連載:気まぐれゲーム雑記 第1013回:バンドル商法は良いところも悪いところもあるようです
出すタイミング次第な気がしないこともありません?
色んなレビューがあるのは良いけど、娯楽品に対価を支払うのは当然
AZです。マジカルストーンの問題は終わったように見せかけて、今度は真偽不明ながらも会社に関する内部情報がリークされるという新展開に、これはもう真偽も含め刑事的に扱わないといけない雰囲気満載になってしまいました。
それはさておき、PLAYISMの水谷俊次氏がHumble Bundleについてを少々語っています。
――売上の話に戻ります。PLAYISMは定期的にHumble Bundleでバンドルを提供していますよね。バンドルはユーザーにとっては安価でたくさんのゲームが手に入るのでお得感が強いですが、パブリッシャーとしてはどうなのでしょうか。
水谷氏:
それはもう良いところと悪いところがあって、1週間か2週間で何千万円という売上が全体としては立つので、すごくいい取り組みの反面、やっぱり焼畑農業に近いです。どんどん市場を小さくしていってしまう。定価でゲームを買う人がどんどんいなくなっていく(笑)――どうせバンドルに入るし、みたいな。
水谷氏:
そうですね。バンドル入りを待とうっていう人も出てきますよね。だから、短期的には儲かりますが、長期的には胸が痛いです。――買い控えによる影響なども実際に出たりしているんですか。
水谷氏:
そうですね。ただまあ、パターンがいろいろあって、数万本が急に売れることによって、宣伝効果というか、さらにそのフレンドに広まって、というふうに売れるきっかけになるというのも確かにあります。もちろん逆にそれをやった後にセールをやっても、全然売れなくなるというパターンももちろんあります。だから、なんともいえませんね(笑)そのあたりはHumble Bundle自身も悩んでいるところだとは思いますけど。Humble自体も年々売上は下がっていると思います。昔はHumble Indie Bundleというと100万本近く売れましたけど、今は10万本いったらやっと、という感じです。もうユーザーも「こんなに買ったけど結局やらない」になりつつあり、その結果買わない方向に進んでいて、供給過多になってきているような感じがします。[引用元:Automaton]
やはり、長期的に見ればマイナス要因が大きいですかね。
買う側からすれば、安くたくさん買えるバンドルは喜ばしいモノに違いはありませんが、その一方でゲームに対する金銭的価値観が変わってしまう可能性もあります。どこかにも書いた話ではありますが、娯楽に対する金銭的な価値というのは結構重要でして。なぜかと言えば、その娯楽物にどれだけの対価を出せるかが自身の持ち合わせている価値という事になるからです。その価値がバンドルの安さっぷりに崩れていく可能性は当然ながら否定できません。
とはいいながらも、やはりバンドルを多く買っていると、結局やろうにもやれないゲームが多数生まれてくるのも事実です。いや、わたくしめの場合バンドルはそこまで買い込んでいないのですけれども、バンドルで買ったいくつかのゲームはやれないままSteamのライブラリに埋もれているのも間違いなかったりします。そもそも、バンドルというのは「いくつか目的のモノがあれば万々歳」的な雰囲気もありますし、ある程度焼畑商法になってしまうのは仕方がない事なのかもしれません。
今後、バンドルが増えていくかどうかは何とも言いがたいラインではありますが、すでに動きが鈍いような古いタイトルならそれ相応に価値がでそうな気にもなります。そういった意味では、バンドルを今後どうしていくかをしっかりと考えていく必要はありそうなところでしょうか。
日本でも、スマートデバイスの台頭やSteam、DL版の普及などにより、ゲームの価格の価値もそれ相応に変化があったような気がしないこともないわけですが、日本で大手を振りながらバンドルを売る企業がどれだけいるのかは今後の見どころにもなりそうです。上手くコントロールしていって欲しい限りですね。
:PLAYISMのインタビューでバンドルの話がでてるよーってなお話です。
:まぁ、それだけでいつまでも続けられるというわけではないよな。
:目玉の一つにはなるから、通常売りとバンドルを上手く切り分けながらやっていくのが無難なのかなぁと。色々と難しそうだけど、良い落としどころを探して欲しいとは思うよ。……バンドル買うと、積みゲーが一気に増えるからねぇ……。
:……ひたすら消化する努力をして欲しいと思うわけだが?