連載:気まぐれゲーム雑記 第914回:VivendiによるUbisoftの株買収騒動が勃発
上場企業は大変です
Vivendiは今一度ゲーム業界に返り咲く?
AZです。年末に向けた掃除と更新と本来やるべきこと、3つをこなさないといけないのが辛いところです。
それはさておき、VivendiによるUbisoftの株買収騒動が勃発しておるようです。
Ubisoftに突然,買収問題が持ち上がったのだ。
イギリスのゲーム情報サイトGamesIndustry.bizが10月21日に掲載した記事によると,現在Ubisoftは,同じフランスの巨大メディア企業であるVivendiから敵対的な買収攻勢を受けているという。Vivendiは10月15日にUbisoftの6.6%に相当する株式を1億4030万ユーロ(約190億円)で取得して,株主になった。amesIndustry.bizの記事には,Ubisoftの創設者であり現在CEOを務めるイヴ・ギルモ(Yves Guillemot)氏が社内向けに出したEメールが掲載されており,それによると「(この株式取得は)望んだものではなく,好ましくない」という。ギルモ氏はさらに,「過去約30年にわたって独立企業として存続してきた我々の目標は,リスクを承知で革新をもたらし,世界中のプレイヤーから愛されるべきゲームのフランチャイズを作ることです」「我々は,独立を守るために戦います。Vivendiであろうがなかろうが,我々の目標から我々の目をそらすような行為は,未来永劫,許されるものではありません。」と,かなり強い調子で語っている。
[引用元:4Gamer.net]
さて、どうなりますかね?
上記の情報は初動の情報でして、現時点だとVivendiは自社のプレスリリースにて、Ubisoftの株式を2億4,400万ユーロ(約328億円)、全体の10.39%を保有している事を明らかにしています。そりゃまぁ一気に株式全体の10%を取得したともなればCEOは激震するのも当然ですし、敵対的買収行動と見られてもやむなし、といったところでしょう。
さりげないポイントは、「Vivendiであろうがなかろうが」というところです。このVivendiという企業は、かつてActivisionとBlizzardを傘下に収め合併させた企業であり、Vivendi本体の業績不振を起こした際にActivision Blizzardをゲームとは関係ない企業に売却しようともくろんでいた、なんて話が出ていました。当のActivision Blizzardは、その事で不信感を募らせて株を買い戻し独立した事によって、Vivendiはゲームから離れる事になったのですが、今回の一件で今一度表舞台に立つことになった状況と言えます。
今後については、Vivendiがどれほど本気を出すのか次第でしょう。単に、事業全体が好調で投資価値を見出したから株を保有しただけの事なのか、本気で買収しようとしているのかで大きく対応は変わります。ですが、何はなくともUbisoftは今回の一件に対して対応策を練るようですし、次はUbisoftがどういった出方をするのかを様子見するターンにも思えたりはするところです。
こういった企業間のやりとりは、ゲームを純粋に楽しむ側の人達からすれば迷惑千万な話という以外なにものでもないのですが、企業である以上はある程度本件のような騒動がおきる危険性があるのも確かでしょう。今後、VivendiとUbisoftがどのようになるのか、じっくりと見守りたいモノですね。
:VivendiによるUbisoftの株買収騒動が勃発してるよーってなお話です。
:こういう話は、実にビジネスライクなモノだと思わざるを得ないよな。
:そりゃまぁ、娯楽を提供する側だって稼がないと飯が食えないのだから、ビジネスが悪いって話にはならんよ。ただ、多くのプレイヤーから反感を買うようなアプローチは、長期的に見ても良くないのも確かかと。……何事もなく終わればいいけど……。
:さて、どうなることやら……。