連載:気まぐれゲーム雑記 第512回:早期アクセスゲームとして登場した「Earth: Year 2066」がSteamで販売中止、早期アクセスの抱える問題とは?
気まぐれゲーム雑記
第512回:早期アクセスゲームとして登場した「Earth: Year 2066」がSteamで販売中止、早期アクセスの抱える問題とは?
どこまでを早期とするかが悩ましい。
早期過ぎるのもまた問題
AZです。どんなお偉い方でも失業すれば無職です。
ところで、Steamで早期アクセスゲームとして登場した「Earth: Year 2066」がSteamから配信中止処置が出ました。Valveの見解によれば、Steamでは価格やプロモーションなどについて、デベロッパーが独自に意思決定を行うとしながらも、ゲーム販売においては誠実さを求めているとして、5月19日まで払い戻しに応じる事を発表しています。該当記事はこちら。
早期アクセスは、海外だとアーリーアクセス(Early Access)の名で知れられています。その内容は、製品版にいく前の段階であるアルファ版やベータ版をプレイヤー側が購入する事で、購入側は前持ってプレイできるし、開発者はバグやゲーム内容についてのフィードバックや更なる開発資金が得られるし、Win-Winの関係が成り立つのが特徴でしょうか。日本ではQ-Gamesが「Nom Nom Galaxy」をアーリーアクセスで配信した事でも知られていますし、当ブログでも先日紹介した「Craft The World」もアーリーアクセスのゲームです。
ですが、今回の一件ではそのクオリティやら中身、果てにはプロモーションにも問題があったとされました。Kickstarterなどの集金でも同じ事が言えるわけですが、アルファ版やベータ版に出資するという事はそれなりのリスクも伴う事になります。どういった都合で開発が中止されるかもわからないですし、いつ製品版へとバージョンが上がるかもわからないケースが多いと言えましょう。例えば、かなり前に紹介したCube Worldは結局いつ完成するのかさっぱりわからなくなりました。何とも残念な話です。……「Craft The World」は、牛歩ながらも完成しそうな雰囲気出てますよ?
そのようなどうなるかわからなくなるリスクはあるにせよ、プレイヤーとしてお金を払って買う以上はそれなりのクオリティである事に期待するのは当たり前です。お金を払って散々な結果だったらもう目も当てられないのはどのハードのゲームも等しく同じですが、今回のような件が続くとアーリーアクセスの場合は開発中というのが余計に質の悪さを露呈してしまいますし、アーリーアクセスそのもののシステムが問われていくことになってしまいかねません。
インディーゲームを支えるための在り方としてスポットを浴びているアーリーアクセスですが、お金を払う以上はプレイヤーがそれ相応の価値を求めるのもまた当然の流れでしょう。配信が中止されるほどの悪しきタイトルはそうもないとは思いますが、制作側にもしっかりとした対応をしていって欲しいと願わずにはいられませんね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:何やら、アーリーアクセスのゲームが配信中止されたというので、アーリーアクセスって要するに開発側とプレイヤー双方の良心で成り立ってるのよね? という事が言いたいわけです。
:その良心を裏切るなっつー話だな。
:そういうことだね。まぁ、アルファ版やベータ版に金を出すってどういうこと? という事もあるんだけど、インディーゲームみたいな個人や小さい開発でやっているところには有効な手立てであるに違いはないわけで。だからこそ、しっかりと作り上げて欲しいという思いもありますな。……製品版が出てからの方が、精神衛生上遙かに良いとは思うけどネー。
:それでも買いたいと思う人がいるからこそ、成立するシステムなんだよな。……ある意味、投資みたいなものなのかもしれんね。
:
:
:
: