA3」をコンバートしています。
すべての感想は私個人のものによるものなので、あくまでも参考程度に留めておいて下さい。

シナリオ（ストーリーモードについて）　4/10

• 前作から新キャラが全部で14人だが、うち8人分しかストーリーがなく、1人当たりのストーリー構成は3つなので、あっという間に終わってしまう印象。
• ムービーは、前作の使い回しがところどころに見られ、セリフも前作の使い回しが多い。
• マップも基本的には使い回し。
• 新キャラシナリオ用の新マップもあるにはあるが、かなり少なめ。
• 新シナリオは一応面白いが、短いためか何が言いたいのかわからないキャラもいた。

快適さ　8/10

• ロードの長さなどは前作とほぼ変わりなく、気にはならない。
• ただし、セーブデータの同期をすると少々セーブ時間が長くなってしまう。
• 前作よりも新技によりスピードの増したキャラもいて、基本的に爽快感は抜群。
• 処理オチがない点も良い。
• コントローラーのボタンコンフィグ設定をいつでもいじれるのは良い。

操作性　8/10

• キャラによって、攻撃モーション、技の優劣が激しいように思える。
• 一部の技が誤発動しやすい。これはもう、BASARA3の時から変更なし。
• 無双に比べると、爽快感は圧倒的。ただしキャラによる。
• 敵が必殺技を避けようとするのは、個人的には感心したい。でも、爽快感はなくなるという諸刃の剣。

グラフィック　7/10

• 画質のクオリティはWiiとのマルチを考えれば可も無く不可も無く、といったところ。
• 景色や建物、人の装飾などは、もう少し作り込んで欲しかった。

個人的感想　4/10

以前、開発者さんのインタビューで「今年の集大成として『戦国BASARA3 宴』を発売できてうれしく思っています。」（ファミ通.comさん）という一文がインタビューでありました。個人的にこの文にこだわってしまったのですが、集大成として世に出したのがこのような中途半端な出来なのかと言わざるを得ません。そもそも拡張が集大成だといわれたら納得いくはずもなし。その「集大成」という言葉さえ聞かなければ、自分の中ではただの「拡張」としか思っていなかったので、ストーリーモードが少なかったりムービーやセリフの使い回しが多かったとしても、そこそこ満足に終わったと思います。長く遊べる内容になっているのは間違いないし、技が増えたり強さのバランスも一部のキャラを除いて調整をしようとしているように見られます。「拡張」としての宴の評価は6と思っていますが、開発者が「（今年のBASARAシリーズの）集大成」と言うのなら、評価は4を付けさせてもらいます。

総評　31/50

BASARAシリーズは初期から馬鹿なノリが面白く、わりと好きなシリーズです。無双系の中でも爽快感が抜群でキャラも個性的です。1人でプレイしても2人でプレイしても楽しめるゲームだと思っています。実際、今作は主に友人と2人で婆娑羅モードをひたすらプレイしていましたが、シナリオもそれ以外もそこそこ楽しめました。ただ、今作で言えば、シナリオは圧倒的ボリューム不足です。最低でも、ストーリー有りの8人以外のリストラ復帰組6人にも、シナリオを付けるべきでした。BASARAのウリであろう、キャラクターの個性を活かすという事が出来ていない感じがします。
総評としては、ファンアイテムなのにファンの期待に中途半端に答えてしまった、という印象ですね。

だいぶ辛口に点数を付けてみましたが、今後もBASARAシリーズには期待してますし、カプコンさんには面白いものを作っていただきたいと思います。