連載:気まぐれゲーム雑記 第242回:任天堂はIP資産をオープンにすべきという論調を見るようになった、と言う話題
気まぐれゲーム雑記
第242回:任天堂はIP資産をオープンにすべきという論調を見るようになった、と言う話題
任天堂は色々言われて大変なのです。
考え方はひとそれぞれ
任天堂のWii U情勢が非常によろしくない展開であるのは多くのゲームファンが知るところです。
来週から始まるE3に合わせたニンテンドーダイレクトが一つのターニングポイントでもあるわけで、国内外問わず多くの人が注目しています。当然、任天堂もファンがどのように動いてくれるのかに細心の注意を払っている事でしょう。
そんな任天堂ではありますが、イギリスのゲームメーカー「アイドス」の創立者が「任天堂はIP資産をオープンにすべき」といった話題が出て来ました。詳しくはこちら。
ざっとまとめると次の通りです。
- アイドスの創立者にして社長のイアン・リビングストーン氏曰く、IPの強化は自社ハード普及の課題よりも優先させなければならない
- そうしなければ、今の若いゲーマーの大部分が任天堂のゲームをプレイする機会を失うことになる
- 今のゲーマーたちが従来型ゲームよりもスマホやタブレット端末のゲームに時間を費やしているのは明らかなのに、任天堂はこの分野に関わろうとしていない
- ライバルのソニーは「PSM」を立ち上げてライトユーザーの獲得に向けた取り組みを始めている
だいたいこんな感じでしょうか。
ちなみに、ゲームメーカーの「アイドス」はジャストコーズやThiefで知られているメーカーです。
というわけで、本日は任天堂のIP資産をオープンにしたら良い、という論調が増えたなぁという話題をしてみようかと思う次第です。
時代の流れ
注目すべきところは、今のゲーマーは何を好んでプレイしているかと言う点と、どのハードでプレイしている人達をゲーマーとするかがポイントとなります。ソーシャルゲームの普及はもの凄い勢いで進みましたが、少なくともソーシャルゲームをするゲーマー達の多くが従来のゲーマー達であるかどうかは何とも言いがたいところです。そういったソーシャルゲームをする層を取り込みたいか否か、で判断しているような気がしないこともありません。
以前も、ピーターモリニュー氏が海外のインタビューで「自分ならマリオをiPadに出す」といった趣旨の発言をしたことが話題になりました。またクリフBも「任天堂は、ソフトウェアのみを開発して前に進む企業になるかという状況に直面している可能性がある」といった発言をして話題を呼んでいます。
こういった状況は、任天堂はいつも通り我が道を突き進んでいるけど周りがそうは思っていないというところでしょうか。任天堂はハードを変化させつつも時代の流行に乗らない選択をする傾向が強いので、他メーカーからすればそこらへんが悶々とするところなのかもしれません。とはいえ、Wii UではUnityを開発者に無料で配るなど、自分達のIPをオープンにするのではなく、逆に自分達のハードへ取り込もうとする動きなら見せていますが……。
ハード―メーカーの中で、ゲームが売れてくれないと一番困ってしまうのは任天堂です。なぜなら、ソニーやマイクロソフトはゲーム以外の部門があるのでそこで利益を補完できますが、多角的な経営ではない任天堂はゲームオンリーで勝負しないといけないからです。それでも、儲かるからといってスマホやタブレット端末に自分達のIPをオープンにしない選択をするということは、企業理念や哲学にも似たものなのでしょう。それが、任天堂らしいやり方ということなのかもしれません。
E3では、Wii Uの現状を覆すような情報公開が待たれています。Wii Uや3DSで上手く存在感を出す事ができ、今後結果を残せればこういった話題も少なくなっていくでしょう。ひとまずは、E3時のニンテンドーダイレクトに期待を寄せたいですね!
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:任天堂はIP資産をオープンにしたら? ってな論調をところどころで見るようになったんで、何となく思うところを書いて見ました。
:まぁ、任天堂がやるとは思えんよな。
:ユーザーに対して納得がいくような答えを見出せたらやるかもしれないけど、現状はやらないでしょうな。むしろ、自分達のハードに取り込む事を考えると思うよ? ゲームが売れないと困るのは任天堂なわけだし。……ま、とりあえずはE3を楽しみにしようぜ! ってことで。
:期待に応えられるモノがでてくるかどうか、だな。Wii Uのターニングポイントになってくれる事を願うとしますか。
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