PS Vita/3DS/PSPからすでに発売されている「タイムトラベラーズ」ですが、3DS版の製品版へ引き継ぎ可能な体験版が配信されたので、さっそくプレイしてみました。
体験版では伏見雛（キャスター編）、神谷壮馬（刑事編）の物語が体験できるのですが、しっかりと別々に分かれたストーリーを2通り体験できるということではありません。2通りのストーリーがあらゆるところで絡み合いつつ、1つのストーリーを作り上げていっています。
ちなみに、428はプレイ済みです。

あらゆるところに「428 ～封鎖された渋谷で～」の名残

ファンサービスの一環でしょうか。ディレクター、シナリオ、音楽が「428 ～封鎖された渋谷で～」と同一なせいか、時間軸はだいたい同じになっています。
そのほかもやはりシステムは一緒なため、428をプレイした人にとっては操作しやすい形かもしれません。

物語進行中も、扉のロック解除のパスワードが428だったり、何気ない場所にタマの着ぐるみが置いてあるなど、随所で前作「428 ～封鎖された渋谷で～」の関連物が見られます。本当にちょっとしたことなんですが、前作をプレイしたものにとっては、ちょっと嬉しくなる要素です。

あまり気にならなかったPCE

PCEとはプレイングシネマイベントの略ですが、よく使われる言葉に代えればQTE（クイック・タイム・イベント）です。タイムトラベラーズにはこのPCEを、没入感と緊張感を高めたいということから導入されています。これは個人的な意見になるのですが、正直管理人は、QTEを余り好意的には捉えていません。アドベンチャーの場合は、ストーリーに集中出来ないからですね。

ボタンの位置を正確に覚えてない人には、一度画面から目を離さなければいけないので、尚のこと大変に思います。基本的には、どのジャンルでもQTEは無いほうがいい……と思っています。しかしながら、この「タイムトラベラーズ」の場合あまり気にならずにプレイすることが出来ました。

あくまでも体験版内だけに限って言えば、PCEは数箇所出てきましたがどれも1つのボタンで済んでしまいました。連打の箇所はありましたが、複数のボタンを連続で押していくという箇所はなかったので、わりと気にならずにプレイできたと言うわけです。
まぁ、どちらかと言えば無いほうがいい、とは思ってしまいましたが……。

セリフをスキップできない

基本プレイ中、キャラクターがしゃべっている時は画面に文字も出ますが、これをスキップすることができません。早く読んでしまって内容がわかったにもかかわらず、ボイスが終わらないと次へ進めないというのは、ちょっとテンポが悪くなる原因な気がします。

フルボイス・フルモーションが本作の売りの1つとはいえ、ボイスのON/OFFが設定できてもよかったのではないかなと思います。

結論

3DSだけのことになりますが、文章が上画面に出たり下画面に出たりします。ムービー中はボタンを押して進めるのではなく勝手に進行するので、ずっと下だった文章がいきなり上に出て、なおかつムービーだったりすると見逃してしまう可能性がありました。単に読むのが遅いだけ、ともいいますが。
しかしそういう懸念から、PSPやPSVをお持ちであればそちらでのソフト購入を考えてもいいかもしれません。

ストーリーは良いと思います。爆破テロや誘拐事件など、惹きつける要素は短い体験版の中にもありましたし、今後の内容が気になるから買ってみてもいいかなと思えます。
前作「428 ～封鎖された渋谷で～」をプレイした上で、まぁまぁ良かった、くらいの評価を付けた人には、オススメできる気がします。

ただ、唯一のネックはやはりスキップが出来ない事。自分の速度でテンポ良く進められないのが嫌いな方にはオススメできません。

以上で、「タイムトラベラーズ」体験版のインプレッションを終了します。最後まで読んで下さってありがとう御座いました。
尚、この体験版は3DS版の製品版へ引き継ぎ可能なので、3DS購入予定の方は覚えておきましょう。