連載:気まぐれゲーム雑記 第927回:スクエニのローカライズプロデューサー赤石氏が「Just Cause 3」のローカライズについて語っている件

「プレイヤー」に良く思われたいのはどこの企業も等しく同じ

今後、長期的に「いい目」で見られるのかどうか

AZです。年末にさしかかると、なぜだか意味もなく焦ってしまいます。

それはさておき、スクエニのローカライズプロデューサーである赤石氏が「Just Cause 3」のローカライズについて、インタビューに答えています。

――改めてとなりますが、先日情報公開された『Just Cause 3』のCEROレーティング、そして海外版との差異について教えてください。

赤石沢氏: レーティングは「Z」です。『Just Cause 3』は非常に自由度が高く、制約を設けないことがゲームの魅力に直結する作品でもあります。前作の反省点を活かしつつ、また、多くのユーザーから頂いたご意見を参考に、いち『Just Cause』ファンとしてもベストな形でお届けできるよう調整した結果、北米版と表現の差異が一切ない状態で発売することになりました。

――現在、国内ユーザーがSteamで『Just Cause 3』製品情報を閲覧しようとすると「このアイテムはお住まいの地域では現在ご利用いただけません」とのメッセージが表示されますが、海外発売のタイミングでおま国状態は解除されますか?

赤石沢氏: はい。12月1日の欧米向け発売日に、日本国内からも欧米版『Just Cause 3』を購入いただける予定です。また、国内向け発売日である2016年1月21日に、Steamにて無料で配信予定のアップデートファイルをインストールいただくことで、日本語音声/日本語字幕に切り替える事が可能です。もちろんゲーム内容に差異はありません。

――Steamで日本語ランゲージデータはどのような形で提供されるのでしょうか。

赤石沢氏:配信形態については現在アバランチスタジオと最終調整を進めているところですが、日本語音声/字幕はパッチもしくは追加DLCとして無料で配信する予定です。

――では、音声仕様について教えてください。例えば、「英語音声/日本語字幕」「日本語音声/英語字幕」でのプレイは可能でしょうか。

赤石沢氏: コンソール版については「日本語音声/日本語字幕」のみを予定しております。Steamで欧米版を購入したユーザーについては、上述の通り国内向けリリース日以降、「日本語音声/日本語字幕」に切り替えることもできるようになります。

音声仕様はゲーム本体のシステムに寄る所が大きく、こうしたシステムを1から変更するとなると、動作不具合のリスクや発売日への影響が想定されるのですが、実は現在も開発と音声の日本語・英語切り替え機能を実装できないか、まだ希望を捨てずに調整を進めております。

[引用元:Game*Spark

ずいぶんと前向きになりましたね。

スクエニのPCゲームといえば、日本語が入っていたモノをアップデートで抜き去ったり、日本語DLCを販売したり、「Just Cause2」は突如日本だけ値上げするといった様に、到底良いとは言いがたい行動をするメーカーとして知られていました。今回「Just Cause3」では、海外版も日本から海外の発売日に買えるようにすると明言し、かなり良心的な行動を見せたことで話題になりましたが、その背景には今までとは違った海外タイトルへの取り組みが何となく見え隠れしないこともありません。

Steamを中心としたPCゲームへのリージョン制限は、今まで購入可能だったものが不可能になったりすると、メーカーに対する印象が極端に悪くなります。そういったメーカーへのヘイト値が「おま国」なるスラングを生み出したわけですが、日本の大手メーカーは大半がそれをやってきましたし、今後どのように印象を変えていくかが注目されるところになりましょうか。長い目で、信用を勝ち取る他ないとは思いますが……。

また、「Just Cause2」は日本だと家庭用機向けに発売されましたが、これまた絶望的な規制が入っていました。スクエニの場合、そういった部分でもヘイト値を稼いでしまったわけですが、今回はZ指定で修正は一切なしというスタンスを見ると、これもまた時代の流れの一つにも思えてきます。

今回のような対応を見ると、海外ゲームに限っては、日本でもPCという選択肢が大きな存在になりつつあるのが現状といったところにも感じます。今後も、各メーカーの対応に注目し続けておきたいモノですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第927回:スクエニのローカライズプロデューサー赤石氏が「Just Cause 3」のローカライズについて語っている件に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:スクエニのローカライズプロデューサーが「Just Cause 3」のローカライズについて語っているよーってなお話です。

しゃきーんさん:人や方針が変わったって事かねぇ?

しょぼーんさん:そんな感じっぽいね。まぁいいんじゃない? 以前からたびたび書いてるけど、プレイヤーがメーカーに対してヘイト値を上げるような事しても得することは一切ないと思っておりますし。プレイヤーあっての商売なんだから、プレイヤーにとって良い環境を提示してあげるのがベストかと。……この調子で続くと良いねぇ……。

しゃきーんさん:……ほんと、そう願うしかないよな……。

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