連載:気まぐれゲーム雑記 第604回:アマゾンがTwitchを買収した件は、リビングルームへの進出にある?
気まぐれゲーム雑記
第601回:アマゾンがTwitchを買収した件は、リビングルームへの進出にある?
今なお続く、リビングルームの独占戦争
リビングルームを占拠するのは何なのか?
AZです。“デング熱”を“テング熱”と誤読してしまい、色んな意味でしっかりしていこうと気を引き締めた所存に御座います。
それはさておき、アマゾンがTwitchを買収しましたが、WIREDがその件について理由を挙げています。
アマゾンは、すべての“画面”を支配したいと考えている。「Kindle」タブレットや、スマートフォン「Fire」(日本語版記事)、ストリーミング・メディアボックス「Fire TV」と分野を拡大させてきたのはそのためだ。そして、ゲーム実況サイト「Twitch」を10億ドル弱を出して買収する理由も同じだ。
~中略~
スマートフォンの小さな画面についてはすでにアップルとグーグルが勝利した。基本的にはタブレットについても同様だ(Kindleは電子書籍リーダーとして受け入れられているとはいえ)。しかし、ゲーマーがリヴィングルームで使う画面については、勝負はまだついていない。だからこそアマゾンにはTwitchが必要なのだ。
~中略~
ゲームとは、グーグルやアマゾンがリヴィングルームの大画面を支配する方法を見つけるより先に、アマゾンがリヴィングルームで足場を固めるための方法のひとつなのだ。
[引用元:WIRED]
なるほど、海外視点で語るだけの事はありますね。
アマゾンと言えば、自社でゲームスタジオを作ったり、「Fire TV」でリビングへの進出を果たしたのはすでに知られている事です。そこにTwitchが混ざってくると、確かにゲームを媒体にしたリビングの占拠論争において一歩先に行くことができるというのは間違いないでしょう。もっとも、「Fire TV」がそこまで浸透しているのかどうかは日本からじゃ分かりかねるところですが。
そして、ゲームのハードメーカーは据え置き機の場合、リビングをどのようにして独占するかで争っています。それはハードの性能面だったり、ラインナップだったり、サービスだったり多岐に渡るわけですが、それらの各項目における差別化によってハードをリビングにおいてもらおうとしているのがゲームハードと言えます。
そういった中、ゲーム業界はPS4やXbox Oneを中心に実況プレイなど、プレイヤー自身のゲーム内容を公開する時代へとシフトしてきています。特にPS4は、そういった意味でPCでやれることを目指したようなハードとも言えますし、実況や動画というのは今後もゲームを牽引し続けていくことになるでしょう。そのタイミングでアマゾンがTwitchを引っさげてやってくるわけですから、中々にしたたかな商売にも感じられます。より広い層へゲームを売る事ができるでしょうし、それは業界にもメリットの一つとして捉えられていくかもしれません。
Twitchの買収により、アマゾンがゲーム事業への参入を明確にしたわけですが、アマゾンは日本でもサービス展開している以上はそのうちなにかしらの影響はあるかもしれません。今後のゲーム実況やゲームプレイ動画などが日本でどのように変化していくのかも含め、その動向を生暖かく見守りましょう。
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:アマゾンがTwitchを買収した件をWIREDが解説してたので、すんごく納得がいってしまったよーってなお話です。
:ふむ。アマゾンもリビングを狙っているということか。
:ゲームハードは、常にリビングをどう占拠しようかで差別化してきたからね。まぁ、今の時代が最終的にどういった着地点を見出すのかはさっぱりわからんけど。ともあれ、ゲームプレイ動画とか実況動画が身近になるってのは良い事じゃないかなと。……日本じゃまだまだですけどネー。
:日本メーカーも色々と寛大な処置をして欲しいものだが、なぁ……。
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