連載:気まぐれゲーム雑記 第467回:MGS5 GZの「日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかも」という話題は結構大切な話
気まぐれゲーム雑記
第467回:MGS5 GZの「日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかも」という話題は結構大切な話
どういったプレイヤーが多いのかが何となく分かるわけです。
誰に、どういうゲームを遊ばせたいのか
AZです。冬に逆戻りしたかのような寒さが続く日々に結構堪えています。
さて、何やら巷ではメタルギアシリーズで知られている小島監督の発言がちょっとした話題を呼んでいるようです。
――「MGS」のコンセプトである“潜入”ですが,今回は自由度が高い分,どこにでも隠れることができるのでしょうか?
小島監督:
26年前の「メタルギア」は敵の動きを見極めながら決まったルートを進んでいくというものでした。しかし,本作では目的地までぐるっと回り込んでもいいし,上や下からも攻められるんです。サバイバルゲームのようなもので,「見つからないように動く」ということは変わりませんが,「どうやって見つからないようにするか」はプレイヤー次第です。そこはあえて誘導しないようにしています。
――なるほど,挑戦しがいがありそうです。
難度のこともよく聞かれるのですが,いわゆる昔のゲームは走り高飛びのようなもので,飛び越えられない高さを何度も挑戦して飛び越える喜びがありました。難度調整は言ってみればそのバーの上げ下げなんです。
しかし,本作ではクリアの方法がひとつではないので,無理をしてバーを飛んでもらう必要がありません。なので,従来の難度調整とはちょっと違うものになっています。銃撃で受けるダメージのようなものはもちろん調整する余地がありますが,ゲームデザイン的な部分ではあまりイジりたくないですね。その辺はプレイヤーが決めることなので。
――「MGS:GZ」の難度選択に「EASY」がないのはそのあたりが理由ですか?
小島監督:
日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかもしれません。まぁ,だったら買わなくていいです(笑)。
[引用元:4Gamer.netさん]
深い。深いですねぇ。
話題になっているのは「日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかも」というあたりのようです。前後の文章を読めばわかりますが、「MGS5 GZ」ではオープンワールドのゲームデザインを採用しており、攻略方法は多種多様に存在します。もちろん、その中でも「これが楽」とか「これは難しい」とかいうケースは存在しているに違いないでしょうが、その中から「どういった攻略を選ぶかはプレイヤー次第」であるという事になります。
先日もどこかでちょろっと書いた気はしますが、日本のゲームビジネスシーンにおいては、オープンワールドで世界的に大ヒットしたRPGスカイリムを「オープンワールドで何をしていいか30分も全然わからないようなゲーム」と評し、日本人にスカイリムは絶対作れないとするのが今の主流な考え方のようです。そこにあるのは、日本では一本道のゲームの方が「わかりやすい」という意見が多く、プレイヤー自らが何かを決断しながらプレイするというシチュエーションに恵まれてこなかったからというのがあります。それにライトゲーマーな方々を相手にした方が、ビジネスとしてはやりやすいからという事があるかもしれません。
もちろん、志の高いメーカーはスカイリムを目指したり、それに類似する物だったり、しっかりとゲームをやりこむ人向けにゲームを作るでしょう。「MGS5 GZ」は、どちらかと言えばそういう傾向を目指したモノであり、だからこそ「日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかも」という答えになっていくという事が考えられます。そう考えると、中々に深みのある発言だったりもするわけです。……ま、あくまでもオープンワールドとか難易度という事に対しての考えが正しければの話ですけど。
今回の発言は、ライトな方々とは対を成すコア層な方々にとっては朗報でもあり、同時に「本当に期待に応えてくれるモノなのか」という思惑も出て来るところでしょう。ですが、FOXエンジンをお披露目する場であり、プロローグとはいえど自信を持って世に送り出そうという開発側の意図もしっかりと見えて来るところでもある気はします。値段は2800円とかなり抑えられたモノですが、それだけの価値があるモノとなり得るのか。発売を楽しみに待ちたいですね!
しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会
:MGS5 GZについて小島監督が「日本のライトゲーマーにはちょっとキツいかも」って言ってるんだけど、まぁターゲット層がコアなところを狙ってるならそうなるわなぁってな話です。
:オープンワールドが楽しめる人なら難無く楽しめるんだろうけどな。
:ゲーム内において、あらゆるシチュエーションをどうやってクリアしようか想定できるプレイヤーは楽しめるんだろうね。小島監督の言う事が間違ってなければ、そういう類のゲームという事なのだろうし。……はてさて、どんな仕上がりになっているのかねぇ?
:いち消費者としては、言葉通りの内容である事を期待したいものだな。
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