気まぐれゲーム雑記
第729回：セガが構造改革の実施を発表、国内外で体制が変化しそうな件

変化が本格化してくる時？

コンシューマーへの影響はどうなるのか

AZです。気づけばもう2月です。

それはさておき、セガが自社体制としての構造改革を発表しております。

① 国内における事業効率化の実施

セガにおいては、低迷するアミューズメント事業を中心に事業構造の見直しを行い、製品ラインナップの絞込みや一部サービスからの撤退・整理縮小を実施いたします。

② 希望退職者の募集

現状の収益に見合った適正人員規模にすることを目的に、上記撤退・整理縮小事業において希望退職者を募集いたします。同時に、持続的に利益を創出する体制を整備するために、開発人員を中心にデジタルゲーム分野やセガサミーグループ内の成長分野への人員再配置を進め、セガサミーグループ全体の事業効率の向上を図ります。

＜セガにおける希望退職者募集の概要＞

募集人数 120 名程度

募集期間 平成 27 年 2 月 9 日から 2 週間程度

退職日 平成 27 年 3 月期中を予定

③ 海外における事業効率化の実施

欧米市場において、パッケージゲーム分野を担当する現地組織を合理化いたします。米国において、サンフランシスコを拠点とする Sega of America, Inc.を平成 27 年夏までにロサンゼルス近郊に移転すると共に、サンフランシスコオフィスを閉鎖し、コーポレート機能を中心に固定費の削減を行います。さらに、ソニックビジネス及びマーチャンダイジングビジネスの強化を図り、安定的に収益を創出できる体制を構築いたします。

～中略～

当社グループにおいては、セガ以外にも複数のグループ会社において、希望退職者募集の施策を含む構造改革に取り組んでおります。グループ全体での希望退職者募集等の総数は、正社員で約300名を予定しており、これに伴い早期割増退職金の計上を見込んでおります。その他、有期契約社員も含めて人員数の適正化を進めてまいります。また、人件費削減以外にも、グループ全体での国内外における事業効率化等を実施いたします。

［引用元：セガサミー公式サイト（PDF）］

これまた、そこそこに変化しそうですね。

今回の再編は、主にモバイルやオンラインビジネスへ注力するため、各事業を見直し、再編を行うと以前発表されましたが、その具体的な内容となります。120人のリストラ、人員の再配置、海外のグループ会社でもリストラと、かなりしっかりと行う事が窺えます。まぁ、その昔セガはリストラで問題を起こしたような気もするので、穏便にやって欲しいとは思いますが。

セガに限った話ではありませんが、大手は新規タイトルがなかなか生み出す事ができずに、続編やシリーズモノばかりが中心となっている現状があります。そんな状況でも、モバイルにウェイトを置きながらIPを上手く使い回したスクエニや、比較的家庭用機にウェイトを置きながらも上手く回せているコーエーテクモなどの企業もあるわけですが、セガの場合は一番安定していたのがモバイルやオンラインビジネスの方面だったということでしょう。そこに注力するのは、企業として当然の流れではあります。

となると、やはり気になってしまうのは日本のコンシューマタイトルへの影響です。基本的には「アミューズメント事業を中心に事業構造の見直し」とは書かれているモノの、「開発人員を中心にデジタルゲーム分野やセガサミーグループ内の成長分野への人員再配置を進め」ともあるので、それなりに影響が出る可能性も否定はできません。もっとも、完全新作ではなく続編が主体になっているのが現状ですので、既存タイトルはそのままに完全新作が出ない可能性を考えると、さほど変化がない可能性もありますけど。

大手としては、いち早く自社ビジネスの方向性を明確にしたような気がしないこともないわけですが、今後他大手がどのように動くのかにも注目が集まります。うまくやれているところはありますし、すべてがすべて変化するわけでもありませんが、時代と共にメーカーがどのような変化をしていくのかも生暖かく見守っておきたいモノですね。