連載:気まぐれゲーム雑記 第476回:モリニュー氏の言うインディーとAAAゲームの差が実に面白い
気まぐれゲーム雑記
第476回:モリニュー氏の言うインディーとAAAゲームの差が実に面白い
言うべき人が言うのは何とも面白いですね。
独自性を出すと急に目立つ存在になれる一例
AZです。寒いのか暑いのか、イマイチ分からない気候になると体調を崩しやすくなります。
ところで、ゲーム開発者達の祭典ことGame Developers Conference(以後GDC)が開催されているわけですが、ピーターモリニュー氏による講演がAAA級タイトルの在り方をあっさり否定しています。
モリニュー氏はAAAを取り巻くものを「安心」「満足」「快適」「予見性」といった言葉で説明し、「そんなものはクリエイティブをクソみたいに殺すだけだ」と一刀両断。
[引用元:インサイドさん]
いやぁ、ココまでばっさり切れるのはモリニュー氏だからこそですね。
モリニュー氏と言えばフェイブルシリーズやポピュラスシリーズ、テーマパークシリーズでもお馴染みの開発者です。そういったタイトルを作り出したクリエイターですし、AAA級タイトルを作ったからこそ、その在り方を否定しているというのは実に現実味があるお話に思えてなりません。
他にも、
モリニュー氏は(スマホなどを念頭に)ゲーム市場が広がっているとしながらも「そこにあるゲームは、貧弱で洗練されておらず、マネタイズモデルを"下品かつ貪欲"に使うだけで、せっかくある技術を世界を変えるためにも使わず、分析をゲームを良くするためにも使っていない」と批判。リスクを取って世界を変える魂こそが"インディー"であり、そうした人々が次の世界を生み出すようなクリエイティブを世に送り出していかなければ、「巨大な空白」が生まれてしまうと話しました。
[引用元:インサイドさん]
などと、痛烈な言葉なのは相変わらずのようですが、「ゲーム作りはリスクが必要」というのは毎度言われてきた事でもあります。
元より、クリエイティブなモノを売る以上は多かれ少なかれリスクを背負わないといけないわけですが、企業にもなるとそのリスクがどれほどの痛手になるのかは何とも図りかねるところです。ですが、すでにどのメーカーも「リスクをどれだけ回避するか」に注力しているのは、新作が余り出て来ない現状が示しています。企業としては正しいかもしれませんが、ゲーム作りとなると何とも難しい話にもなりそうです。
日本の場合インディーゲームの認知度がかなり低めです。そういった中でソニーやマイクロソフトがインディーゲームを応援するのは非常に良い事ですが、モリニュー氏の発言を見ているとパブリッシャーさえあれば良いとも言えない状況である事が窺えます。お金稼ぎにゲーム開発、そしてプレイヤーへの周知など全体的なバランスは本当に難しいさじ加減なのでしょう。
働く身としては、リスクを背負いながら仕事をし続ける事はかなり厳しいモノがあります。ですが、あえてそこに踏み込まないといけない時もあるという事でしょう。AAAタイトルにインディーと対極にあるゲームの話ではありますが、どちらもより一層良いモノを作り上げていって欲しいモノですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:我らがモリニューおじさんが吼えてるぞーってなお話です。
:まぁ、なんかニュアンスは伝わる話だよな。
:最近のゲーム、特にスマホ関連はもうゲームとお金が直結してるからね。そういうのは反感も呼びやすくなっちゃうし、仕方がないとは思う。要するに、インディーの方がストイックって事なのでしょうな。金銭面で考えれば、それが良い道とも言いがたいけど。……開発側ってほんと大変そうだねぇ……。
:それでも作りたい物があるかどうかってな話なのかもしれんね。
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