連載:気まぐれゲーム雑記 第657回:セガの平成27年3月期第2四半期決算が公開、今後はネットワークゲーム事業に注力?
気まぐれゲーム雑記
第657回:セガの平成27年3月期第2四半期決算が公開、今後はネットワークゲーム事業に注力?
色々と続くメーカーは多そうな気がしないこともありません
ネットワークは重要なポイント
AZです。WEB漫画が書籍化されたときの原稿料って発生するのか否か、すんごく気になっています。
それはそれとて、セガが平成27年3月期第2四半期決算を発表しました。これまた幅広く事業をやっているのでざっくりと見ながら、書きたい要点を洗い出します。
全体
- 売上高:1542.45億円
- 営業利益:34.52億円
- 純利益:-20.79億円
- 要因:子会社の一部施設解体費用として特別損失を計上したため
ゲーム事業
- 売上高:482.31億円
- 営業利益:9.39億円
ゲーム事業の概要
- スマートフォン向けなどのデジタルゲーム市場における需要が拡大する一方、パッケージゲーム市場は低調に推移
- パッケージは「ペルソナ4 ジ・アルティマックスウルトラスープレックスホールド」などの新作タイトルで、米国142万本、欧州196万本、日本71万本、合計410万本となり、前年同期実績を上回った
- 一方、携帯電話・スマートフォン・PCダウンロード等のデジタルゲームは「PSO2」や「ぷよぷよ!!クエスト」「チェインクロニクル~絆の新大陸~」が堅調に推移
その他
- 平成27年4月を目途に、傘下の事業会社を以下の3事業グループに再編
- サミーを中心とする遊技機事業
- セガのネットワークゲーム事業を中核とするエンタテインメントコンテンツ事業
- ホテルやゴルフ、施設事業等を展開するリゾート事業
- 不採算事業を中心に人件費を含む固定費をグループ全体で60億円削減する方針
大体こんな感じでしょうか。
基本的には赤字となっており、ゲーム事業については一応黒字を確保という感じになっています。が、根本的な問題は「セガのネットワークゲーム事業を中核とするエンタテインメントコンテンツ事業 」という文言でしょう。
まず前提として、「不採算事業を中心に人件費を含みながら60億円を削減する方針」ということは、リストラも含んでいるという事が言えます。セガはその昔リストラで結構すったもんだな問題を起こしたような気がしないこともありませんが、2008年頃に希望退職者を募った事もあります。今一度、大きく企業の体質を変えようという思惑が何となく垣間見えるような気がしないこともありません。
決算でも「パッケージゲーム市場は低調に推移」という一言があったのを踏まえると、スマホやPCなどのネットワークゲーム事業にシフトしたいという気持ちはかなり強いモノでしょう。他メーカーに比べても、セガネットワークスを設立してスマートデバイス向けコンテンツをしっかりと出している以上、ウェイトは「デジタルゲーム>パッケージ」という形であるのは明らかです。パッケージが中心のビジネスからサービス運営という名のネットワークゲーム事業中心になっていく過程で、今までのシリーズがどうなっていくのかに注目が集まります。まぁ、パッケージをまったく作らなくなるという事はないとも思いますが。要は、どちらに比重を置くかという問題です。
今後、セガ以外にもスマートデバイスやPCゲームなどを含めたデジタルゲームと、日本市場のみを想定したパッケージの二刀流で事業を進めている大手メーカーが、どちらにウェイトを置くようになるのかは見どころと言えるでしょう。セガが先陣を切る形となりましたが、後に続く企業が出てくるのかどうかは生暖かく見守りたいですね。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:セガが、事業再編としてゲーム事業を「ネットワークゲーム事業を中核とするエンタテインメントコンテンツ事業」にすると発表しております。
:ふむ。要するに、サービス運営方面にシフトってことか。
:ネトゲがわかりやすいところだね。ついでに、スマホ関連ゲームの運営もそれに該当するって事で。要は、パッケージからの脱却はそういったサービスにある、と踏んだのかなと。あとは、大手がこの流れにどれだけ付いていくのかなーってのは生暖かく見守れば良いかと。……生き残りを賭けてますなぁ……。
:企業だから、儲かると思う方へ行くのは当然のことでもあるしなぁ……。
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