連載:気まぐれゲーム雑記 第987回:「DayZ」のクリエイターがVRについて語っている件

VRは、どの程度の市場を作るのか。

VRの可能性や如何に?

AZです。自分が「最高に面白い」と思ったモノは、誰が何を言おうと自分にとっては「最高に面白い」モノであり、そこだけは大いに自信を持つべきだと思うのです。……面倒な物言いがつくと、それはそれで面倒な事に間違いもないのですけどネ。

それはさておき、「DayZ」のクリエイターがVRについて慎重な意見を出しております。

『DayZ』のクリエーターDean Hall氏は、VRに対して慎重な姿勢を崩していない。その理由をHall氏は次のように語っている。

Dean Hall
実際のところ、私はVRを極めて高価なWiiと見なしている。Wiiが成功したのは、シンプルで楽しく、敷居の低い体験を、安価で提供したからだ。どんなゲームがヒットするのか、市場規模はどの程度なのかといった点が不透明だ。我々としてはVRを調査はするが、スタジオの命運を懸けることはないよ。VRのゲーム市場について何一つ判明していないのに、VRの可能性に呑まれて全てを懸けているスタジオがあるのは心配だ。どれだけの人がVRゲームを買うんだい?それに、幾らまでなら支払うんだろうか?

現在のVRゲームは20分程度で終わってしまうものが殆どであり、PCやコンソールのように長い間プレーヤーを魅了することが、少なくとも現時点ではできていないとHall氏。

Dean Hall
私が抱いている最大の懸念はというと、20分以上プレーしたいと思わせるVRゲームを作ることは可能か、という点だ。ViveやOculusは、E3デモには最適だ。誰かがスタジオを訪れると、必ずVRルームでデモを体験してもらう。万人向けの、シンプルで明確かつ共感し易い体験を提供してくれるからね。

とはいえ、Hall氏はVRゲームの可能性には楽観的だ。

Dean Hall
(デバイス自体は)素晴らしいよ。気持ち悪くなることもないし、とても楽しいゲームが既に存在している。(バカみたいにカジュアルなゲームだけでなく)楽しいVRゲームを作れると納得させられるデバイスだよ。

[引用元:Choke Point

比較的、同意見ですかね。

VRは、ゲーム分野においては新しいゲーム体験が可能になるかもしれないという事で、多くのメーカーが注視している現状があります。そういった可能性を見いだす事や可能性を模索するのは大変良い事に間違いはないでしょう。

その一方で、「新しい可能性」やら「とても面白い」といったゲーム体験でどれくらい引っ張れるかは未知数です。なんといっても、現時点ではデバイスがそれなりの金額になっていますし、PS VRがどうなるかで多少の変化はあれど、結局のところVRコンテンツにいくらまで出せるか? というのが最大の注目されることになります。

VRのネックな部分は、1つは体感しないとさっぱりすごさが伝わらないという事です。やはり、使ってみないことにはそのすごさはわからないデバイスですし、わからない以上は手が出にくい。そして、もう一つはVRデバイスを付けてでもやりたいと思えるコンテンツがどれほど出てくるか、という点です。ゲームでは、ただでさえゲーム機に電源をどうやって入れさせるのかを思慮しているような雰囲気さえある中で、HMDを付けてプレイする人たちがどれくらいいるのかというのは、なかなか計り知れないモノがあります。

とはいいながらも、やはり一度体験してみればそのすごさは確かに伝わるモノで、あとは消費者がどれだけお財布のひもを緩めることができるかや、VRにあったコンテンツがどれだけ用意できるかでも、ゲーム分野におけるVRの立ち位置は大きく変わってくる事が予想されます。VR元年など色々と言われている昨今ですが、本当に元年と呼べる年になるのかどうか。今後を暖かく見守っておきたいですね。

連載:気まぐれゲーム雑記 第987回:「DayZ」のクリエイターがVRについて語っている件に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:「DayZ」のクリエイターがVRについて語っているよーってなお話です。

しゃきーんさん:ふむ。可能性は考えるしやれることもあるだろうが、市場規模を考えたら全力投球は難しいって事か。

しょぼーんさん:そういう見方でいいんじゃない? 今後数年で、どれくらい市場規模を広げられるかが勝負だとは思うよ。そういう意味じゃ、VR元年と位置づけられてる初年度は、ゲーム分野でコレ! って呼べるモノが出てくるかどうかでも変わってきそうな気はする。……可能性の一つとして、頑張って欲しいとは思うけどネー。

しゃきーんさん:さて、PS VRはどうなるかねぇ……。

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