連載:気まぐれゲーム雑記 第692回:残虐性で話題を集めた「Hatred」がSteam Greenlightに登録、Valveが公開停止処分にしたのちに復活しゲイブ氏がコメントを出すという騒動が発生

気まぐれゲーム雑記
第692回:残虐性で話題を集めた「Hatred」がSteam Greenlightに登録、Valveが公開停止処分にしたのちに復活しゲイブ氏がコメントを出すという騒動が発生

Steamはいかほどの自由を認める?

表現規制は常に「表現する側」と「受ける側」双方の問題でもある

AZです。生きている間に一度はリニア新幹線なるモノに乗ってみたいと思いましたが、残念ながら行きたい場所がありませんでした。。

それはそれとて、以前紹介した一般市民を殺戮しまくるインディゲーム「Hatred」ですが、Steam Greenlightに登録後Valveから公開停止処分を受け、その後Valveのトップであるゲイブ・ニューウェル氏が謝罪をして復活するといった騒動がおきました。時系列を書きながら進めていきます。

Hatredは、先に書いたとおり一般市民をも殺戮しまくるという残虐性が話題を呼んだインディゲームです。まだ発表だけの段階でしたが、トレーラーが出てきて一気に話題をかっ攫いました。

当然ながら、意見は賛否両論。あくまでもエンターテインメントであるという意見や、一般市民をただ殺すだけのゲームだと批難する意見がヤンヤヤンヤと飛び交いました。しかし、開発者は誰もが遊べるゲームではないと明言しながら「ゲームと現実の区別が難しい人は散歩に行くべきだし、本作の内容に気分を害して好きになれないならプレイする必要はない」という至って当たり前な答えを発表するなど、問題は表現の自由に関する事だけではなく正しくゲームと現実を区別できる人達とそうじゃない人達の相違にまで及んでいました。

そして今回、Steam Greenlightに登録したところ約2時間で削除され、開発者からはValveが『Hatred』をSteamでは販売しないと通達があった事を明かします。その残虐性を問題視するのは理解できますが、「Postal」や「Hotline Miami」「Manhunt」等々の残虐性が高いとされているゲームがSteamで売られ続けている事などで一部批判が出ていました。そのような状況から、次の日に「Hatred」はSteam Greenlightに復活。何故復活したのかという真相が求められていましたが、ValveのTOPであるゲイブ氏が開発元であるDestructive Creationsに対して謝罪のメールを送り、削除は良いとは言えない判断だったとしました。以上が、問題の一連の流れと言う事になります。

残虐性だけに限らず、表現というのは国ごとにそれぞれのルールがあります。こと、日本においてはアダルト方面には案外寛容……な割にはモザイクがあったりとちょっと解釈が難しいところもありますが、一応寛容ということにしまして。その一方で、残虐性が高いモノは規制対象になりやすい傾向が強いです。海外だとその逆現象が強い印象でしょうか。で、問題なのは結局それらの線引きをするのは個人個人の感性であり、「何となく」やるしかないのだという事だったりします。

ゲームにおいて、どう足掻いてもグロ系が好きな人と嫌いな人は相容れません。個人間における完成の違いはそれと同じ事になりますが、かといって残虐性やらアダルト表現を無法地帯にするわけにもいかないのが現状です。無法地帯にしておくと、根本的に「ゲームその物を規制すれば良い」という抜本がズレた結論を出す人達がでてきてしまう為に他なりません。ともなれば、誰かが線引きをするしかなく、それが日本の場合CEROという組織になります。

また、一方でゲームと現実の区別がつくか否か、という問題も発生します。これは、残虐性が高ければ高いほど問題視されやすいのですが、ゲームをよくする人ならば大抵区別はつくでしょうし、逆にゲームをしない人からすれば規制して然るべきと考えている人も多いでしょう。最も、ゲームがどういうモノなのかを知ってから議論があって然るべきとも考えていますので、結局区別できるできないの境界線を決めるというのは凄くあやふやな事だとも痛感していますが。

ともあれ、今回Steamは「Hatred」を許容するという結果を出しました。これはSteamというプラットフォームが、「高い残虐性があるゲームさえも発売の許可をする」という結果を出したと言えます。ゲームを知らない人達に対するリスクを考えれば、据え置き機では到底踏み込めないところでしょうし、「Hatred」が発売された後にはどういった評価が下るのかを生暖かく見守っておきたいモノですね。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:残虐性がすこぶる高いって事で話題になった「Hatred」のここ最近の一連の騒動をまとめておきましたよーってなお話です。

しゃきーんさん:ふむ。要するに、Steamから「Hatred」が配信される予定だってオチになったのね。

しょぼーんさん:今のところ、ね。いやまぁ、ゲイブ氏が直接動いたのだから、そういうことなのでしょうよ。結局これって、Steamは「誰にとって」ありがたいものなのかっつー話で、汚いモノにフタをするか否か論にもなってくるところなんだよね。……それらの好き嫌いは別として、色んなゲームがあるというのは良い事だと思うよ、マジで。

しゃきーんさん:ゲームをよくする人ほど現実との区別はつくだろうし、嫌いってだけで拒絶してたら何も変わらんってヤツかもしれんな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第692回:残虐性で話題を集めた「Hatred」がSteam Greenlightに登録、Valveが公開停止処分にしたのちに復活しゲイブ氏がコメントを出すという騒動が発生に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

しょぼーんさん

しゃきーんさん

コメント (2)

名無しのゲーマーさん

リスキーだな
ゲーマーゲート問題もある中今後の経過が気になりますね

AZ@管理人

暴力的なモノ、残虐的なモノ、アダルトなモノなどなど、何をどこまで認めるのかは非常に難しい問題ですね。それでも、Steamというかゲイブ氏が取った行動は、他プラットフォームには出来ない結果だったのかもしれません。
ネットでの批判が過熱しすぎるなど問題も多々ありますが、プラットフォームは楽しむ人の為のツールであり続けて欲しいモノですね。(´・ω・`)

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