連載:気まぐれゲーム雑記 第1003回:ぷよぷよのe-Sports化を目指した「Magical Stone」について思うこと

出だしから連鎖が凄かった

オチはどうなる?

AZです。とあるインタビュー記事にリアルな身内の名前が登場しているのを目にしたわけですが、本当にかの御仁は仕事だけは優秀だったのだなぁと感慨深く思った今日この頃です。

それはさておき、かねてから当ブログでもお伝えしているぷよぷよのe-Sports化を目指した「Magical Stone」案件で、新しい動きがあったようです。ちなみに、関連記事は第1弾はこちらで、第2弾はこちら

『ぷよぷよ』のe-Sports化をうたう基本無料対戦パズルゲーム『Magical Stone(マジカルストーン)』が、Steam Greenlightの投票ページより消滅した。関係者である複数の『ぷよぷよ』有名プレイヤーも次々に『Magical Stone』についての声明をウェブ上で発表するなど、発表から事態はさらなる動きを見せている。

~中略~

Steam Greenlight上の『Magical Stone』が消滅していることが確認されたのは、4月4日17時ごろ。Greenlight上での申請を開発者が自発的に取り下げたのか、通報による管理者削除なのかは不明。

~中略~

れそ氏はTwitter上などでRMT疑惑を肯定、『Magical Stone』の開発運営費用としてRMT行為で得た資金を使っていることは、多くのゲームファンの反発を招いていた。後にれそ氏はTwitter上でRMTからの脱却を発表、まず『ドラゴンクエストX』での業務を廃止すると発表している。

このことについて『ぷよぷよ通』プロチームである「Samurai Frontier Gaming」の所属選手たちは、4月4日になってから相次いで『Magical Stone』に関する声明を発表している。

~中略~

現時点で「Samurai Frontier Gaming」のメンバー6名中5名が『Magical Stone』についての表明を行っており、さらにその中の3名が『ぷよぷよ』での活動も休止すると発表している。今後発表内容が覆されないとは限らないが、複数選手の活動休止により、プロチーム活動の行方が懸念される。

[引用元:Automaton

個別に声明を出す時点で対応を間違えている気がしてなりませんねぇ……。

なんというか、ぷよぷよの連鎖がリアルで発生したと言わんばかりな状況でございますが、今後「Magical Stone」を続けていくのか否かが一番の注目どころでしょうか。ゲームとして思うところはあれど、クローンそのものがすべての悪と断ずるには何とも言いがたい状況があるのも否定しがたいモノはあります。

この話のポイントは、「セガに了承をとったぷよぷよ通のクローンである(実際は、セガは許諾しなかった)」「クローンの開発にプレイヤーが関与している」「“Magical Stone”の開発運営費はRMTサイトの運営で稼いだ」といったように複数存在しており、これらが問題をややこしくしているところがあったりします。また、RMTで運営開発費を稼いだとなると問題を切り分けて考える事も難しいわけですが、とりあえず先に挙げた3点を個別にピックアップしてみましょう。

まず、「セガに了承をとったぷよぷよ通のクローンである」としながらも、実際はセガから否定されてしまったわけですが、まぁそこは企業として当然というべきところでしょうか。一方で、クローンである事をどう見るかは何とも微妙な問題だと思うわけでして、せめてe-Sports向けに特化した進化形ないし追加要素版としてなら、感情的にもセーフと言いやすくはなりそうなところでしょうか。実際、Dota 2なんかは「WarcraftIII」のMODである「Defense of the Ancients」がベースですし、クローンだからといって頭ごなしに否定するというのは難しい気もしてなりません。

次に、「クローンの開発にプレイヤーが関与している」というのは、もうスポーツとしてどうなのだ? という事になるわけで、公平な競技性なるモノが失われる事となります。プロスポーツは、一定の公平性があるからこそショービジネスとして成立するのですが、それがないというのは何か問題があるたびに運営を疑わないといけない、という不毛な事態が発生してしまう可能性も高くなります。

あと、どう見ても致命的なのは「“Magical Stone”の開発運営費はRMTサイトの運営で稼いだ」という点でしょう。これは、クローンだからなんだという議論を抜きにしてしまうくらい、圧倒的に不味いの一言に尽きます。特に、ドラクエ10はRMTを禁止しているにも関わらず、スクエニに迷惑をかけて得たお金でe-Sports向けのゲームを開発しました、という事にもなれば、そりゃ批判にさらされるのは目に見えた話です。そもそも、それを悪いと思っていなかった時点で何とも言えない気分にさせてくれる一件に違いはないでしょう。

ここまでくると、信用回復とか健全化とかそういった雰囲気ではない事も見えてくるわけですが、今後Magical Stoneはどういった決着を見せる事になるでしょうか? 色んな問題が複雑に絡み合った感がある案件ですが、何はなくとも誠実に対応して欲しい限りですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第1003回:ぷよぷよのe-Sports化を目指した「Magical Stone」について思うことに関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:ぷよぷよのe-Sports化を目指した「Magical Stone」に動きがあったので、ざっくりとまとめてみたよーってなお話です。

しゃきーんさん:RMTを肯定した時点で、お金の流れ的にアウトだよなぁ。

しょぼーんさん:そもそもこれだけ騒がれたら、e-Sportsとして成立するほどの観客がいないかな、と。まぁ、どういった結末を迎えるのかだけは見守りたく思う所存にございます。……RMTの一件がなけりゃ、まだ可能性や議論の余地はあっただろうにねぇ……。

しゃきーんさん:ま、もうしばらく見守っておくとしようか……。

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