連載:気まぐれゲーム雑記 第759回:ゲーム実況がゲームの売上を押し上げる時代……の先は?
気まぐれゲーム雑記
第759回:ゲーム実況がゲームの売上を押し上げる時代……の先は?
宣伝として、使える手段は何でも使いましょう。ステマ以外。
ゲーム実況がゲームの売上を押し上げるのは良し
AZです。普段からガジェットなるモノに結構興味を持つタイプだと思っておりましたが、アップルウォッチの場合は普段から時計をしない事が仇となり、まるで興味が持てません……。
それはさておきまして、GDCでゲーム実況がゲームの売上を伸ばしているという発表があったそうです。
入国審査官をテーマにしたアクションゲーム『Papers,Please』や超高難度のアクションとして話題になった『Flappy Birds』らは実況プレイヤーに取り上げられてから人気が爆発的に広がったそうです。
~中略~
tinyBuildのラン系横スクロールアクション『SpeedRunners』はメディアからのレビューは良かったものの伸び悩んでいたそうですが、実況プレイヤーによって取り上げられスパイクしたとのこと。本作は世界一の影響力とも言われるPewDiePieもプレイし、その日に歴代最高の売り上げを記録したそうです。
~中略~
実況プレイヤーがメーカーに望むものを調査したところ、「Steamのコード」「無料のダウンロード」が最も上位にきたそうです。まずは実際に触って良さを知ってもらうことを考えれば、無料でゲームを遊ぶ手段を提供するのに躊躇する必要はないでしょう。これはメディアに対する対応と同様です。
~中略~
確実に取り上げて貰う為には実況プレイヤーに報酬を支払うという手段も考えられるとRose氏は述べました。デベロッパーの20%がこれを検討しているそうで、実際にtinyBuildはPewDiePieとはレベニューシェア(売り上げの折半)で話を進めたそうです。
[引用元:インサイド]
まぁ、売上は実況しないよりもした方が伸びるでしょうねぇ。
かつては、実況プレイ動画なるモノは法的にグレーすぎるという事や、メーカー側が意図して取り締まった経緯もありました。ですが、今やその目的は「宣伝」としての機能であり、「口コミ」に近いモノがあるのはいうまでもありません。大手のみならず、インディーデベロッパーなら余計に採用したい宣伝手法ではないでしょうか。
また、実のところ実況動画には「レビュー」としての情報価値があります。楽しそうにやっているのかどうか、わかりやすいゲームなのか、難易度は? 自分に合うか否かなど気になる要素を、他人のゲームプレイを見る事で確認できるのです。「百聞は一見にしかず」とも言いますし、文章を読ませるよりはるかに理解しやすいでしょう。
で、その「実況プレイヤー」なる方々は着々と増えているようで、盛り上がっているのも非常によろしいとは思うわけですが、私自身はその行き着く先が最高級に気になっていたりします。いや、水を差すつもりではないので申し訳ないのですが、実況プレイヤーが増えればその分動画も増えます。となると、メジャータイトルが多くなりインディーや中小タイトルが少なくなるのも必然でしょう。要は、動画が多すぎて飽和状態になったら、一部の有名実況プレイヤーのみしか宣伝としての効果が見込めなくなる……かもしれない懸念があるわけです。いやまぁ、所詮は妄想ですけど。
実況プレイ動画は、日本だとニコニコ動画、海外だとTwitchを中心に今後も伸び続けていくでしょう。そこに、宣伝効果があるのも間違いありません。まだまだ長い事盛り上がりそうな実況プレイ動画ですが、その行き着く先には何があるのか、今後も生暖かく見守りたいですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:ゲーム実況はゲームの売上を伸ばしてるぞーってお話です。
:まぁ、そういう時代だってことだよな。
:自分がやるかどうかはさておいて、プレイ動画が増えるってのは良いことだと思うのだよね。結局、みんなの目が肥えてきたから、実物をみてから判断しようぜ? ってのがインターネットがもたらした効果の一つだし。でも、どんどん増えていったら埋没するようなインディーゲームも増えていくのだろうなぁとは心のどこかで思ってるよ。……というわけで、わたくしはHotline Miami2をどんどん推します。
:……まぁ、貴様みたいにメジャータイトルなんぞ扱わねーよ! ってスタンスで実況し続ける人もいるんじゃねーの? ……それが、開発元にとってどの程度の利益をもたらすのかはさっぱりわからんがね。
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