連載:気まぐれゲーム雑記 第440回:「斑鳩」などを開発したトレジャーがSteamでオリジナルタイトルを作るかも?

気まぐれゲーム雑記
第440回:「斑鳩」などを開発したトレジャーがSteamでオリジナルタイトルを作るかも?

中小メーカーは頑張って欲しいモノです。

日本の実績あるメーカーがSteamに舵を切る?

AZです。節分で、自分の年齢だけの豆を食うのかと思うと億劫になる時期が近づきつつあります。

ところで、以前トレジャーが「斑鳩」をSteam Geenlightに登録し、無事通過したことで話題を呼んだトレジャーが、なぜSteamなのかというインタビューに答えています。

まずは、Steamで『斑鳩』をリリースしようと思ったきっかけをお聞かせください?

前川正人氏(以下、前川) プレイステーション4やXbox One、Wii Uなどの新世代機が出揃って、「つぎはどこでやるか……」ということを考えたときに、「PCっていう選択肢もありだな」って率直に思ったんです。で、PCゲームでダウンロード配信と言えばSteam、というのはすごく自然な流れでしたね。

[引用元:ファミ通.comさん]

トレジャーのタイトルは外人さんにウケが良いということですが、それでも日本のメーカーでこの舵を切れるというのは流石というべきでしょうか。そもそも、コンシューマで出た「斑鳩」ほどのタイトルならば普通に出せたはずだとは思いますが、そこは「ぶっちゃけて言うと、Steamを運営するValve社の連絡先がわからなかった(笑)」という事だそうです。実にフリーダムなメーカーである様は窺えます。

また、トレジャーとしてパッケージタイトルを出す事には

ハッキリいって、いまの時代、うちのような大きくないメーカーだと、自社でのパッケージ販売は敷居が高いんですよ。やりたくないわけではないんですが、パッケージ化するコストや在庫の管理などを考慮すると、きびしさが上回ってしまう。

[引用元:ファミ通.comさん]

と、敷居の高さを指摘しているのと

今後は最初からSteamでダウンロード販売して、ある程度認知度が出たところで、ほかのプラットフォームを含むパッケージにしてみる、というやりかたもアリだと思います。

[引用元:ファミ通.comさん]

というように、Steamでの動きを中心にしつつ、そこからパッケージへと進んでいくスタンスを考えているようです。ここらへんは、テラリアやマインクラフトと変わらない手法というところでしょうか。

私自身、一番興味を持ったのは、

ーーSteamに興味を引かれるのは、市場としての柔軟性ですか。

前川 それに、PCの価格がずいぶん安くなってきているじゃないですか。昔だったら、ネットゲームをしっかり遊ぼうとすると20万円コースだったのが、50000円くらいのPCにグラフィックボードとコントローラーを追加すれば、大抵のゲームを遊べてしまう。Xbox 360を持っている人なら、コントローラーのUSB端子を挿せばそのまま動作するからお得ですし。

PCは実用品でもありますから、据え置き型ゲーム機よりも(家庭に導入する)敷居は低くなっているんじゃないかとさえ思えるんです。社内でのバグチェックも、業務で使っているPCだけで済みましたからね(笑)。

~中略~

ーーでは現状トレジャーとしては、並み居るゲーム機の中ではSteam推しであると。

前川 そうですね。であると同時に、どれかを選ぶ必要もない時代かなと。

[引用元:ファミ通.comさん]

と、メーカーとしてSteam推しをしている点です。

もちろんこれはあくまでもメーカーとしての視点であり、PS4やXbox Oneにはそれぞれ独自タイトルを持ち合わせている事も考えれば、日本のみなら据え置き機の方が圧倒的にやりやすいでしょう。ですが、トレジャーは海外でのウケが良い事や、パッケージのリスクを考えた上で結論に至っているのはよくわかります。他メーカーではこうもいかないでしょうし、先も書きましたが日本のメーカーでこの路線に舵が切れるというのは本当に凄い。

トレジャーのように、意欲的にSteamへ動こうという中小メーカーは大変珍しいとも思いますが、日本からそのように続くメーカーが出てくるのかどうかはちょっとした見どころかもしれません。PC以外にもPS4、Xbox Oneなどそれぞれのプラットフォームはそれぞれの持ち味を持っていますが、日本ではPS4などの据え置き機が圧倒的存在感を出す中でSteamの飛躍はあるのかどうか。生暖かく見守っていきたいですね。

最後に。

――では、“とりあえずPC”で、その反響次第で別ハードに展開していく、という戦略になりそうだと。

前川 そう考えています。Steamの取材だからそう言っているわけではなく。ウチのような小さな会社の場合、同じタイトルをすべてのハードで同じ発売日にリリースすることは不可能ですから。まあ、ウチのスタンスとしては、変わらず“好きなものを作って好きなように出す”ですので、気負わずご期待いただければと思います。

中川 (ボソリと)横スクロールアクションとか、いいかもしれませんね。

前川 まだ何も決まってませんから!(笑)

[引用元:ファミ通.comさん]

気負わず、期待させていただきます。

しょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん:トレジャーがSteam推しでやっていくよーってなお話です。

しゃきーんさん:おお。随分と珍しい方向性だな。

しょぼーんさん:日本だと、こういった舵を切れるメーカーは少ないんじゃないかな。でも、PCでゲームをする層にとっては喜ばしい話だし、頑張って欲しいとも思うね。もちろん、そこから据え置き機に派生するやり方も有りだろうから、どんどんやれば良いと思うよ。……日本でこの路線ってのは、本当に凄いなぁ……。

しゃきーんさん:今後も好きなモノを作って好きなように出しながら、多くのプレイヤーに支持されていって欲しいものだな。

連載:気まぐれゲーム雑記 第440回:「斑鳩」などを開発したトレジャーがSteamでオリジナルタイトルを作るかも?に関するしょぼーんさんとしゃきーんさんのゲーム座談会

しょぼーんさん

しゃきーんさん

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